「BRICs」の次はどこ?WIP発: ベトナムの最新IT事情現地在住12年のWIPスタッフに聞く、ベトナム最新事情
世界中の投資家が注目する新興国の御三
● ホーチミンにそびえ立つソフトウェアパーク
ベトナムの経済の都、ホーチミン。IT関連企業はホーチミンに集積しており、同市内には外国企業誘致用に巨額の資金を投入して建設された3つのソフトウェアパーク、Eタウン、サイゴン・ソフトウェア・パーク(SSP)、クアン・チュン・ソフトウェア・シティ(Quang Trung Software City以下、QTSC)がある。現在、3施設合わせて200社近くが「入居」。どこも満杯の状態に近づきつつあるため、第2Eタウンの整備も進んでいる。
● 一番新しいQTSCを訪ねて
今回は3つのソフトウェアパークの中でいちばん新しいQTSCを訪ねた。5年目を迎えたQTSCは、情報産業を主要産業に育てたいというホーチミン市イチオシの施設。現在も敷地内で新しい建物が建設中で、まさにダイナミックなホーチミンそのもの。パーク内の通信システムには890億ドン(約650億円)が投資され、各建物や敷地には光ケーブルが設置されている。5年が経過し、かつて空き地だった場所は近代的なビルが立ち並ぶIT基地に変貌した。敷地の内部には電力や上下水道をはじめ、今すぐ使えるオフィス、インターネット、メンテナンス、交通、警備など、全てのインフラが完備。ホーチミン市名物の「計画停電」(週に半日)の心配もない。また、QTSC内の企業には、ワンストップサービスという優遇措置があり、あらゆる行政上の手続きがパーク内でできる。QTSCの中に会社を設立すれば行政上の手続きも完了し、すぐにでもビジネスが始められるという仕組みだ。
● ベトナムのIT技術者のレベル
数学教育が盛ん、勤勉な国民というイメージから、外国企業が進出を窺い始めている。最先端の仕事を求めるベトナムの起業家も大いに乗り気で、彼らは受注に備え、IT技術者の囲い込みに奔走し、技術者の給料は急騰している。しかし、ベトナムの技術者には語学力の問題があり、専門能力も概して低い。そのため、ベトナム進出を断念する外国企業は決して少なくない。政府は、コンピュータソフト受注高7千万ドル(2005年実績)を5億ドルにまで伸ばしたい意向だが、ITビジネスの未来はまだ明るいとはいえない。
● 1社に1台のコンピュータ?
ベトナム企業の9割は、社内に最低1台のコンピュータを備えている。しかしFAXの代わりに使うだけで経営管理に用いる企業はまだ少ない。ホテルなどがインターネットで予約を受け付けることができれば効率的だが、ベトナム系ホテルはまだその域に達していない。ウェブサイトを持つ国内企業はまだまだ少なく、外資系企業のサイトがほとんど。行政においても、コンピュータの使用率は低い。多くの役所がコンピュータを導入したが、使える人が少ないため、しかたなくワープロ代わりに使っているというのが実情だ。
● 高い!遅い!インターネット接続
国内の電話とインターネットは、郵便電話公社が独占している。試しにインターネットに接続すると、「リモートコンピュータに接続しました」、次に「ユーザー名とパスワードを確認しています」と表示され、待つこと65秒。やっと「接続中」の表示が出る。つまり、最低でも1分超の電話代とインターネット接続料金がかかることになる。毎日2度ずつメールの送受信をすると、月額にして約500円の料金。年間平均所得が4〜5万円の国民にとって、この月額500円は馬鹿にならない金額だ。
● インターネットカフェはどこに・・・
2003年頃、市内でインターネットカフェが急激に増えた。ところが2005年の終り頃から激減。今では1割ほどしか残っていない。若者がポルノを見たり、政府批判を行う手段にしたため、公安が取締りを強化したのがその理由だ。実際に、反体制派のウェブサイトへのアクセスを遮断したり、インターネットカフェを監視したり、ブロガーを投獄するなど、政府が取り締まりや弾圧を行っているという情報もある。国境なき記者団は「インターネットの敵13カ国」のリストにベトナムを挙げている。
● 少しだけ長い目で見ましょう
