ハネウェル、各種プロセス産業に向けて携帯機器に対応した新たなアラーム管理ソリューション「DynAMo Alarm Suite」を発表

[東京] - 2014年3月10日 - プロセスプラントやパイプラインでは、毎日数千ものアラームがオートメーションシステムから発報されますが、その中には重要度の低いものも数多く含まれています。このため制御室のオペレータは、アラームが通常運転状態で発せられた重要度の低いものか、操業や安全性に関わる問題を知らせる異常アラームであるかを瞬時に識別し、対処する必要に迫られています。

ハネウェル（NYSE:HON）は、こうしたアラーム管理の課題に対するソリューションとして、高度アラーム管理ソフトウェアの新製品「DynAMo Alarm Suite （ダイナモ・アラーム・スイート）」を発表しました。本製品はアラームの総数を低減することで、オペレータが最も重要なアラームを素早く検知し迅速に対応できるようサポートします。

大量に発報されるアラームは、防爆用の自動ドアが開放状態に鳴るブザー音のような日常的ないわゆる迷惑アラームから、重大な機器障害の警報まで、多岐にわたります。プラント危機管理についての研究・指針作成を行っている Abnormal Situation Management （ASM：異常状態管理）コンソーシアムによれば、非効率的な迷惑アラーム管理によって年間10億米ドルもの損失がプロセス産業で生じており、またオペレータは常に多量の迷惑アラームへの対応を瞬時に判断する必要があるため、その疲労やストレスを起因としたリスクの増加がみられるとされています。

DynAMo Alarm Suiteは、ハネウェルの20年以上にわたるプロセス産業でのアラーム管理の経験と実績を結集した製品です。アラーム総数を最大80%低減し、メンテナンス必要箇所の特定や緊急対応が必要な重要アラームの可視性強化に寄与します。アラームシステムの状態を一目で把握できるダッシュボード画面は、ロール（職務・役割）ごとにカスタマイズ可能で、オペレータ、エンジニアや、マネージャーのそれぞれの職務に合った内容を表示できます。また本製品の重要な特徴として多種の携帯デバイスへの対応があります。これにより時間や場所を問わずアラームの状態を確認することができます。このようにアラームへのアクセスを容易にすることで、モニタリング頻度を高め、より迅速な対処が可能となり、オペレータの疲労要因を軽減します。

ハネウェル・プロセス・ソリューションズの副社長兼アドバンスドソリューションズ部門の ゼネラルマネージャーであるヴィマル・カプールは本製品について次のように話しています。「オペレータが短時間に数百ものアラームに対処しなければならない状況においては、プロセス効率は二の次で、まずは安全性に対するリスク増加に注意を払う必要があります。DynAMo Alarm Suite はアラーム管理プログラムの最適化に効果的なツールであり、アラームの洪水や、短時間に発報／停止を繰り返すチャタリング・アラームのような迷惑アラームを削減して、オペレータの負担を軽減します。また本製品は階層的防護の一階層として、緊急停止や事故の発生・有害物質の環境への放出を最小化することに寄与します。」

DynAMo Alarm Suite は、ハネウェルのExperion Process Knowledge System（EPKS：エクスぺリオン・プロセス・ナレッジ・システム）をはじめ、他社製の制御システムにも導入可能です。またハネウェルでは、日本を含む全世界でアラーム管理に関するコンサルティング、サービスおよびサポートを提供しています。