連合、『男女平等月間調査2012』を発表
連合(日本労働組合総連合会)は、6月の「男女平等月間」に合わせ、本調査を実施しました。本調査は、モバイルリサーチにより、2012年5月8日~5月10日の3日間において実施し、1000名(調査対象者:学校卒業後に働いた経験がある18歳~59歳の男女各500名)の有効サンプルを集計しました。
連合(日本労働組合総連合会)( http://www.jtuc-rengo.or.jp )(所在地:東京都千代田区、会長:古賀 伸明)は、女性が働き続けられる環境づくりに取り組んでいます。女性が働き続けられるためには、職場や社会での様々な支援が必要です。しかし、現実には、女性労働者の多くが働き続けたくても働き続けることができない状況にあります。このような状況を改善するためには何が必要か、6月の「男女平等月間」に合わせ、本調査を実施しました。本調査は、モバイルリサーチ(携帯電話によるインターネットリサーチ)により、2012年5月8日~5月10日の3日間において実施し、1000名(調査対象者:学校卒業後に働いた経験がある18歳~59歳の男女各500名)の有効サンプルを集計しました。
◆働き続けるために必要な支援・環境 「仕事にやりがい」 6割
子どもがいる女性では「配偶者の協力」が3割
学校卒業後に働いた経験がある18~59歳の男女(女性500名、男性500名、計1000名)に、働き続けるためには、どのような支援・環境が必要だと思うか聞いたところ、全体では「必要とされている、期待されているなど、仕事にやりがいが感じられる」59.1%が最も高く、次いで「休暇を取りやすい」38.6%、「自分の能力や技術を高められる」30.3%が続きました。
男女別にみると、女性では「必要とされている、期待されているなど、仕事にやりがいが感じられる」(女性53.0%、男性65.2%)、「自分の能力や技術を高められる」(女性19.8%、男性40.8%)が男性より低くなりました。他方、「配偶者の協力」(女性20.2%、男性9.8%)、「育児休業など、子育てとの両立支援制度を利用しやすい雰囲気がある」(女性17.8%、男性4.2%)、「育児休業など、子育てと仕事の両立を支援する制度がある」(女性14.8%、男性6.6%)では男性より高くなり、特に、子どもがいる女性では、「配偶者の協力」が29.1%で他の層よりも高くなりました。
◆仕事をやめたきっかけ 「職場の人間関係」 27.4%
女性では「結婚」が3割強、「妊娠」、「出産」は1割前後
全回答者(1000名)に、仕事をやめるきっかけとなったものを聞き、「これまで仕事をやめたことはない」と回答した311名を除いた689名の回答を集計したところ、全体では「職場の人間関係」が27.4%と最多でした。
男女別にみると、女性では「結婚」32.6%が最も高くなっており、「(自身または配偶者の)妊娠」は13.1%、「(自身または配偶者の)出産」は8.6%でした。
◆職場での不利益な取り扱い 「セクハラ・パワハラ」、「病気やけがで休業」が1割弱
全回答者(1000名)に、職場において不利益な取り扱いにつながったことを聞いたところ、全体では「セクハラ・パワハラを受けたこと」が8.8%、「病気やけがで休業したこと」が8.2%で1割近くとなり、男女別にみると、女性では「結婚すること」(3.4%)、「妊娠すること」(4.4%)、「産休を取得すること」、「育児休業を取得すること」(ともに2.6%)、「育児中であること」(2.8%)といった結婚や妊娠、子育てが不利益な取り扱いにつながっているケースがみられました。
◆不利益な取り扱いを受けて退職 4割半ば
そして、職場において不利益な取り扱いを受けたことがある197名に、そのときどうしたかを聞いたところ、「その職場を退職した」が45.7%で最も高くなりました。“相談をした”という回答では「家族に相談した」が32.5%で最多でしたが、「誰にも相談しなかった」も24.9%と4人に1人の割合となりました。
男女別にみると、女性では「その職場を退職した」が50.0%と、男性の37.7%より高く、男性では「誰にも相談しなかった」が36.2%で、女性の18.8%より高くなっており、不利益な取り扱いを受けたときに、女性は退職する傾向が強く、男性は誰にも相談しない傾向が強いことがわかりました。
◆「セクハラを受けたことがある」 女性17.0%、男性2.8%
◆「パワハラを受けたことがある」 女性21.6%、男性27.0%