ベトナムは、ある意味で非常に裕福な国。石油や石炭など天然資源が豊富で、農作物の収穫高も多い。たとえ貧しくとも、ベトナム人はゆったりと生活を楽しんでいる。ベトナムでのITビジネスはまだまだこれから。長い目で見ていくことが必要だ。
QTSC (Quang Trung Software City)
ADDRESS:Tan Chanh Ward Dist.12
Ho Chi Minh City Vietnam
TEL: +84-8-7155055
FAX: +84-8-7155985
E-mail: promotion@quangtrungsoft.com.vn
URL: www.quangtrungsoft.com.vn
【本件に関する引用転載、お問い合わせ先】
本リリースの引用・転載に際しましては、当社のクレジット表記をお願いします。
((例) 言語情報ビジネス(多言語/情報サービスによる企業のグローバリゼーション支援)会社のWIPジャパン(株)の現地レポートによると・・・)
WIPジャパン株式会社 TEL 03-3230-8200
担当: 第2情報事業部 隠善寛子(いんぜんひろこ) h-inzen@wipgroup.com
________________________________________
■ WIPジャパン株式会社 概要
◇正式名称: ワールドインテリジェンスパートナーズジャパン株式会社
(略称: WIPジャパン株式会社)
◇代表取締役: 上田輝彦
◇資本金: 5,100万円
◇設立: 2000年 6月 15日
◇東京本社: 〒102-0093 東京都千代田区平河町 1-4-12 相互平河町ビル
◇TEL: 03-3230-8000 (代)
◇FAX: 03-3230-8050
◇URL: http://japan.wipgroup.com/
◇Email: tokyo@japan.wipgroup.com
◇事業内容: WEBグローバリゼーション・海外マーケティングリサーチ等のビジネス戦略に必要な情報提供、翻訳・WEBローカリゼーションなどの多言語サービス
《関連URL》
http://www.japan.wipgroup.com/
ベトナムの経済の都、ホーチミン。IT関連企業はホーチミンに集積しており、同市内には外国企業誘致用に巨額の資金を投入して建設された3つのソフトウェアパーク、Eタウン、サイゴン・ソフトウェア・パーク(SSP)、クアン・チュン・ソフトウェア・シティ(Quang Trung Software City以下、QTSC)がある。現在、3施設合わせて200社近くが「入居」。どこも満杯の状態に近づきつつあるため、第2Eタウンの整備も進んでいる。
● 一番新しいQTSCを訪ねて
今回は3つのソフトウェアパークの中でいちばん新しいQTSCを訪ねた。5年目を迎えたQTSCは、情報産業を主要産業に育てたいというホーチミン市イチオシの施設。現在も敷地内で新しい建物が建設中で、まさにダイナミックなホーチミンそのもの。パーク内の通信システムには890億ドン(約650億円)が投資され、各建物や敷地には光ケーブルが設置されている。5年が経過し、かつて空き地だった場所は近代的なビルが立ち並ぶIT基地に変貌した。敷地の内部には電力や上下水道をはじめ、今すぐ使えるオフィス、インターネット、メンテナンス、交通、警備など、全てのインフラが完備。ホーチミン市名物の「計画停電」(週に半日)の心配もない。また、QTSC内の企業には、ワンストップサービスという優遇措置があり、あらゆる行政上の手続きがパーク内でできる。QTSCの中に会社を設立すれば行政上の手続きも完了し、すぐにでもビジネスが始められるという仕組みだ。
● ベトナムのIT技術者のレベル
数学教育が盛ん、勤勉な国民というイメージから、外国企業が進出を窺い始めている。最先端の仕事を求めるベトナムの起業家も大いに乗り気で、彼らは受注に備え、IT技術者の囲い込みに奔走し、技術者の給料は急騰している。しかし、ベトナムの技術者には語学力の問題があり、専門能力も概して低い。そのため、ベトナム進出を断念する外国企業は決して少なくない。政府は、コンピュータソフト受注高7千万ドル(2005年実績)を5億ドルにまで伸ばしたい意向だが、ITビジネスの未来はまだ明るいとはいえない。
● 1社に1台のコンピュータ?
