6月の日系企業による東南アジア進出動向は前月比減。タイの落ち込みが目立つ。
2014年度6月の日系企業の東南アジアへの進出動向を集計したレポートをまとめました。
コンサルティングと調査の(株)プログレス・アンド・パートナーズ(本社東京)は、提供商品である日系企業の動向情報をデータファイルで提供する経済レポート『経済Release Watch@東南アジア版』http://www.progressap.com/economy/)を運営する際に収集した日次データーの集計をもとに、2014年6月度の日系企業の東南アジア諸国への設立・進出・提携活動状況に関するサマリーをリリースしました(※1。
調査項目
2014年6月期(2014/05/31~2014/06/27間の集計)の東南アジア各国への日系企業動向(ASEAN 企業動向として収集した案件804件)より、「法人の設立(※2」、「現地への進出(※3」、「現地企業との提携(※4」に関する件数を独自に集計しました。
該当国
東南アジア9ヶ国(ブルネイは除く)。
集計結果
先月6月度の1ヶ月間を対象とした、弊社の独自調査による集計の結果、日系企業の「法人設立」「進出」「提携」と判断できる活動の合計が、ASEAN9ヶ国合計で104件と前月5月との比較で約4%減となりました。
集計対象を国別で分類すると、ベトナムとシンガポールが共に19件でトップ(以下、タイとインドネシアが17件、カンボジアとマレーシアとフィリピンが8件、ミャンマー6件、ラオスが2件と続く)となっています。
業種(東京証券取引所33業種分類に準ずる)での分類では、サービス業、卸売業、情報・通信業の3業種がその他の業種と比べ案件数を伸ばしており、3業種合計が全体の約42%を占めました。サービス業や情報・通信業はこのところ案件が多い業種となる傾向が続いていますが、卸売業が上位に入ってきたことが今回の特徴として挙げられます。大手総合商社によるエネルギー・インフラ関連のニュースもありますが、専門商社による拠点や現地工場の設立案件も目に付きました。
6月はシンガポールで「シンガポール国際水週間2014・水エキスポ(SIWW2014)」が開催され、ジェトロが出展したジャパン・パビリオンには20社6団体が参加しました。参加者の業種は、電気機器、機械、精密製品、化学、繊維製品、金属製品、建設業、サービス業と地方自治体となっており水道事業の範囲は広い業種が該当します。6月の集計から「水処理」で抽出すると3件と少数ですが、「法人の設立」や「現地企業との提携」以外の企業動向のニュースは弊社の本サービスにもこのところ毎月掲載されています。地方自治体では、地元企業のASEAN進出支援と絡めた活動をおこなう所もあります。世界の上下水道市場は水メジャーと呼ばれる欧州企業の寡占状態といわれますが、その間隙を突いた日本企業の動向については今後も注目していきたいです。
自動車業界に目を向けると、タイで販売台数減少が続いている中、マツダなどが同国での販売目標引き下げを示唆しています。一方、そのマツダはタイ政府が実施するエコカー優遇制度への参加を決め、今後同国での生産台数は2倍以上になる見通しとなりました。タイ中央銀行が今年の経済指標について軒並み下方修正する中、2015年の見通しについて強気の姿勢を崩していないのと同様に、中長期でのタイに対する強気の見通しの表れともいえるでしょう。また、このところ好調だったインドネシアの販売台数が5月に2年半ぶりの前年割れとなっています。その中ではホンダが販売目標を引き上げたことが目立ちます。1~5月実績で前年同期比56.6%増、5月単月では前年同月比96.8%増となり、通年見通しを前年比9割増としています。
※1 弊社の提供商品「経済ReleaseWatch」を月次で集計・再構成した内容。
※2 当該事案発生日ではなく、情報を入手した日をもとに掲載。
「設立」対象国に対し、新規に法人・駐在員事務所等を開設した件数。
「進出」『設立』以外で、対象国に対し販売・開発・製造等の新たな活動をおこなった件数。
「提携」現地企業と業務提携等をおこなった件数。