全回答者(1000名)に、セクハラ、パワハラを受けたことがあるか聞いたところ、全体では、「セクシュアル・ハラスメント(セクハラ)を受けたことがある」が9.9%、「パワー・ハラスメント(パワハラ)を受けたことがある」が24.3%となりました。
男女別に見ると、女性では、「セクシュアル・ハラスメント(セクハラ)を受けたことがある」17.0%、「パワー・ハラスメント(パワハラ)を受けたことがある」21.6%となりました。男性では、「セクシュアル・ハラスメント(セクハラ)を受けたことがある」2.8%、「パワー・ハラスメント(パワハラ)を受けたことがある」は27.0%となりました。
◆「誰にも相談しなかった」 セクハラ34.3%、パワハラ35.0%
◆「その職場を退職した」 セクハラ20.2%、パワハラ28.0%
セクハラを受けたことがある99名に、そのときどうしたか聞いたところ、「誰にも相談しなかった」が34.3%で最も高く、「同僚に相談した」31.3%が続きました。また、「その職場を退職した」は20.2%となりました。
また、パワハラを受けたことがある243名に、同様に聞いたところ、セクハラと同じく「誰にも相談しなかった」が35.0%で最も高い結果となりました。次いで「その職場を退職した」が28.0%で続きました。
職場での相談についてみると、パワハラでは「上司に相談した」は12.3%、「同僚に相談した」は22.6%、セクハラでは「上司に相談した」は23.2%、「同僚に相談した」は31.3%と、どちらもパワハラの方が低くなっており、パワハラに関する相談は、セクハラに関する相談に比べて職場でしづらくなっている様子が窺えました。
◆パート労働者の「雇い入れ通知書」雇われる際にもらった 6割弱
パートとして働いた経験のある398名に、最初にパートとして雇われる際に、勤め先から賃金、労働時間など労働条件を記載した「雇い入れ通知書」などの文書をもらったか聞いたところ、「文書をもらった」は57.5%と6割弱にとどまり、さらに、パート契約更新の経験のある348名に、契約更新の際にはどうだったか聞いたところ、「文書をもらった」は59.5%となりました。
◆パートと正社員、「定期昇給」「ボーナス」などで格差
パートとして働いた経験のある398名に、手当や各種制度がパート労働者も対象となっているか(いたか)聞いたところ、『対象となる(計)』(「正社員と同様の扱いで対象」と「正社員と異なる扱いで対象」の合計)の割合が高いのは、賃金に関する項目では【通勤手当】66.1%、【定期的な昇給】40.2%、福利厚生に関する項目では【更衣室の利用】68.6%、【休憩室の利用】68.4%、【健康診断】53.7%、【慶弔休暇】42.7%でした。
各項目について詳しくみていくと、「正社員と同様の扱いで対象」との割合は【定期的な昇給】8.0%、【ボーナス】4.3%、【退職金】3.5%と、正社員と同様の扱いであるとの回答が少なくなりました。
◆子どもがいる女性「妊娠・出産を機に育児休業をとらずに退職した」 3割半ば
「育児休業を利用している(したことがある)」は1割
◆子どもがいない男性「今後子どもが生まれたとき、育児休業制度を利用したい」 8.3%
子どもがいない女性では16.8%
全回答者(1000名)に、育児休業の利用について聞いたところ、子どもがいる女性(268名)では「妊娠・出産を機に育児休業をとらずに退職した」が34.7%であるのに対し、「育児休業を利用している(したことがある)」は10.4%にとどまりました。また、子どもがいる男性(211名)では「制度はあるがとりにくい環境だ(だった)」が14.2%で最も高くなりました。
また、子どもがいない女性(232名)では「今後子どもが生まれたとき、育児休業制度を利用したい」は16.8%でしたが、子どもがいない男性(289名)では8.3%となっており、子どもがいない女性の半分の割合となりました。
◆「保育料をもっと安価にして欲しい」が保育サービスに対する要望のトップ
全回答者(1000名)に、保育サービスに対する要望について聞き、小学校入学前の子どもがいる102名の回答を集計したところ、「保育料をもっと安価にして欲しい」56.9%が最も高くなり、「保育所をもっと増やして待機児童を無くして欲しい」41.2%、「保育所等の情報を知りたい(情報が少ない)」38.2%、「病児・病後児保育を整備して欲しい」31.4%、「一時預かりを整備して欲しい」30.4%、「求職中から保育所を利用したい」24.5%が続きました。
保育料や待機児童の解消、保育所に関する情報量、多様な保育サービスの整備が求められていることがわかりました。
■■報道関係の皆様へ■■