ベトナム企業の9割は、社内に最低1台のコンピュータを備えている。しかしFAXの代わりに使うだけで経営管理に用いる企業はまだ少ない。ホテルなどがインターネットで予約を受け付けることができれば効率的だが、ベトナム系ホテルはまだその域に達していない。ウェブサイトを持つ国内企業はまだまだ少なく、外資系企業のサイトがほとんど。行政においても、コンピュータの使用率は低い。多くの役所がコンピュータを導入したが、使える人が少ないため、しかたなくワープロ代わりに使っているというのが実情だ。
● 高い!遅い!インターネット接続
国内の電話とインターネットは、郵便電話公社が独占している。試しにインターネットに接続すると、「リモートコンピュータに接続しました」、次に「ユーザー名とパスワードを確認しています」と表示され、待つこと65秒。やっと「接続中」の表示が出る。つまり、最低でも1分超の電話代とインターネット接続料金がかかることになる。毎日2度ずつメールの送受信をすると、月額にして約500円の料金。年間平均所得が4〜5万円の国民にとって、この月額500円は馬鹿にならない金額だ。
● インターネットカフェはどこに・・・
2003年頃、市内でインターネットカフェが急激に増えた。ところが2005年の終り頃から激減。今では1割ほどしか残っていない。若者がポルノを見たり、政府批判を行う手段にしたため、公安が取締りを強化したのがその理由だ。実際に、反体制派のウェブサイトへのアクセスを遮断したり、インターネットカフェを監視したり、ブロガーを投獄するなど、政府が取り締まりや弾圧を行っているという情報もある。国境なき記者団は「インターネットの敵13カ国」のリストにベトナムを挙げている。
● 少しだけ長い目で見ましょう
ベトナムは、ある意味で非常に裕福な国。石油や石炭など天然資源が豊富で、農作物の収穫高も多い。たとえ貧しくとも、ベトナム人はゆったりと生活を楽しんでいる。ベトナムでのITビジネスはまだまだこれから。長い目で見ていくことが必要だ。
QTSC (Quang Trung Software City)
ADDRESS:Tan Chanh Ward Dist.12
Ho Chi Minh City Vietnam
TEL: +84-8-7155055
FAX: +84-8-7155985
E-mail: promotion@quangtrungsoft.com.vn
URL: www.quangtrungsoft.com.vn
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本リリースの引用・転載に際しましては、当社のクレジット表記をお願いします。
((例) 言語情報ビジネス(多言語/情報サービスによる企業のグローバリゼーション支援)会社のWIPジャパン(株)の現地レポートによると・・・)
WIPジャパン株式会社 TEL 03-3230-8200
担当: 第2情報事業部 隠善寛子(いんぜんひろこ) h-inzen@wipgroup.com
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■ WIPジャパン株式会社 概要
◇正式名称: ワールドインテリジェンスパートナーズジャパン株式会社
(略称: WIPジャパン株式会社)
◇代表取締役: 上田輝彦
◇資本金: 5,100万円
◇設立: 2000年 6月 15日
◇東京本社: 〒102-0093 東京都千代田区平河町 1-4-12 相互平河町ビル
◇TEL: 03-3230-8000 (代)
◇FAX: 03-3230-8050
◇URL: http://japan.wipgroup.com/
◇Email: tokyo@japan.wipgroup.com
◇事業内容: WEBグローバリゼーション・海外マーケティングリサーチ等のビジネス戦略に必要な情報提供、翻訳・WEBローカリゼーションなどの多言語サービス
《関連URL》
http://www.japan.wipgroup.com/
企業情報
企業名 | WIPジャパン株式会社 |
---|---|
代表者名 | -- |
業種 | 未選択 |
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