プロメテック・ソフトウェアは「Particleworks Ver.5.0」を2014年3月31日にリリースしました。
Particleworksは、越塚誠一教授(東京大学大学院)が考案した粒子法(MPS法)をもとに、プロメテックが独自開発したCAEソフトウェアです。自動車メーカー各社をはじめ、機械・鉄鋼・素材・化学・電機・食品・消費財・医療・土木・エネルギーなど、多分野にわたる製造業各社への導入が進んでいます。
「Particleworks」は、越塚誠一教授(東京大学大学院工学系研究科システム創成学専攻)が考案した粒子法(MPS法)をもとに、プロメテック・ソフトウェア株式会社が独自開発したCAEソフトウェアです。2009年11月にVer1.0を発売して以来、自動車メーカー各社をはじめ、機械・鉄鋼・素材・化学・電機・食品・消費財・医療・土木・エネルギーなど、多分野にわたる製造業各社への導入が進んでいます。
今回リリースする「Paticleworks Ver.5.0」では、ユーザーから要望が多かった境界条件設定の多様化などの解析基本機能の強化に重点を置き、距離関数生成アルゴリズムの改善、複雑形状の自動簡略化機能などの改良を施しました。また、ユーザーインターフェースを基本設計から大幅に見直した結果、プロジェクト管理の一層の効率化、使いやすさの向上、高速な描画処理を実現しました。
新機能として機構解析ソフトウェア「RecurDyn」(開発元FunctionBay,Inc)との連成解析を実現、流入境界の多様化、移動回転設定の高機能化などにより、Particleworksは従来以上に複雑な現象に対応できるようになりました。
【製品概要】
Particleworksは、粒子法の理論に基づく流体解析ソフトウェアです。自由表面流れ、大変形・非線形問題やマルチフィジックスを得意とし、流体や剛体、粉体などの連成解析、非ニュートン流れ解析や熱伝導解析にも対応します。解析前のモデル化作業において、従来手法では必要だったメッシュ生成作業が不要で、複雑な挙動を伴う機構であってもCADデータからダイレクトに流体シミュレーションが実行できます。また、マルチコアによる並列計算、GPU演算にいち早く対応し、デスクサイドPCから大規模サーバーまで、ユーザー環境に合わせて効率的にパフォーマンスを発揮します。
メッシュ生成が不要
煩雑なメッシュ(計算格子)生成が不要で、ギアや攪拌翼など、CADで作成した複雑な形状を持つ形状データでも、そのまま入力して容易に流体シミュレーションを実行できます。プリ処理・解析・ポスト処理まで統一されたGUIで、操作が簡単です。
粉体、剛体との連成解析も容易に実行
流体-剛体、流体-粉体が相互連成解析も煩雑な設定を必要とせず、統一的にシミュレーションが可能です。
飛沫などの自由表面流れの解析が可能
水面が激しく変化する現象も、容易に計算が可能です。流体が粒子に置き換えられているため、液体の合体や分裂が生じる場合でも特別な処理は不要です。
移動境界問題も容易に解析が可能
従来手法では非常に手間がかかった複雑な移動境界問題を解析する場合にも多いに威力を発揮します。ギアや撹拌翼といった構造物の形状をポリゴンモデルで表現し、細かな移動条件設定を行うことができるので、複雑な現象でも容易に解析が可能です。
マルチコア、GPU計算に対応
大規模解析や計算時間の短縮時に必要となる並列化に関して、OpenMPやMPIを始め、マルチGPUによる計算にも対応しています。 NVIDIA社のCUDAを活用した公式アプリケーションとしても認定されており、デスクサイドPCでの解析業務から大規模サーバーによる解析まで、どのような環境においても圧倒的なパフォーマンスでのシミュレーションが可能です。
GPUによる高速計算
GPU演算moduleオプションを追加することにより、NVIDIA 社CUDAによるGPUボードを活用した高速シミュレーションが可能になります。今までボトルネックだった計算時間が大幅に削減でき、スパコンやHPCサーバーと同等の高速計算がデスクサイドPCでも可能になります。
12GBのGPUメモリで約200万粒子数の解析が可能で、複数GPUを同時に使用することにより、解析可能な粒子数を拡大できます。
【「Particleworks Ver.5.0」の新機能】
