歯の悩みをゼロにしようという関西圏の歯医者さんが結束「七夕に歯の健康の願いを込めて」

医療・健康

「歯の悩みをゼロにしよう」という関西圏の歯医者さん18軒が集まって作った歯の悩み事務局が、7月7日の七夕に向け各医院で歯の形をした「歯短冊」に歯、の健康を願いを書いて歯の悩みを言葉にすることで歯を治療する意思と予防に対するモチベーションを上げる取り組みを始めました。

「歯の悩みをゼロにしよう」という関西圏の歯医者さん18軒が集まって作った「歯の悩みゼロ事務局」が、7月7日の七夕に向け各医院で歯の形をした「歯短冊」に歯の健康の願いを書いて歯の悩みを言葉にすることで歯を治療する意思と予防に対するモチベーションを上げる取り組みを始めました。

歯の悩みゼロ事務局が独自に行なったアンケート（手配り・WEBサイト）175件の結果によると、今現在歯の悩みを抱えている割合は全体の約6割にものぼりました。つまり日本人の半数以上は歯や口に何らかの悩みを持っているということです。ではなぜそんなにも多数の日本人が歯の悩みを抱えているのでしょうか。

歯の悩み事務局に所属する歯科医師吉見哲朗先生は、大きな要因として3つを上げています。

1.日本人には「予防歯科」の考え方が浸透していないこと

ある企業の調査によると、予防先進国スウェーデンでは約70％が予防歯科に取り組んでいるという結果に対し、日本人は26％程度にとどまっています。その差は年齢ごとの残存歯数に顕著に表れており、70歳の残存歯数はスウェーデンが20本に対し日本は16.5本となっています（厚生労働省：平成17年度歯科疾患実態調査）。歯科での予防が定着しない限り、もちろん歯で悩む人の数も減りません。

2.歯並び・咬み合わせの問題

「歯並び」に対する意識が低いのも事実です。実は歯並びや咬み合わせはむし歯や歯周病になるリスクを大きく左右します。これらを小さい頃から「治す」という考え方が日本には足りていません。アメリカなどでは歯並びは肥満と同じく「自己管理」の表れとして評されることが少ないと言われています。

3.保険制度に頼った治療

日本では予防や検診に保険は適用されませんが、治療には適用されます。保険は大変優れた制度である反面、歯が悪くなっても少額の負担で治療できることからそれに頼ってしまうところもあるのが事実です。

また、保険診療で治療できるのはたくさんある治療の中でも限られたごく一部の治療です。「保険で治す」ということは費用を抑える事ができる反面、ごく限られた治療しかできないということにもなります。

アンケートでは、「歯医者に通っていればよかった」と、後悔をしたことがある人は実に70%近くにも及びます。つまり、大半の日本国民が歯が痛くなった時には「歯医者に通っておくべきだということ」を理解しているということ。更に「（あなたより）若い方へのメッセージ」という項目に関しては「予防（定期検診）が大切」と書かれた方が有効回答数160件中の52人と最も多くを占め、予防に行くべきことは理解しているということになります。

しかしながら残念なことに、歯医者に行くタイミングとしては、最も多いのが痛みや見た目の変化が出てからが47.4%、仕事や予定が落ち着いてからの16.6%を足しても64％の人が症状を感じてから歯医者に行くのが現状です。

予防で違和感に気づく前に予防で行く人はわずか3%と、前述した定期検診受診率を大きく下回る結果になりました。

これらの結果は予防や定期検診、強いていえば「歯の悩みの深さ」に対する意識の欠如が原因と考えられます。今回の歯の悩み事務局の「歯短冊」はそれらの悩みを文字にすることで、今一度歯に対する悩みの深さにフォーカスをあてることを最大の目的としています。

「歯の悩みゼロ事務局」

http://8-7830.org/pressrelease/tanabata-2.html