バテル記念研究所とファインスタイン医学研究所,生体電気医薬分野で提携。経皮的電気刺激により失血を止める神経止血デバイスの開発を目指す。
バテル記念研究所は,ファインスタイン医学研究所と提携し,経皮的電気刺激により失血を止める神経止血デバイスを共同で開発することとなりました。今後,手術や救急医療,戦場での活用を目標に3~5年以内の上市を目指しております。
世界最大規模の非営利研究機関であるバテル記念研究所(本社:米国オハイオ州、CEO:ジェフリー・ワッズワース,以下バテル)は,ノースショアLIJ医療システム(英:North Shore-LIJ Health System)の付属研究所であるファインスタイン医学研究所(本社:米国ニューヨーク州,CEO:ケヴィン・トレーシー,以下ファインスタイン)と提携し,経皮的電気刺激により失血を止める神経止血デバイスを共同で開発することとなりました。
■業務提携の目的
バテルは,現代のヘルスケアを改善し人々の命を救う様々な革新的な技術を開発してきました。とりわけ神経技術の脳や神経への応用分野では深い経験を保有し,昨年バテルが発表した神経バイパス技術であるNeuroLife™をきっかに,ファインスタインのチームと新たな革新的な技術を共同開発する運びとなりました。
ファインスタインが過去10年以上かけて行ってきた研究では,神経刺激デバイスが出血を大幅に減らすことが確認できております。脾臓へつながる神経路へ電気刺激をわずか60秒間与えることにより,負傷の際に血液を凝固させるよう身体を準備させ,刺激を受けた凝固系は50%以上より迅速に血液を凝固させ,失血量を約50%減少させます。
神経止血デバイスの開発は,米国防衛高度研究企画庁(DARPA)により初期支援のもとファインスタインにて15年かけて開発してきた知的財産と既存研究をもとに,バテルがデバイス化を担います。
45億ドル(約5,535億円 ※1)と言われている神経刺激デバイス市場は拡大しており,2018年には78億ドル(約9,594億円)以上になると予測されています ※2。
バテルとファインスタインは本分野で提携し,神経止血デバイスを今後,手術や救急医療,戦場での活用を目標に3~5年以内の上市を目指しております。
※1:1ドル=123円試算
※2:MicroMarketMonitors調べ
【バテル記念研究所について】
バテル記念研究所は1929年に米オハイオ州で設立された世界最大規模の非営利研究機関です。設立以来、アメリカのエネルギー政策、環境政策、ホームランドセキュリティーなど、さまざまな分野で研究開発を行い、ゼロックスコピー機の事業化、コンパクトディスクやバーコード開発などの成果を上げてきました。
所在地 : 505 King Avenue, Columbus, OH 43201
代表者 : 代表取締役兼CEO Jeffrey Wadsworth
設立 : 1929年
URL : http://battelle.org/
事業内容: 研究所の運営管理、エネルギー・環境・医療・ナショナルセエキュリティ分野などの受託研究開発
【バテルジャパン株式会社について】
バテルジャパン株式会社は、1970年より共同で新技術の研究開発や技術開発支援などを3,000件以上行ってきたバテル記念研究所と三菱商事株式会社との合弁会社として2006年に設立されました。「最先端の科学技術から、明日のビジネスイノベーションへ」をスローガンに、バテル記念研究所の研究者たちとの連携を通して日本およびアジアの官公庁や企業に科学技術とビジネス戦略の融合、世界をつなぐマーケット・デベロップメント、シーズ育成支援サービスを提供しています。
所在地:東京都千代田区内幸町2-2-2 富国生命ビル17F
代表者:代表取締役 ジェラルド・ハネ
設立:2006年2月
資本金:1億円
URL:http://www.battelle-japan.co.jp
事業内容: 受託研究開発、技術開発に基づいた事業化・技術戦略提案、海外動向調査
【ファインスタイン医学研究所について】
所在地:350 Community Drive, Manhasset, NY 11030
代表者:CEO Kevin Tracey
設立:1999年
URL:http://www.feinsteininstitute.org/
事業内容: ノースショアLIJ医療システム附属研究所として,パーキンソン病,アルツハイマー病,精神疾患,関節リウマチ,敗血症,白血病,医学と関生態医薬分野等を研究。
企業情報
企業名 | バテルジャパン株式会社 |
---|---|
代表者名 | ジェラルド・ハネ |
業種 | その他非製造業 |
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