当レポートは弊社Webサイト
http://www.progressap.com/files/user/papRnewJ201406.pdf
に掲載しています。
調査項目
2014年6月期(2014/05/31~2014/06/27間の集計)の東南アジア各国への日系企業動向(ASEAN 企業動向として収集した案件804件)より、「法人の設立(※2」、「現地への進出(※3」、「現地企業との提携(※4」に関する件数を独自に集計しました。
該当国
東南アジア9ヶ国(ブルネイは除く)。
集計結果
先月6月度の1ヶ月間を対象とした、弊社の独自調査による集計の結果、日系企業の「法人設立」「進出」「提携」と判断できる活動の合計が、ASEAN9ヶ国合計で104件と前月5月との比較で約4%減となりました。
集計対象を国別で分類すると、ベトナムとシンガポールが共に19件でトップ(以下、タイとインドネシアが17件、カンボジアとマレーシアとフィリピンが8件、ミャンマー6件、ラオスが2件と続く)となっています。
業種(東京証券取引所33業種分類に準ずる)での分類では、サービス業、卸売業、情報・通信業の3業種がその他の業種と比べ案件数を伸ばしており、3業種合計が全体の約42%を占めました。サービス業や情報・通信業はこのところ案件が多い業種となる傾向が続いていますが、卸売業が上位に入ってきたことが今回の特徴として挙げられます。大手総合商社によるエネルギー・インフラ関連のニュースもありますが、専門商社による拠点や現地工場の設立案件も目に付きました。
6月はシンガポールで「シンガポール国際水週間2014・水エキスポ(SIWW2014)」が開催され、ジェトロが出展したジャパン・パビリオンには20社6団体が参加しました。参加者の業種は、電気機器、機械、精密製品、化学、繊維製品、金属製品、建設業、サービス業と地方自治体となっており水道事業の範囲は広い業種が該当します。6月の集計から「水処理」で抽出すると3件と少数ですが、「法人の設立」や「現地企業との提携」以外の企業動向のニュースは弊社の本サービスにもこのところ毎月掲載されています。地方自治体では、地元企業のASEAN進出支援と絡めた活動をおこなう所もあります。世界の上下水道市場は水メジャーと呼ばれる欧州企業の寡占状態といわれますが、その間隙を突いた日本企業の動向については今後も注目していきたいです。
自動車業界に目を向けると、タイで販売台数減少が続いている中、マツダなどが同国での販売目標引き下げを示唆しています。一方、そのマツダはタイ政府が実施するエコカー優遇制度への参加を決め、今後同国での生産台数は2倍以上になる見通しとなりました。タイ中央銀行が今年の経済指標について軒並み下方修正する中、2015年の見通しについて強気の姿勢を崩していないのと同様に、中長期でのタイに対する強気の見通しの表れともいえるでしょう。また、このところ好調だったインドネシアの販売台数が5月に2年半ぶりの前年割れとなっています。その中ではホンダが販売目標を引き上げたことが目立ちます。1~5月実績で前年同期比56.6%増、5月単月では前年同月比96.8%増となり、通年見通しを前年比9割増としています。
※1 弊社の提供商品「経済ReleaseWatch」を月次で集計・再構成した内容。
※2 当該事案発生日ではなく、情報を入手した日をもとに掲載。
「設立」対象国に対し、新規に法人・駐在員事務所等を開設した件数。
「進出」『設立』以外で、対象国に対し販売・開発・製造等の新たな活動をおこなった件数。
「提携」現地企業と業務提携等をおこなった件数。
当レポートは弊社Webサイト
http://www.progressap.com/files/user/papRnewJ201406.pdf
に掲載しています。
企業情報
企業名 | 株式会社プログレス アンド パートナーズ |
---|---|
代表者名 | 桑野尚司 |
業種 | その他サービス |
コラム
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