東京藝術大学がクラウドファンディング「READYFOR」で「バーミヤン大仏壁画復元」のプロジェクトを開始

東京藝術大学アフガニスタン特別展実行委員会は、バーミヤン大仏壁画復元の資金調達のために、クラウドファンディングサービス「READYFOR」にて、2015年11月30日にプロジェクトをスタートしました。本プロジェクトは、アフガニスタンの戦乱で失われたバーミヤン東大仏の天井に描かれていた壁画の原寸大3次元復元を、独自に開発した特許技術を駆使して実施します。来春、東京藝大美術館(陳列館)で展示を行うため、復元費用のうち400万円の資金調達を目指します。なお、本プロジェクトの募集締め切り日は2016年1月29日(募集期間60日間)。一口3000円から支援することが可能。復元したバーミヤン東大仏壁画(太陽神)の高精細複製壁画、2016年5月に行われる特別コンサートへの招待など、支援者には本プロジェクトオリジナルのリターンが提供されます。

 

バーミヤン東大仏天井壁画・太陽神

 

2001年3月、世界に流れたバーミヤン大仏の爆破の映像は、人々に大きな衝撃を与えました。およそ1400年の昔、経典を求めインドに向かっていた三蔵法師玄奘を迎えた東西二つの大仏とともに、東大仏の天龕を飾っていた「太陽神と飛天」の壁画も、砲撃や爆破によって跡形もなく消えてしまいました。

 

そして今もシリアやイラクで古代文明の遺跡がISの手で破壊されています。なぜ、大仏を破壊したのか?遺跡の破壊を続けるのか・・・?信じられない思いですが、憎しみの連鎖は何も生みません。憎む心を捨て、祈る心の再生を願って、私たち東京藝術大学のスタッフは、自分たちの出来る、そして自分たちでなければ出来ない道を選びました。それは、文明の十字路であったアフガニスタンの象徴ともいえる東大仏天井壁画「太陽神と飛天」を、私たちの開発した特許技術で原寸大復元して、皆様に見ていただくことです。

 

デジタル技術の進歩によって高精細化は凄まじい勢いで進んでいますが、凹凸のある岩や岩絵具などの質感を表現することができませんでした。そこで当研究室では独自に、岩や岩絵の具などの質感を表現することの出来る模写・レプリカの制作方法を開発しました。今回はその特許技術を用い、バーミヤン東大仏の頭上を色鮮やかに飾っていた「太陽神」の壁画を、原寸大で3次元立体として復元する計画です。

 

壁画は古代シルクロードにおける東西文明交流の姿をそのままに体現したかけがえのない文化遺産です。このアフガニスタンの地でかつて東と西の文化が見事に溶け合った証(あかし)が、この「太陽神と飛天」の壁画なのです。

 

今回、東京藝術大学アフガニスタン特別展実行委員会は、バーミヤン大仏壁画復元の資金調達のために、クラウドファンディングサービス「READYFOR」にて400万円を目指し、プロジェクトをスタートします。本プロジェクトは2001年3月爆破されたアフガニスタンのバーミヤン東大仏の天井壁画の原寸大復元を行い、2016年4月東京藝大美術館(陳列館)で展示を行うために資金調達を行っています。アフガニスタンに平和な日々が戻ることを祈り、失われた大仏や壁画のすばらしさを日本の人たちにも再認識して貰える機会にできればと思っています。

 

東京藝術大学の学長であった故平山郁夫画伯は、大仏破壊後にバーミヤンを訪れ、かつて大仏が見下ろしていたバーミヤンの谷に、小さな博物館を建てる計画を立てました。しかし、大仏爆破の後、9.11テロ、アフガニスタン戦争によるタリバン政権の崩壊と、一時は平和が戻るかと思ったアフガニスタンですが、今も混乱をきわめていて、本当の平和が帰ってくるまで、まだまだ時間がかかりそうです。夢であった博物館建設も実現できないまま、平山画伯は2008年亡くなりました。

 

平山画伯が中心となって救済活動を続けたアフガニスタンの流出文化財は、国宝級の作品を含めて102点に上りますが、2016年4月本国政府に返還することになりました。今回、東京藝大の特許技術を使って復元したバーミヤンの壁画は、返還される流出文化財と一緒に東京藝大美術館(陳列館)で公開展示を行う計画です。

いつになるかわかりませんが、将来もしバーミヤンに博物館が完成するときがあったら、改めて資金を募って、復元した壁画を、失われた壁画の身代わりにバーミヤンの谷に還したいと願っています。

 

なお、本プロジェクトの募集締め切りは2016年1月29日。一口3000円から支援することが可能であり、アフガニスタンの文化遺産を巡る最新のニュースや復元したバーミヤン東大仏壁画(太陽神)の高精細複製壁画、2016年5月に行われるスペシャルコンサートへのご招待など、魅力的なリターンをご提供しようと考えています。

 

一口3000円から支援を受け付けており、展覧会のスペシャル内覧会や特別コンサートへのご招待などのリターンを手に入れることができます。本プロジェクトは2016年1月29日23時〆切であり、目標金額の400万円に達した場合のみ、プロジェクトが成立となります。

 

もし、目標金額より多くのご支援が寄せられた場合は、「ユーラシア文化交流基金」を作り、バーミヤンで文化財保存に取り組むアフガニスタンの研究者や技術者の支援や、人類のかけがえのない文化遺産を護る活動に使っていきたいと考えています。

 

■クラウドファンディングとは

 

インターネット上で個人や団体、株式会社などがプロジェクトを提案し、不特定多数の方からお金を集める仕組み。2000年代初頭から、欧米を中心に企業・団体・アーティストなどが利用したことで広まり、日本では震災後に活発化。被災地支援や医療問題、製造存続の危機に瀕した製品の継続、海外に渡航し夢を実現したい人に至るまで、あらゆる企画が「共感」によって資金を集め、企画を実現させています。

 

■組織概要

組織名  : 東京藝術大学アフガニスタン特別展実行委員会

代表者  : 会長  前田 耕作

所在地  : 〒110-8714東京都台東区上野公園12-8

東京藝術大学 社会連携センター

事業内容 : 2016年4月からの「アフガニスタン特別展」の開催・実施

URL     : http://bamiyan-hekiga.com



添付画像・資料

添付画像をまとめてダウンロード

企業情報

企業名 東京藝術大学アフガニスタン特別企画展実行委員会
代表者名 前田耕作
業種 その他サービス

コラム

    • クリックして、タイトル・URLをコピーします
    • facebook
    • line
    • このエントリーをはてなブックマークに追加

    プレスリリース詳細検索

    キーワード

    配信日(期間)

    年  月  日 〜 年  月 

    カテゴリ

    業界(ジャンル)

    地域