注目プレスリリース5選(3月15日~3月21日)
ValuePress!から3月15日~3月21日に配信されたプレスリリースのうち、メディアに取り上げられたリリースを5本ピックアップ。メディア掲載された理由や書き方のコツを分析しました。皆さまのプレスリリース作成に役立てますと幸いです。
シーズンに合ったテーマを。
QKDDI株式会社
【リリースタイトル】
夢を持って上京した若者と地元で見送る人の心をつないだサプライズエール 『SYNC YELL』
【分析結果】
3月は年度末なので、卒業式などが行われたり、引っ越しや就職など、人々が従来の場所から新しい環境に移動する、いわば「別れのシーズン」です。
このプレスリリースは、「別れ」がテーマのコンテンツを紹介しているので、時勢に合っています。
また、タイトルが「夢を持って上京した若者と地元で見送る人の心をつないだサプライズエール」と、『SYNC YELL』がどのようなものであるか一目でわかるように書いてあります。添付されている動画も合わせて、画が浮かびやすく、理解しやすいプレスリリースとなっています。
【プレスリリースから生まれた記事】
朝日新聞デジタル:サプライズエール心をつなぐ感動作
マイナビニュース:若者へのエールをデジタルで - KDDIのドキュメントムービー「SYNC YELL」
Woman.excite:上京した瞬間に地元からサプライズ! 「SYNC YELL」プロジェクトに感動
商品名がキャッチー
Qエスケイネット株式会社
【リリースタイトル】
2番組同時録画対応 TVレコーダー「ロクーガーW」を発売
【分析結果】
「ロクーガーW」という名前が、記者・メディアの興味関心を誘った可能性が考えられます。
『ロクーガー』という、録画(ろくが)をカタカナで伸ばしたような名前に、「W」という、掲示板サイトの2ちゃんねるでよく見られる“www”に似た文字がついています。
これら2点の要素が、「ロクーガーW」のキャッチ性を成していると考えられます。
【プレスリリースから生まれた記事】
チェッカーズ:2番組の同時録画に対応したHDDレコーダーがエスケイネットから
Phile-web:SKnet、小型のシンプルW録対応レコーダー「ロクーガーW」
スタートアップ×マンガ(サブカルチャー)
QマンガHONZ
【リリースタイトル】
渋谷に、お酒を飲みながらマンガが読めるお店を! マンガサロン『トリガー』プロジェクト設立 -ここにしかない1冊に出会える マンガHONZプロデュース-
【分析結果】
マンガHONZは、スタートアップであり、マンガを取り扱っています。ゆえに、スタートアップ企業を取り扱うメディアと、サブカルチャーを取り扱うメディアの2つから、記事にされ得ます。
また、体感的なものですが、記者やライターはマンガが好きな方が多いように思われます。同じくライターである僕もマンガが大好きです。そういう理由もあるのかもしれません。
【プレスリリースから生まれた記事】
MarkeZine:渋谷にお酒を飲みながらマンガが読めるサロンを! HONZがクラウドファンディングを実施
週アスPLUS:「今まで読んでいなかったなんて、人生、損した……」そんな1冊に出会えるマンガサロン『トリガー』資金募集開始
KAI-YOU:渋谷に漫画の名所誕生なるか? クラウドファンディングで実現目指す
記事のネタになることが盛り沢山
Qシュウ ウエムラ
【リリースタイトル】
「なりきりコーデ コンテスト」「Yazカーを探せ!」/SNSで参加してオシャレ度アップ! リアル&デジタル連動、異業種コラボの豪華キャンペーン
【分析結果】
パリを拠点とするジュエリーデザイナーYazbukey(ヤズブキー)氏が監修デザインした車、「Yazカー」が東京・大阪を走り回ることだけでも、注目を浴びるプレスリリースになり得ます。
加えてシュウ ウエムラとヤズブキーがコラボし、ファッションアプリ「iQON」と提携しています。
記事になる引き出しがいくつもあるプレスリリースだと言えるでしょう。
【プレスリリースから生まれた記事】
VOGUE NIPPON:シュウ ウエムラがジュエリーデザイナー、ヤズブキーとコラボレイション。
レスポンス:ヤブスキー監修のメイクアップMINI、東京・大阪でキャラバンを実施
glitty:絶対欲しい~! 「ヤズブキー for シュウ ウエムラ」がかわいすぎる♡
「矛盾」によるキャッチコピー
Q株式会社 VASILY
【リリースタイトル】
就職活動の悩みがひとつ増えた!? 私服面接の場合、5人に1人はリクルートスーツを着用! ファッションアプリiQON『私服面接に関するアンケート調査』を実施
【分析結果】
アンケート調査のプレスリリースのタイトルは、調査結果で出た判明した事柄で、最も関心を得られると想定できるデータをタイトルにすることが大切です。
こちらのプレスリリースのタイトルには「私服面接の場合、5人に1人はリクルートスーツを着用」とあります。
私服面接だと言われているのに、リクルートスーツを着る。矛盾がありますね。
「人は何かしらの矛盾を感じたときに不快感を覚えます。この事を認知不協和と言います。人はこの矛盾に遭遇した時に、何とかしてその矛盾を解消しようと行動し始めます。」
こちらのサイト、ビジネス思考への転換 ▽認知的不協和:矛盾によって魅了するコピーライティングに詳しく書かれていますが、たとえば以下のキャッチコピーをご覧ください。
・好きなだけ食べているのに、3ヶ月で12.6kg痩せた禁断のダイエット法を解禁
・東大に合格するには勉強をやめなさい
このように、矛盾を感じさせるコピーは、人々の関心を得られやすい傾向があります。
【プレスリリースから生まれた記事】
マイナビニュース:「面接は私服で」と言われても、5人に1人はリクルートスーツ着用と回答
いかがでしょうか。
マンガHONZやシュウ ウエムラのプレスリリースのように、記事を書く入り口がいくつもあるネタだと、メディアに取り上げられやすくなるでしょう。
また、プレスリリースのタイトルは「客観的情報」で書くことが原則です。その制約の中で、いかにキャッチーなものにするかが求められます。タイトルは記者にリリースを見てもらうために、とても重要なものなので、候補を3案は考えましょう。
この記事が皆様のリリース作成の一助になれたら幸いです。