「雪室」は、豪雪地・新潟ならではの地産地消のクリーンエネルギー施設 雪室グルメや、エコな雪冷蔵・雪冷房が脚光を浴びています

「雪室」とは、冬の間に降った大量の雪を貯蔵した建物のこと。新潟県では、古くから生鮮食品を保存する貯蔵庫として利用されてきました。近年では、なんの手を加えずとも低温・多湿の環境が保たれる「雪室」のエコでクリーンな冷却エネルギーは注目の的。「雪室」のもつ、驚くべきパワーをご紹介します。

「雪室」は、豪雪地・新潟ならではの地産地消のクリーンエネルギー施設
雪室グルメや、エコな雪冷蔵・雪冷房が脚光を浴びています

■雪は貴重な資源(冷熱エネルギー)
雪国にとって、雪は大切な資源です。私たち日本人は、雪氷の冷熱エネルギーをさまざまな形で活用してきました。日本書紀には、仁徳天皇記62年に、池に張った氷を氷室に保存し、皇室に献上したという記述があります。
日本のなかでも特に多くの雪が降る新潟県では、雪を上手に暮らしに活用してきました。「雪室」もそのひとつです。明治期には、新潟県内の32町村66カ所に「雪室」があり、食品の貯蔵などに利用されていました。たとえば、上越市高田周辺には、夏の雪利用を目的とした雪山が点在し、魚の保存や冷蔵・運搬に用いられていました。「雪室」は、雪国の暮らしを支える大切な文化でもあったのです。
しかし、電気冷蔵庫の普及などにより、「雪室」は次第に衰退していきます。

まだ記憶に新しい、3.11の未曾有の大震災。
その後、クリーンエネルギーに人々の関心が向くようになりました。
そして、新たに脚光を浴びているのがこの「雪室」です。

■「雪室」ってなに?
「雪室」とは、冬の間に降った大量の雪を貯蔵した倉庫のこと。
雪は、二酸化炭素を排出しない地球環境にやさしい冷却エネルギーです。大量の雪が蓄えられた「雪室」は、なんの手を加えずとも、翌年の秋まで、低温・高湿度の一定の環境を保ってくれるのです。つまり、電気エネルギーを使わない天然の冷蔵庫。
その省エネ効果は、電気を使う場合のなんと約76%減<(公益財団法人)雪だるま財団>との研究結果も明らかになっています。最近では「雪室」の冷気を、冷蔵だけでなく夏の冷房に活用する試みも始まっています。
また「雪室」に貯蔵された食材が鮮度を保ちながら、かつ美味となることも大きな魅力です。

■驚くほど美味しくなる! 雪室グルメ
「雪室」内は、「雪室」の形状にもよりますが、年間を通して温度は0度、湿度はほぼ100%で安定しています。
電気冷蔵庫の温度、湿度の変動と比べると、実に安定した環境であることがわかります。「雪室」のこの環境は、食品の貯蔵に絶好なのです。

また注目すべきは、「雪室」で貯蔵された食品が驚くほど美味しくなること。
古くから、「雪室」で寝かせた食品は“旨みが増す”“まろやかになる”ことが知られていましたが、(公財)雪だるま財団の工学博士・伊藤親臣氏ほか、多くの研究者の研究により、その根拠が明らかになってきました。

「雪室」は、温度・湿度の変動がなく、機械による振動がなく、光(紫外線)の影響を受けないので、貯蔵された食品がストレスを受けにくく、鮮度保持に最適の環境であることがなによりの特徴です。
この「雪室」で貯蔵された食品には、以下のような変化が起こることがわかりました。
●低温順化(低温糖化)…凍結を防止するために、保有するデンプンを糖化させ、ショ糖を増加させる
●鮮度保持…呼吸を抑えることで、劣化を抑制する
●酸化防止…反応速度を抑えることで、化学反応を抑制する
●分子会合の変化…アルコールと水の分子会合が解け、水素結合を行う

たとえば、「ばれいしょ」を「雪室」で貯蔵すると、入庫前より遊離糖(グルコース、フルクトース、スクロース)が大きく増加することがわかっています。

現在新潟県では、米、野菜、そば、味噌、醤油、漬物、日本酒、コーヒーなど、「雪室」の美味効果を活用した、新たなグルメが続々誕生しています。
ぜひ、雪国限定、雪国の文化が生んだ、雪国ならではの美味を味わってみてください。

■地球にも体にもやさしいエコ冷房
雪を大切な資源として活用してきた新潟県でも、2011年3月11日の東日本大震災以降、「雪室」の冷却エネルギーを活用する雪冷房が、雪の使い道として新たに注目を集めています。
雪冷房は、貯雪槽に雪を貯め、その冷たい雪どけ水を利用する「融雪水利用型」と、貯雪室内にある雪のまわりの冷たい空気を送風する「雪冷熱直接利用型」の大きく2つに分けられます。共通するのは、その冷気が、自然のものであること。体にやさしい涼しさで、真夏の暑さをやわらげてくれます。

■にいがた「夏の雪旅」で「雪室」体験ができます!
にいがた「夏の雪旅」プロジェクトでは、この「雪室」を雪国文化を伝える大切な要素と考え、さまざまなフェーズで取り上げています。
サマースノーフェスティバルでは、「雪室」を利用した雪室コンビニ“レルひや”をオープン。さらに「雪室」を体験できるモニターツアーなどを用意しています。
この夏は、豪雪地帯だからこそ実現する、新しい雪国文化「雪室」に注目ください。


★「雪室」を見学・体験できる施設情報はHPでご覧いただけます。
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◆にいがた「夏の雪旅」HP
http://www.niigata-snow.jp/
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★「雪室」や「雪室グルメ」などタイムリーな情報を
フェイスブックページで発信しています。
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◆にいがた「夏の雪旅」プロジェクトフェイスブックページ
https://www.facebook.com/yukitabi
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★観光庁のポータルサイトで新しい魅力のある旅として紹介されています。
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◆観光庁タビカレサイト・にいがた「夏の雪旅」紹介ページ
http://tabicollege.jp/area/034/034_contents.html
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■情報提供:(公財)雪だるま財団

企業情報

企業名 にいがた夏の雪旅推進協議会事務局
代表者名 三友泰彦
業種 旅行・観光・地域情報

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