安らぎ呼吸プロジェクト理事長・本間生夫教授が市民対象の公開講座で講演 “たくましく”生きるための呼吸とは?~呼吸法と日本文化~
2015年6月13日(土)明治大学駿河台キャンパス(東京都千代田区)において、一般市民約450名を集めてNPO法人安らぎ呼吸プロジェクト理事長・本間生夫教授(昭和大学名誉教授/東京有明医療大学副学長)による公開講座が「(株)明大サポート寄付講座」として開催されました。
安らぎ呼吸プロジェクト理事長・本間生夫教授が市民対象の公開講座で講演
“たくましく”生きるための呼吸とは?~呼吸法と日本文化~
NPO法人 安らぎ呼吸プロジェクト
2015年6月13日(土)明治大学駿河台キャンパス(東京都千代田区)において、一般市民約450名を集めてNPO法人安らぎ呼吸プロジェクト理事長・本間生夫教授(昭和大学名誉教授/東京有明医療大学副学長)による公開講座が「(株)明大サポート寄付講座」として開催されました。タイトルは「“たくましく”生きるための呼吸とは?~呼吸法と日本文化~呼吸のリズムを変えるだけで情動(感情)もコントロールできる!心身の健康は呼吸から」と題して2部構成で行われました。
【第1部】では「呼吸と被災地支援」として、東日本大震災以来、本間教授が被災地で指導している呼吸法による支援活動が報告されました。併せて呼吸と情動(感情)のつながりも次のように解説。
「呼吸って何ですか?と皆様に聞くと、だいたい酸素を私たちの体に取り込んでいる生理機能であるとお答えになります。ところが、まだ他にも呼吸は大切な役割を持っていることを、今日はお話しようと思います。脳の中で呼吸の筋肉を動かす指令を発する場所は3ヶ所あります。そのひとつに扁桃体(へんとうたい)があります。実はここは情動を司っている中枢です。情動というのは喜怒哀楽の感情で、扁桃体の中では呼吸と感情が一体として作られています。つまり呼吸を変えると感情も変わってきます。その呼吸を整える方法として、呼吸筋ストレッチ体操“ラッタッタ呼吸体操”が有効です。被災地の小学校を中心にこの体操を普及させています。実際この体操を実践すると、呼吸が非常に安定してきて感情も和らいでくると報告されています」
さらに東北被災地のワークショップで体操指導をされているSaho先生による呼吸筋ストレッチ体操の実技指導も行われました。会場にお集まりの50~60代中心の聴講の皆様方全員が積極的に体操されました。
再び本間教授から「日本文化と呼吸」と題して伝統的な呼吸法について説明されました。「我々が心を外に表すという時には、涙とか表情とか態度とか外的な表象が必要です。ただし、それらを全く使わずに内面だけで示すことを内的表象と呼びます。この内的表象の代表といえるのが、能なのです」と伝統芸能が最新医学で解き明かされる映像を使った説明に会場からは驚嘆の声が上がりました。
【第2部】では、本講座のコーディネータである明治大学ビジネススクール(MBS)のトップをつとめる青井倫一教授との対談が行われました。席上、青井教授から「ヨガや中国の気功、カラオケの呼吸についてそれぞれの視点から、これら3つの共通点や相違点は?」という問いかけに、本間教授からは「呼吸をテーマにして体を動かしている場合、それらを行うとすっきりして気分がよくなります。理由は先ほどご説明した脳の情動を作っている中枢が非常に安定するからなのです」
対談の最後には青井先生から「皆様の生活が幸せに、しかも“たくましく”生きるために、この成果を使っていただきたいと思います」と締めくくられました。
■先生方プロフィール
①本間 生夫(ほんま いくお)
昭和大学名誉教授 東京有明医療大学副学長
医師/医学博士(専門分野:呼吸神経生理学)
呼吸困難の発生メカニズムとして「中枢一末梢ミスマッチ説」を提唱し、呼吸リハビリテーション法を開発。呼吸の精神調節の研究を手がけ、情動と呼吸に関する論文を多数発表。呼吸をテーマにした創作能「オンディーヌ」をプロデュースするなど、科学と芸術を融合させる活動にも広く取り組む。