本ニュースレターの内容の転載にあたりましては、「連合調べ」と付記のうえご使用くださいますよう、お願い申し上げます。
■■連合(日本労働組合総連合会) 概要■■
組織名:連合(日本労働組合総連合会)
代表者名:会長 古賀 伸明
発足:1989年11月
所在地:東京都千代田区神田駿河台3-2-11総評会館内 3F-8F
業務内容:すべての働く人たちのために希望と安心の社会をつくる
◆働き続けるために必要な支援・環境 「仕事にやりがい」 6割
子どもがいる女性では「配偶者の協力」が3割
学校卒業後に働いた経験がある18~59歳の男女(女性500名、男性500名、計1000名)に、働き続けるためには、どのような支援・環境が必要だと思うか聞いたところ、全体では「必要とされている、期待されているなど、仕事にやりがいが感じられる」59.1%が最も高く、次いで「休暇を取りやすい」38.6%、「自分の能力や技術を高められる」30.3%が続きました。
男女別にみると、女性では「必要とされている、期待されているなど、仕事にやりがいが感じられる」(女性53.0%、男性65.2%)、「自分の能力や技術を高められる」(女性19.8%、男性40.8%)が男性より低くなりました。他方、「配偶者の協力」(女性20.2%、男性9.8%)、「育児休業など、子育てとの両立支援制度を利用しやすい雰囲気がある」(女性17.8%、男性4.2%)、「育児休業など、子育てと仕事の両立を支援する制度がある」(女性14.8%、男性6.6%)では男性より高くなり、特に、子どもがいる女性では、「配偶者の協力」が29.1%で他の層よりも高くなりました。
◆仕事をやめたきっかけ 「職場の人間関係」 27.4%
女性では「結婚」が3割強、「妊娠」、「出産」は1割前後
全回答者(1000名)に、仕事をやめるきっかけとなったものを聞き、「これまで仕事をやめたことはない」と回答した311名を除いた689名の回答を集計したところ、全体では「職場の人間関係」が27.4%と最多でした。
男女別にみると、女性では「結婚」32.6%が最も高くなっており、「(自身または配偶者の)妊娠」は13.1%、「(自身または配偶者の)出産」は8.6%でした。
◆職場での不利益な取り扱い 「セクハラ・パワハラ」、「病気やけがで休業」が1割弱
全回答者(1000名)に、職場において不利益な取り扱いにつながったことを聞いたところ、全体では「セクハラ・パワハラを受けたこと」が8.8%、「病気やけがで休業したこと」が8.2%で1割近くとなり、男女別にみると、女性では「結婚すること」(3.4%)、「妊娠すること」(4.4%)、「産休を取得すること」、「育児休業を取得すること」(ともに2.6%)、「育児中であること」(2.8%)といった結婚や妊娠、子育てが不利益な取り扱いにつながっているケースがみられました。
◆不利益な取り扱いを受けて退職 4割半ば
そして、職場において不利益な取り扱いを受けたことがある197名に、そのときどうしたかを聞いたところ、「その職場を退職した」が45.7%で最も高くなりました。“相談をした”という回答では「家族に相談した」が32.5%で最多でしたが、「誰にも相談しなかった」も24.9%と4人に1人の割合となりました。
男女別にみると、女性では「その職場を退職した」が50.0%と、男性の37.7%より高く、男性では「誰にも相談しなかった」が36.2%で、女性の18.8%より高くなっており、不利益な取り扱いを受けたときに、女性は退職する傾向が強く、男性は誰にも相談しない傾向が強いことがわかりました。
◆「セクハラを受けたことがある」 女性17.0%、男性2.8%
◆「パワハラを受けたことがある」 女性21.6%、男性27.0%
全回答者(1000名)に、セクハラ、パワハラを受けたことがあるか聞いたところ、全体では、「セクシュアル・ハラスメント(セクハラ)を受けたことがある」が9.9%、「パワー・ハラスメント(パワハラ)を受けたことがある」が24.3%となりました。
男女別に見ると、女性では、「セクシュアル・ハラスメント(セクハラ)を受けたことがある」17.0%、「パワー・ハラスメント(パワハラ)を受けたことがある」21.6%となりました。男性では、「セクシュアル・ハラスメント(セクハラ)を受けたことがある」2.8%、「パワー・ハラスメント(パワハラ)を受けたことがある」は27.0%となりました。
◆「誰にも相談しなかった」 セクハラ34.3%、パワハラ35.0%
◆「その職場を退職した」 セクハラ20.2%、パワハラ28.0%