機構解析ソフトウェア「RecurDyn」との連成解析が実現
ParticleworksをRecurDyn (開発元FunctionBay, Inc)と連成させることにより、強制変位による動きの定義に加え、より現実に即した流体挙動の解析が可能になりました。 RecurDynで計算した機構モデルの挙動をParticleworksへ送り、それを考慮した流体解析の結果を戻します。これにより機構と流体の相互作用の計算を実現します。
複雑形状の取り扱い強化
プリ処理の距離関数生成アルゴリズムの改善により、ポリゴン壁の複雑形状を自動的に簡略化する機能が追加され、より安定した解析を実現しました。
ポリゴン壁の細かな壁や隙間に入り込んだ粒子が壁に弾かれると、計算を不安定にする原因となります。それを回避するために、これまではユーザーが手作業で形状の簡略化を行う必要がありましたが、この新機能により簡略化作業に費やす時間が大幅に短縮されます。
ユーザーインターフェースを刷新、より使いやすく高速・高機能に
Ver.5.0ではユーザーインターフェースをゼロから見直しを行い、解析業務をより効率的に行えるように改良しました。基本機能の実装、デザインの見直し、描画の高速化に加え、入力オブジェクトの直接操作も可能となり、他のCADやCFDソフトウェアを使用しているユーザーも抵抗なく直観的に操作できるようになりました。
任意軸まわりの回転運動/運動の合成
運動を合成することによって、遊星運動などの相対的な運動や、斜め方向の軸回転を簡単に定義することが可能となりました。
境界条件のバリエーション強化
形状と物理量分布が周期的な問題において、一部分のみを切り出し周期境界とすることが可能となり、解析時間が大幅に短縮できます。
流入境界形状の多様化
円形流入口、矩形流入口に加え、楕円やドーナツ、任意形状の流入口など、用途に合わせて様々なバリエーションの流入口を指定できるようになりました。
プリ処理の高速化(マルチコア対応)
プリ処理をマルチコア対応させることにより、4コアCPU使用時で処理に要する時間を2分の1にまで短縮しました。(※Particleworks Ver. 4.0比較)
~用語について~
【粒子法(MPS法)】
流体シミュレーションの手法として従来から利用されてきた代表的なものに、有限要素法、有限差分法、有限体積法、境界要素法などがあります。これらの手法はメッシュ(計算格子)で解析領域を区切り、メッシュの節点に物理量を格納します。粒子法は、メッシュの代わりに計算点=粒子を用いる新しい技術で以下のような特徴を持ちます。
・流体の流れを粒子自体が表すため、解析領域を事前に設定する必要がありません。これは流体の飛沫が広く飛散するような状態を追跡する場合に非常に有効です。自由表面も粒子の分布により、直観的に可視化されます。
・複雑な形状の容器や配管であっても、その壁面形状のCADデータがあれば容易に流体部分のモデル化を行うことができます。解析者が指定するのは初期粒子間隔のみであり、粒子は指定された間隔に従って均等に配置されます。これにより解析モデルを用意する工程が大幅に短縮され、解析者は、解析と結果の検証に集中することができます。
・メッシュの潰れによる計算の異常終了は原理的にありません。
そのため粒子法は、自由表面の追跡が課題となる流体解析や、大変形を伴なう超弾性体解析、破断の起きる構造体の解析などに適しています。
越塚教授が考案したMPS法 (Moving Particle Simulation) は、粒子法の中でも一般の工学問題に適した非圧縮性流れのモデル化を対象として開発された手法です。
【プロメテック・ソフトウェア株式会社】
プロメテック・ソフトウェア株式会社(本社:東京都文京区本郷、資本金2億161万円、代表取締役社長:藤澤智光)は、粒子法によるシミュレーションとCGの融合技術の事業化を目指して、東京大学生産技術研究所の研究員であった藤澤智光と、同大学大学院工学系研究科の越塚誠一教授が2004年10月に設立した東京大学発ベンチャーです。粒子法シミュレーション技術を中核にHPC技術およびCG技術を結集し、最新の大学の研究成果を取り入れながら、産業界へソフトウェア製品やソリューションを提供しています。プロメテックのシミュレーション技術は、自動車・機会・素材・化学・電機・食品・消費財・医療・土木・防災・エネルギーなど、幅広い分野で活用されています。