②婀起侖沙包(あきりさほ)Saho
テクノジムジャパン(株)マスタートレーナー
CID-UNESCO 国際ダンス祭典(WDC)2014運営部門統括
③青井倫一(あおい みちかず)
明治大学専門職大学院グローバル・ビジネス研究科教授
慶應義塾大学名誉教授
1969年東京大学工学部卒業、75年同大学院経済学研究科博士課程修了、81年ハーバード大学ビジネススクール博士号取得。80年慶応義塾大学大学院経営管理研究科助教授、90年同教授、2001年~2005年慶応義塾大学大学院経営管理研究科委員長、慶応ビジネススクール校長。2011年~明治大学専門職大学院グローバル・ビジネス研究科教授。
『安らぎ呼吸プロジェクト』とは
特定非営利活動(NPO)法人安らぎ呼吸プロジェクト(理事長:本間生夫)は、「東北の子供たちに健康と明るい未来を!」という願いのもと、2012年10月2日に設立しました。呼吸のリズムと体の動作をゆっくりと調和させる「呼吸筋ストレッチ体操“ラッタッタ呼吸体操”」の普及活動を主に行っております。もともと呼吸器疾患の改善のために開発されたこの体操は、多くの医療施設で取り入れられ、呼吸によって健康を育む有効な手段としてメディアでも注目を集めています。東日本大震災で被災した小学校で「呼吸筋ストレッチ体操」の指導を行い、すでに多くの子供たちが安らかさや楽しさ、元気や笑顔を取り戻した成果が得られています。未来を担う子供たちが、東北の復興と共に健やかに成長していけるように。さらに、被災地という苦難を乗り越えて、以前よりも豊かで幸せな社会が発展していくように願いを込めて、今後も活動を続けてまいります。
【事業計画】
プロジェクトは8年間の運営期間を一つの区切りとして予定しており、理事長である本間生夫の数十年にわたる呼吸生理研究の成果を礎として、呼吸で心を支えることの実現を目標としております。
主な事業としては、設立から数年は東北被災地を中心とした「呼吸筋ストレッチ体操“ラッタッタ呼吸体操”」の普及、イベント及び講演会の開催などを行ってまいります。その後は全国各地、老若男女に広く普及させる計画です。
■短期計画<2016年までの約3年を想定>
①岩手県宮古市の小学校を中心とした東北被災地での「呼吸ワークショップ」開催
②現地でのイベント及び講習会などでの「呼吸ワークショップ」PR活動実施
■中期計画<2019年までの6年間を想定>
①東北被災地への「呼吸ワークショップ」開催を拡大
②医療データの取得による「呼吸体操」エビデンス取得
■長期計画<2021年までの8年間を想定>
①全国での「呼吸ワークショップ」を拡大
②自主運営へ
【法人概要】
<名称>
特定非営利活動(NPO)法人安らぎ呼吸プロジェクト
<設立目的>
「東北の子供たちに健康と明るい未来を!」という願いのもと、呼吸を通して心身共に健康になると同時に、活動で得た資金を東北の子どもたちの修学資金として援助することも視野に、子供たちが健康で明るい未来を築ける一助となることを目的としています。
<役員>
理事長:本間生夫*設立代表者[昭和大学名誉教授/東京有明医療大学副学長]
副理事長:和田佳子[フォーデイズ株式会社代表取締役]
理事:梅若猶彦[観世流能楽師/静岡文化芸術大学教授]
春日雅彦[グリーンスタンプ株式会社代表取締役社長]
小林元[株式会社武蔵野酒造代表取締役]
小松裕[自民党衆議院議員]
外山衆司[産経新聞社専務取締役]
秦野るり子[読売新聞社調査部]
水野達夫[元・在ネパール日本大使館特命全権大使]
添付画像・資料
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企業情報
企業名 | フォーデイズ株式会社 |
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代表者名 | 和田佳子 |
業種 | 食品関連 |