セクハラを受けたことがある99名に、そのときどうしたか聞いたところ、「誰にも相談しなかった」が34.3%で最も高く、「同僚に相談した」31.3%が続きました。また、「その職場を退職した」は20.2%となりました。
また、パワハラを受けたことがある243名に、同様に聞いたところ、セクハラと同じく「誰にも相談しなかった」が35.0%で最も高い結果となりました。次いで「その職場を退職した」が28.0%で続きました。
職場での相談についてみると、パワハラでは「上司に相談した」は12.3%、「同僚に相談した」は22.6%、セクハラでは「上司に相談した」は23.2%、「同僚に相談した」は31.3%と、どちらもパワハラの方が低くなっており、パワハラに関する相談は、セクハラに関する相談に比べて職場でしづらくなっている様子が窺えました。
◆パート労働者の「雇い入れ通知書」雇われる際にもらった 6割弱
パートとして働いた経験のある398名に、最初にパートとして雇われる際に、勤め先から賃金、労働時間など労働条件を記載した「雇い入れ通知書」などの文書をもらったか聞いたところ、「文書をもらった」は57.5%と6割弱にとどまり、さらに、パート契約更新の経験のある348名に、契約更新の際にはどうだったか聞いたところ、「文書をもらった」は59.5%となりました。
◆パートと正社員、「定期昇給」「ボーナス」などで格差
パートとして働いた経験のある398名に、手当や各種制度がパート労働者も対象となっているか(いたか)聞いたところ、『対象となる(計)』(「正社員と同様の扱いで対象」と「正社員と異なる扱いで対象」の合計)の割合が高いのは、賃金に関する項目では【通勤手当】66.1%、【定期的な昇給】40.2%、福利厚生に関する項目では【更衣室の利用】68.6%、【休憩室の利用】68.4%、【健康診断】53.7%、【慶弔休暇】42.7%でした。
各項目について詳しくみていくと、「正社員と同様の扱いで対象」との割合は【定期的な昇給】8.0%、【ボーナス】4.3%、【退職金】3.5%と、正社員と同様の扱いであるとの回答が少なくなりました。
◆子どもがいる女性「妊娠・出産を機に育児休業をとらずに退職した」 3割半ば
「育児休業を利用している(したことがある)」は1割
◆子どもがいない男性「今後子どもが生まれたとき、育児休業制度を利用したい」 8.3%
子どもがいない女性では16.8%
全回答者(1000名)に、育児休業の利用について聞いたところ、子どもがいる女性(268名)では「妊娠・出産を機に育児休業をとらずに退職した」が34.7%であるのに対し、「育児休業を利用している(したことがある)」は10.4%にとどまりました。また、子どもがいる男性(211名)では「制度はあるがとりにくい環境だ(だった)」が14.2%で最も高くなりました。
また、子どもがいない女性(232名)では「今後子どもが生まれたとき、育児休業制度を利用したい」は16.8%でしたが、子どもがいない男性(289名)では8.3%となっており、子どもがいない女性の半分の割合となりました。
◆「保育料をもっと安価にして欲しい」が保育サービスに対する要望のトップ
全回答者(1000名)に、保育サービスに対する要望について聞き、小学校入学前の子どもがいる102名の回答を集計したところ、「保育料をもっと安価にして欲しい」56.9%が最も高くなり、「保育所をもっと増やして待機児童を無くして欲しい」41.2%、「保育所等の情報を知りたい(情報が少ない)」38.2%、「病児・病後児保育を整備して欲しい」31.4%、「一時預かりを整備して欲しい」30.4%、「求職中から保育所を利用したい」24.5%が続きました。
保育料や待機児童の解消、保育所に関する情報量、多様な保育サービスの整備が求められていることがわかりました。
■■報道関係の皆様へ■■
本ニュースレターの内容の転載にあたりましては、「連合調べ」と付記のうえご使用くださいますよう、お願い申し上げます。
■■連合(日本労働組合総連合会) 概要■■
組織名:連合(日本労働組合総連合会)
代表者名:会長 古賀 伸明
発足:1989年11月
所在地:東京都千代田区神田駿河台3-2-11総評会館内 3F-8F
業務内容:すべての働く人たちのために希望と安心の社会をつくる
企業情報
企業名 | ネットエイジア株式会社 |
---|---|
代表者名 | 三清慎一郎 |
業種 | ネットサービス |
コラム
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