[製品お問い合わせ先]
エンジニアリング部:川上浩
Tel: 03-5842-4082 Fax: 03-5842-4123
E-mail: sales@prometech.co.jp
今回リリースする「Paticleworks Ver.5.0」では、ユーザーから要望が多かった境界条件設定の多様化などの解析基本機能の強化に重点を置き、距離関数生成アルゴリズムの改善、複雑形状の自動簡略化機能などの改良を施しました。また、ユーザーインターフェースを基本設計から大幅に見直した結果、プロジェクト管理の一層の効率化、使いやすさの向上、高速な描画処理を実現しました。
新機能として機構解析ソフトウェア「RecurDyn」(開発元FunctionBay,Inc)との連成解析を実現、流入境界の多様化、移動回転設定の高機能化などにより、Particleworksは従来以上に複雑な現象に対応できるようになりました。
【製品概要】
Particleworksは、粒子法の理論に基づく流体解析ソフトウェアです。自由表面流れ、大変形・非線形問題やマルチフィジックスを得意とし、流体や剛体、粉体などの連成解析、非ニュートン流れ解析や熱伝導解析にも対応します。解析前のモデル化作業において、従来手法では必要だったメッシュ生成作業が不要で、複雑な挙動を伴う機構であってもCADデータからダイレクトに流体シミュレーションが実行できます。また、マルチコアによる並列計算、GPU演算にいち早く対応し、デスクサイドPCから大規模サーバーまで、ユーザー環境に合わせて効率的にパフォーマンスを発揮します。
メッシュ生成が不要
煩雑なメッシュ(計算格子)生成が不要で、ギアや攪拌翼など、CADで作成した複雑な形状を持つ形状データでも、そのまま入力して容易に流体シミュレーションを実行できます。プリ処理・解析・ポスト処理まで統一されたGUIで、操作が簡単です。
粉体、剛体との連成解析も容易に実行
流体-剛体、流体-粉体が相互連成解析も煩雑な設定を必要とせず、統一的にシミュレーションが可能です。
飛沫などの自由表面流れの解析が可能
水面が激しく変化する現象も、容易に計算が可能です。流体が粒子に置き換えられているため、液体の合体や分裂が生じる場合でも特別な処理は不要です。
移動境界問題も容易に解析が可能
従来手法では非常に手間がかかった複雑な移動境界問題を解析する場合にも多いに威力を発揮します。ギアや撹拌翼といった構造物の形状をポリゴンモデルで表現し、細かな移動条件設定を行うことができるので、複雑な現象でも容易に解析が可能です。
マルチコア、GPU計算に対応
大規模解析や計算時間の短縮時に必要となる並列化に関して、OpenMPやMPIを始め、マルチGPUによる計算にも対応しています。 NVIDIA社のCUDAを活用した公式アプリケーションとしても認定されており、デスクサイドPCでの解析業務から大規模サーバーによる解析まで、どのような環境においても圧倒的なパフォーマンスでのシミュレーションが可能です。
GPUによる高速計算
GPU演算moduleオプションを追加することにより、NVIDIA 社CUDAによるGPUボードを活用した高速シミュレーションが可能になります。今までボトルネックだった計算時間が大幅に削減でき、スパコンやHPCサーバーと同等の高速計算がデスクサイドPCでも可能になります。
12GBのGPUメモリで約200万粒子数の解析が可能で、複数GPUを同時に使用することにより、解析可能な粒子数を拡大できます。
【「Particleworks Ver.5.0」の新機能】
機構解析ソフトウェア「RecurDyn」との連成解析が実現
ParticleworksをRecurDyn (開発元FunctionBay, Inc)と連成させることにより、強制変位による動きの定義に加え、より現実に即した流体挙動の解析が可能になりました。 RecurDynで計算した機構モデルの挙動をParticleworksへ送り、それを考慮した流体解析の結果を戻します。これにより機構と流体の相互作用の計算を実現します。
複雑形状の取り扱い強化
