3月9日 北陸新幹線金沢開業を前に、「上質な金沢の空間と時間」をお届けするコンセプトホテル「金沢 彩の庭ホテル」がオープン

北陸新幹線開業を迎える金沢市の西郊に3月9日、「金沢彩の庭ホテル」がオープンします。コンセプトは「上質な金沢の空間と時間」を感じていただく「金沢の別邸」です。金沢という街が大切にする四季の感覚、路地に見つける落ち着き、町家が持つ懐の深さなど「金沢らしさ」を感じ取ってください。

 加賀百万石の城下町として知られる金沢市の西郊に3月9日、「金沢彩の庭ホテル」がオープンします。北陸に新たな時代の幕を開ける北陸新幹線金沢開業を前に、これからのゆとりの時代に合った新しいコンセプトホテルが誕生するのです。

 当ホテルは4,593.75平方メートルの敷地に、鉄骨4階建て一部2階建てで建設され、建築面積1,557.52 平方メートル、延床面積は4,938.03平方メートル。総客室数は64室(ダブル7室、ツイン57室)、朝餉処(60 席)、男女別湯屋、ライブラリー、トレーニングルームなどを備えます。同市内で建設関連の企業グループを形成する高田産業株式会社が創業70周年の節目に合わせ、副業化を目指し元生コンクリートやアスファルト合材製造などのプラントがあった本社工場跡地を活用しました。

 宿泊特化型のホテルモデルを基本に、シティホテルの安全性、信頼性や旅館の寛ぎ感を兼備えた新しいスタイルのホテルを目指しており、個人やグループ利用の観光客にターゲットを絞り、ハード、ソフト両面での集中と選択を進めました。

 基本設計及び施工管理は京都市に拠点を置くコロコロアーキテクト一級建築士事務所が担当、内装設計はJ. フロント建装株式会社(本社・東京)が行い、内装全般をJTB 商事株式会社(同)が担当しました。施工は高田産業グループ内の株式会社高田組(本社・金沢市)が請け負いました。

 

コンセプトは「金沢の別邸」

 

 当ホテルが掲げるコンセプトは「上質な金沢の空間と時間」を感じていただく「金沢の別邸」です。水と緑に囲まれた施設は、これまで金沢というマーケットにはなかった金沢風のホテルといえます。金沢という街が大切にする四季の感覚、路地に見つける落ち着き、町家が持つ懐の深さなど、街全体が醸し出す凛とした気品と自然と共生する安らぎを兼ね合わせるホテルを目指しました。キャッチコピーは「四季の彩りを、かたわらに。」「暮らすように泊まる金沢の別邸。このホテルには上質な金沢があります。」

 金沢に流れてきた、時間を愉しむ。金沢に息づいている、空間を楽しむ。加賀百万石の時代から400年あまりの時が育んだこの街の美しさを、触るように体感してほしいという思いから、考えました。

 また、当ホテルは四季の感覚を大切にします。春から夏、秋から冬へと移り変わる金沢の季節感を表現するうえで、加賀友禅や金沢九谷など伝統工芸が彩色に使う「加賀五彩」の色、「藍」「臙脂」「黄土」「草」そして「古代紫」を使い、ロゴマークを選定しました。マークの形は古代文様である「七宝柄」です。敷地内での重要なアクセントである庭の木々の葉の形状をイメージしており、「彩の庭」の頭文字Sも表わされています。季節を表現する五つの落ち着いた色調のグラデーションで彩色されたマークは、ホテルの名前に籠めた思いを的確に表現しています。



「金沢風」を三つのポイントから演出

 

 「金沢風」の特徴は以下の三つのポイントに集約できます。一つめは「四季を彩る四つの顔を持つ庭」。名前の由来の通り、四季の感覚を大切にした庭がこのホテルのコンセプトを最もわかりやすく表現します。建物を取り巻く「森の庭」「川の庭」「中の庭」「山の庭」のそれぞれには、豊かな緑や季節に合わせて咲く草花、そして水の流れがアクセントを加えます。「森の庭」はアプローチからエントランスにかけて、豊かな緑でゲストをお迎えします。敷地を横切る大野庄用水の流れを取り込む「川の庭」は、これから足を踏み入れる金沢という空間と、そこに流れる時間への素敵なアプローチとなります。「中の庭」は金沢の町家に潤いをもたらす坪庭をイメージしました。昼は陽光をめぐらし、夜はライトアップとともに月の光を受ける吹き抜けの静寂の空間を演出します。湯屋ゾーンやロビーから望む「山の庭」は金沢の里山をイメージして作りました。二つめは金沢の街並みや町家のイメージを館内に取り込んでいることです。金沢の街並みは金沢城を中心に放射線上に伸びる幹線道とともに、幾重にもぐるりと城を巡る道筋が特徴といわれます。館内に「回」のイメージを取り込み、町家に見られる坪庭を思わせる「中の庭」を囲んで、奥に長い回廊が巡る空間が金沢らしさを演出します。客室はさながら、ひとつの町家。奥行きを感じさせるゆとりの広さが、古都金沢を訪れた喜びを実感させることでしょう。三つめは金沢の風情を紡ぐ水の流れです。男川とよばれる犀川と女川と称される浅野川、そして網の目のように町中を流れる用水がしっとりとした金沢の街の雰囲気を紡いできたといえます。新たに開業する北陸新幹線が人とモノ、情報を運ぶ横糸とすれば、縦糸は悠久の歴史を経てなおこの地の里山里海に恵みをもたらす白山山系からの水の流れともいえます。敷地内を流れる大野庄用水の分流は白山山系から犀川を経て、豊かな水をもたらしてくれ、汲み上げた百年伏流水といわれる地下水は湯屋に引き込まれ、柔らかな湯ざわりをゲストに楽しんでいただきます。この水を各庭にも取り入れ、流れの風景を演出します。



