みなさん、こんにちは。
はじめて『週刊文春』を買った菊池です。
あまり週刊誌を買って読んだりはしないのですが、
Facebookのタイムラインに流れてきた
「週刊文春、大スクープ連発の圧倒的強さの秘密」
というネットの記事を見て、購入してみようと思いました。
「編集体制はどうなっているのか」
「実際にどれくらい売れているのか」
そんな疑問を解決しようとネットで検索してみると
ほかにも週刊文春に関する記述がいくつか見つかり、
今日はそれを少しまとめてみようと思います。
※出典記事のURLは末尾にまとめて記載しています。
【週刊文春まとめ】
▼発行部数がトップ(一般週刊誌部門)
日本雑誌協会が2014年10月1日~2015年9月30日に測定したデータでは
68万部と、一般週刊誌部門でトップの発行部数を誇っています。
※出典:一般社団法人 日本雑誌協会 - JMPAマガジンデータ
▼編集長は新谷学氏
1989年に大学を卒業後、文藝春秋に入社し、
2012年に週刊文春編集長に就任。
※出典:新谷学 - Wikipedia
BLOGOSでのインタビューでは、
「体力があるうちにデジタルにも打って出るべきではないかというのが、
私が編集長に就任してからずっと考えていることなんです。」
とデジタル方面への展開に触れています。
また同インタビューで新谷氏が答えた内容に
週刊文春の姿勢が表れているように感じます。
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例えば、ある政治家のスキャンダルを報じた後で、
間に入る人がいたので、“手打ち”として食事をして仲良くなりました。
それから、その政治家と2人で飲んだりするようになって、
ある時、彼が「俺と同じようにこの男をやってくれ」と
別の政治家の資料を持ってきたことがあります。
それが取材対象との理想的な関係だと思います。
「ここならキチッと仕上げてくれるだろう」という戦闘能力というか、
取材力も含めてメディアとしての力を認めてもらって、
ネタを持ち込んでくれるような関係を築くことが重要です。
もちろん、新たなネタを提供してくれた政治家が、また何かやらかせば書きます。
その緊張関係、距離感が重要で、「お友達だから一切書きません」というのは
メディアとしてあってはならないと思います。
※出典:「週刊文春」編集長・新谷学氏インタビュー
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▼文春が強いワケ
1)交渉が難しい
通常、芸能人のスキャンダルに関する記事が週刊誌に掲載される場合、
事前に編集部から、対象となるタレントの所属事務所に連絡が入るそうです。
週刊誌によっては、
・ほかのタレントのこんな情報を提供するので、今回の件は報道しないでほしい
・ウチのタレントを今後出させないぞ
といった交渉ができるようなのですが、
文藝春秋は文芸誌中心の出版社であるため、
ファッション誌や情報誌のように出演のバーターができず、
芸能事務所としては「交渉が難しい相手」と認識されているとのこと。
2)タレコミが多い
毎日のようにタレコミがあるそうで、
読者からの情報提供を呼びかける
「文春リークス」という仕組みも存在しています。
スタートから1年で3,000件ほどの情報が寄せられたと、
編集長の新谷氏もインタビューで語っています(2015年7月)。
ですがそのタレコミへの謝礼については、
・高額な見返りがある、他誌に比べてタレコミ料が割高である
という主張と
・そんなことはない。
「金目的の証言は信憑性に欠ける」というスタンスをとっている
という主張の2つがあり、
現状では判断がつきませんでした。
▼編集体制
毎週木曜日に、デスク、社員記者、専属記者が集まり
プラン会議を開催。
持ち寄る取材ネタについては「ひとり5本」というノルマがあり、
一人ひとりがプレゼンをする形で、会議が進んでいくそうです。
総スタッフ約50名、毎週250本のネタが集まり、
その後のデスク会議において、250本から20本が選ばれ、
5〜10人ほどの取材チームを編成し、取材がスタートしていくとのこと。
また出版不況といわれる中、取材費を惜しまないとも言われていて、
下記のようなエピソードも語られています。
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文春の場合、「一行の裏取り」(=事実関係を明らかにする)のために
莫大な時間とお金をかける、というポリシーが確立している。
必要であればデスクの許可を取る必要もなく、
沖縄でも北海道でも経費で出張することができるのだ。
そして、時間とお金をかけて検証した結果、
仮に「この情報は真実ではない」と判明したとしても、お咎めはなし。
これが他社であれば、
「そんなに経費をかけたのだから、何かしら記事にしろ」という雰囲気になるのだが、
文春の場合は「記事にならなかったけど、真実がわかったのだから、
それで良しとしようという空気」なのだという。
※出典:抹殺兵器・週刊文春、大スクープ連発の圧倒的強さの秘密…ベッキー不倫、清原覚せい剤
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専属記者のスキルもこのように賞賛されています。
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専属記者は他誌で10年以上経験したベテラン揃い。
初心者は見向きもされず、他誌で実績を残した記者を
ヘッドハンティングするかたちで採用している。
そんな、あらゆる修羅場を潜り抜けてきた海千山千の専属記者の下に、
若手の社員記者が見習いで付き、徹底的に社員を現場で鍛えあげるという仕組みなのだ。
そして、原稿は他誌のように社員記者が書くのではなく、
専属記者本人が責任を持って書きあげる。
当たり前のことだが、現場にも行っていない者が
臨場感のある原稿を書けるわけがないという考えからだ。
※出典:抹殺兵器・週刊文春、大スクープ連発の圧倒的強さの秘密…ベッキー不倫、清原覚せい剤
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当社では「記者100人の声」という
記者個人へのインタビュー記事を公開しています。
▼記者100人の声
https://www.value-press.com/topics/media_interview
中の記者について知ることで、PRに役立つのはもちろん、
読者として今よりもっとその媒体が好きになる。
そんなコンセプトで運営しています。
今回はネット上に掲載されていた記事やブログをもとに、
週刊文春の体制を調べていたのですが、理解が深まるにつれ
「この記事はこうやってできたのかな」
と想像が膨らんでいき、
読者としても楽しみが深まりました。
もしよろしければ、
本コラムのもとになった下記の出典記事も
ぜひご覧ください。
それでは本日もよろしくお願いいたします。
▼出典記事一覧:
・一般社団法人 日本雑誌協会 - JMPAマガジンデータ
http://www.j-magazine.or.jp/data_002/m1.html
・「週刊文春」編集長・新谷学氏インタビュー
http://blogos.com/article/124406/
・新谷学 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E8%B0%B7%E5%AD%A6
・抹殺兵器・週刊文春、大スクープ連発の圧倒的強さの秘密…ベッキー不倫、清原覚せい剤
http://biz-journal.jp/2016/02/post_13829.html
・週刊文春、なぜスクープ連発&独り勝ち?芸能プロも交渉不可、入念な取材支える経済事情
http://biz-journal.jp/i/2014/11/post_7302.html
・文春無双!!~週刊文春がスクープ連発する3つの理由
http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/touch/20160122/1453427147
・週刊文春のスクープを生む取材方法を暴露?敏腕編集長の新谷学とは?
http://kosatsu-diary.com/bunshun-1652
・デーブ・スペクターがスクープを連発する「週刊文春」の編集長を絶賛
http://news.livedoor.com/article/detail/11167966/