プリ処理の距離関数生成アルゴリズムの改善により、ポリゴン壁の複雑形状を自動的に簡略化する機能が追加され、より安定した解析を実現しました。
ポリゴン壁の細かな壁や隙間に入り込んだ粒子が壁に弾かれると、計算を不安定にする原因となります。それを回避するために、これまではユーザーが手作業で形状の簡略化を行う必要がありましたが、この新機能により簡略化作業に費やす時間が大幅に短縮されます。
ユーザーインターフェースを刷新、より使いやすく高速・高機能に
Ver.5.0ではユーザーインターフェースをゼロから見直しを行い、解析業務をより効率的に行えるように改良しました。基本機能の実装、デザインの見直し、描画の高速化に加え、入力オブジェクトの直接操作も可能となり、他のCADやCFDソフトウェアを使用しているユーザーも抵抗なく直観的に操作できるようになりました。
任意軸まわりの回転運動/運動の合成
運動を合成することによって、遊星運動などの相対的な運動や、斜め方向の軸回転を簡単に定義することが可能となりました。
境界条件のバリエーション強化
形状と物理量分布が周期的な問題において、一部分のみを切り出し周期境界とすることが可能となり、解析時間が大幅に短縮できます。
流入境界形状の多様化
円形流入口、矩形流入口に加え、楕円やドーナツ、任意形状の流入口など、用途に合わせて様々なバリエーションの流入口を指定できるようになりました。
プリ処理の高速化(マルチコア対応)
プリ処理をマルチコア対応させることにより、4コアCPU使用時で処理に要する時間を2分の1にまで短縮しました。(※Particleworks Ver. 4.0比較)
~用語について~
【粒子法(MPS法)】
流体シミュレーションの手法として従来から利用されてきた代表的なものに、有限要素法、有限差分法、有限体積法、境界要素法などがあります。これらの手法はメッシュ(計算格子)で解析領域を区切り、メッシュの節点に物理量を格納します。粒子法は、メッシュの代わりに計算点=粒子を用いる新しい技術で以下のような特徴を持ちます。
・流体の流れを粒子自体が表すため、解析領域を事前に設定する必要がありません。これは流体の飛沫が広く飛散するような状態を追跡する場合に非常に有効です。自由表面も粒子の分布により、直観的に可視化されます。
・複雑な形状の容器や配管であっても、その壁面形状のCADデータがあれば容易に流体部分のモデル化を行うことができます。解析者が指定するのは初期粒子間隔のみであり、粒子は指定された間隔に従って均等に配置されます。これにより解析モデルを用意する工程が大幅に短縮され、解析者は、解析と結果の検証に集中することができます。
・メッシュの潰れによる計算の異常終了は原理的にありません。
そのため粒子法は、自由表面の追跡が課題となる流体解析や、大変形を伴なう超弾性体解析、破断の起きる構造体の解析などに適しています。
越塚教授が考案したMPS法 (Moving Particle Simulation) は、粒子法の中でも一般の工学問題に適した非圧縮性流れのモデル化を対象として開発された手法です。
【プロメテック・ソフトウェア株式会社】
プロメテック・ソフトウェア株式会社(本社:東京都文京区本郷、資本金2億161万円、代表取締役社長:藤澤智光)は、粒子法によるシミュレーションとCGの融合技術の事業化を目指して、東京大学生産技術研究所の研究員であった藤澤智光と、同大学大学院工学系研究科の越塚誠一教授が2004年10月に設立した東京大学発ベンチャーです。粒子法シミュレーション技術を中核にHPC技術およびCG技術を結集し、最新の大学の研究成果を取り入れながら、産業界へソフトウェア製品やソリューションを提供しています。プロメテックのシミュレーション技術は、自動車・機会・素材・化学・電機・食品・消費財・医療・土木・防災・エネルギーなど、幅広い分野で活用されています。
[製品お問い合わせ先]
エンジニアリング部:川上浩
Tel: 03-5842-4082 Fax: 03-5842-4123
E-mail: sales@prometech.co.jp
企業情報
企業名 | プロメテック・ソフトウェア株式会社 |
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代表者名 | 藤澤 智光 |
業種 | コンピュータ・通信機器 |