当事者が開発した就労継続のためのシステム「SPIS(エスピス)」のサービス強化のため募金を開始

認定特定非営利活動法人地域精神保健福祉機構(コンボ)は、精神疾患を持つ当事者とその家族を支援するための試みとして、ホームページを通じて提供している当事者が開発した就労継続のためのシステム「SPIS(エスピス)」の強化を行います。そのための資金調達プロジェクトをクラウドファンディング(ネットを利用する募金システム)にて開始いたしました。

認定特定非営利活動法人地域精神保健福祉機構(コンボ)は、精神疾患を持つ当事者とその家族を支援するための試みとして、ホームページを通じて提供している当事者が開発した就労継続のためのシステム「SPIS(エスピス)」の強化を行います。そのための資金調達プロジェクトをクラウドファンディング(ネットを利用する募金システム)にて開始いたしました。

 

【プロジェクトの目的は3つ】

コンボのサイトでは、現在賛助会員限定で体調管理をサポートするシステム「SPIS(エスピス)」という有料サービスを提供しています。今回のプロジェクトを通じて、次の3点を改善します。

①日報システム「SPIS」にPDF出力の機能を追加します。この機能を利用することで、自分の状態をより正確に把握し、支援者や医療関係者にそれを伝え、共有することができるようになります。

②より多くの方が利用できるようシステムを改修。現在、コンボの賛助会員向けに提供開始していますが、コンボのサイトの利用者なら誰でも「SPIS」が使えるように、システムを改修します。

③薬のデータベースを作成します。精神疾患の治療薬について、自覚症状や副作用などのより詳しい知識を得る手立てとして、過去の服薬調査データも取り入れたデータベースを整備します。

 

【目標金額と期限】 目標額:300万円 期限:2017年2月24日(金)

 

【SPIS(エスピス)は当事者が開発した就労継続のためのシステム】

SPIS(エスピス)は、もともと統合失調症の当事者の中田さんという方が「自分自身が長く働き続けることができる」ためにつくりあげたシステムです。中田さんは、自分自身の体調などを管理するシステムを自分でつくっていましたが、それを見た上司がさらに使いやすくしたのがSPISの始まりでした。その特徴は、自分でチェック項目を決めカスタマイズ、自分自身の心身の状態を自分でチェックできるというものです。すでに用意されているチェック項目(例 しんどさ、緊張具合、イライラ感 など)をいくつか選び、適当な項目がない場合は自分のオリジナル項目をつくることができます。裏面に利用者の体験談を掲載。

 

【伸びる精神障害者の雇用者数と雇用率】

現在精神障害者の雇用件数は著しく伸びています。平成22年度、全国で約1万人だった雇用者数は、平成27年度に、3万5千人と3.5倍。(身体障害者1.18倍、知的障害者1.6倍)。平成25年度から障害者法定雇用率が1.8%から2.0%となり、また平成30年には精神障害者が雇用義務化されます。そうした現状において、当事者が長く働き続けることができることをサポートする仕組みが求められています。

 

【募金の方法】 下記のクラウドファンディングサイトにて、ご支援いただけるコースを設定しています。

https://readyfor.jp/projects/comhbo_plus

 

-------------------------以下、参考---------------------------------------------

【SPISを利用している方の体験談】

私は統合失調歴約6年の、現在、都内の会社で週30~35時間就労している者です。

私がSPISを利用させていただいたのは、支援してくださっている方のご紹介からでした。

実際にSPISを利用してみて、自分の障害特性、また、症状の波をデータとして客観的に見ることができました。

また、そのデータをもとに、支援者の方をはじめ、職場の上司やSPIS担当者の方と話し合いの場を持ち、客観的アドバイスや、自分の気づいていなかった障害特性、仕事を絡めた好不調の波を知ることができたのは大きな収穫でした。

さらに、それらのものは自分の中での消化にとどまらず、そのデータやアドバイスを担当医に伝えることにも助かっています。当事者の私にとっては、SPISは、一つの心強いツールになっています。

                   吉田稔さん

 

SPISはWEB上に記入する日報です。上司である社長の他に、担当の臨床心理士のHさんがコメントしてくれます。

体調の変化を見る項目を自分で決められます。私は『疲れた、落ち込む、ハイな気分になる、吐き気がする、焦っちゃう』の5項目で体調管理をしています。会社で利用しているので仕事のことを書かなければいけないのですが、私は仕事以外のことも書いています。

私の病気は統合失調症で、就活から就職後の話『泣いて笑ってまた泣いた』を先日出版しました。出版までの心境を毎日書いて、臨床心理士さんにはげましてもらいました。仕事とは関係ないことなのですが、出版までの不安とか話せる方がいてよかったです。

仕事の他、その日のできごとや、明日の予定も書きます。ちょっとした予定があるというのは楽しいことです。

有限会社まるみ名刺プリントセンター 倉科透恵さん

 

(NPO法人コンボ発行「こころの元気+」2016年2月号に掲載をしたSPIS利用者の体験談。パーソナル版は始まったばかりなので、ここでは企業でSPISを使っている方の体験を掲載しました)

 

 



ログインするとメディアの方限定で公開されている
お問い合わせ先や情報がご覧いただけます

企業情報

企業名 認定NPO法人地域精神保健福祉機構(コンボ)
代表者名 大嶋巌
業種 医療・健康

コラム

    • クリックして、タイトル・URLをコピーします
    • facebook
    • line
    • このエントリーをはてなブックマークに追加

    プレスリリース詳細検索

    キーワード

    配信日(期間)

    年  月  日 〜 年  月 

    カテゴリ

    業界(ジャンル)

    地域