個人利用の観光客にフォーカス

 

 北陸新幹線の金沢開業により、北陸を訪れる入り込み客は首都圏を中心に約300万人増加すると試算され、その多くは観光が目的と考えられます。東京との時間的距離が短縮されることで日本国内各地、そして海外の拠点との距離が短くなることになり、JRの主要駅や羽田、成田の国際空港を経由して、国内外から多くの観光客が北陸を訪れるとみられます。同ホテルでは主要ターゲットを観光客に絞るとともに、家族連れや女性グループなど個人利用、グループ利用にフォーカスして客室などの設計を進めました。総客室64室の平均面積が40平方メートルと金沢市内のホテルでは最大規模で、すべてダブル、ツインタイプ。収容定員は197名となり、一部屋で最大7 名、コネクティングルームを利用いただくことで3部屋連結最大10名までを受け入れることができます。

 

全員が金沢のコンシェルジュ

 

 当ホテルでは全員が「金沢コンシェルジュ」になることを目指しています。特に夕食場所として館外の料亭や寿司店、居酒屋などの味どころを紹介するシステムを取っていることもあり、フロントサービスやロビーサービス、レストランサービスや送迎車ドライバーにいたるまで、金沢のことについてはおいしい店から穴場の観光スポットまで知り抜いたメンバーを揃えています。ちなみに地元経済団体が実施する、全国最難関といわれるご当地検定「金沢検定」においては上級合格者が1名、初級合格者が5名在籍。夕食処の紹介をはじめ、各種体験スポットの提案や周遊ルートのプランニングなどに積極的に対応します。

 このためにも余計な業務を省き、効率的に接客にあたることができるよう、すべての料金を宿泊費にインクルーズし、チェックイン時に精算していただくことで、おもてなしの部分に多くの時間を割けるようにしたほか、スタッフが多くの業務を担当できるよう、トレーニングの時間を日々確保するなど、ソフト面での効率化も進めています。

 また、女性スタッフの重用、シニア戦力の活用という、時代の要求に応じた従業員の採用も進めました。女性スタッフは全体の半数を占め、ナンバー2の副支配人に40代の女性を登用しました。また、朝食調理や車両送迎、庭の管理などにグループ内外からシニア世代の採用、登用を促進、特に調理スタッフは地元シティホテルの総料理長経験者を料理長に迎え、平均年齢62歳という年齢構成ながら、長年各方面で培った技術を生かして、「おいしい朝食」づくりに全力を投入しており、一方では労働時間の短縮などによりコスト削減にもつなげています。



目指すのは新しいホテルタイプ

 

 国内のホテルマーケットでは「宿泊特化型」が新たな顧客層の開拓のキーワードとなっており、ビジネスホテルだけでなく、都市型ホテルや旅館の側からもさまざまなアプローチの試みが進んでいます。

 ビジネスホテルサイドからはアッパーミドルにターゲットをシフトさせたプレミア型が現れ、都市型ホテルからは宿泊機能のみを持たせた第二ブランドが登場しています。一方で、旅館側も「泊食分離」の流れの中で、宿泊機能と食事機能を施設の中で分離させる動きも加速しています。

 当ホテルの建設では宿泊特化型ホテルという時代が求める流れを受けながらも、その性格付けにとらわれず、機能面、施設面、そしてソフト面から、ゲストが気軽に何度でも「金沢の別邸」として暮らすように宿泊できるホテルづくりに向けて、地方都市における新たなホテルモデルの確立を目指しています。

添付画像・資料

添付画像をまとめてダウンロード

企業情報

企業名 金沢彩の庭ホテル
代表者名 本郷一郎
業種 旅行・観光・地域情報

コラム

    金沢彩の庭ホテルの
    関連プレスリリース

    • クリックして、タイトル・URLをコピーします
    • facebook
    • line
    • このエントリーをはてなブックマークに追加

    プレスリリース詳細検索

    キーワード

    配信日(期間)

    年  月  日 〜 年  月 

    カテゴリ

    業界(ジャンル)

    地域