野村萬斎構成演出の「新宿狂言」が12月8日・9日に新宿・全労済ホール/スペース・ゼロで開催。熊本県の昔話を元にした木下順二原作の「彦市ばなし」を狂言様式で上演!

「新宿狂言」は、狂言師野村萬斎とスペース・ゼロのコラボレーション企画として、能楽堂を離れた演出空間で行う「劇場狂言」の草分けとして1994年にスタートしました。日本を代表する伝統芸能「狂言」の魅力を損なうことなく、現代の舞台美術や照明、音響、映像効果を構成と演出に取り入れることによって、狂言本来の面白さとともに現代に通じるテーマ性を浮かび上がらせようとする狂言公演です。毎回、野村萬斎さんの独創的なアイディアとパフォーマンスで表現する舞台が好評を得て企画を継続。その後、2011年の第16回公演をもって一旦休止となりましたが、2016年、5年ぶりに『再生』をテーマに復活公演を行いました。再び日本が誇る人間讃歌のヒューマンコメディ「狂言」の可能性を追求します。

■Vol.18のテーマは“うそッ!”

昨今は、にわかには信じられないようなうそやまやかしが世の中にあふれていると感じます。古典芸能の狂言にも様々なうそや偽りが題材となっている演目が数多くあります。そのうそに端を発し、だまし、騙される市井の人々が狂言には大勢登場します。しかしそこで描かれるうそは、現代の救いようのない悪意に満ちたそれとは違っています。笑いを呼び起こすものであったり、またその裏に教訓や警句が潜んでいたり…と、どこか洒落や愛嬌といったものが感じられるのです。そしてそれは、狂言が時代を超えて共感を得ながら親しまれている理由のひとつとも言えます。

 

■番組構成

新宿狂言Vol.18で取り上げたのは、思わず「うそッ!」 と言いたくなる二曲。狂言「千鳥」と木下順二原作の狂言による「彦市ばなし」です。「彦市ばなし」は、熊本県の昔話をもとに木下順二が 書いた民話劇。1955年、野村万作師らの出演によって狂言様式で初演され、作者をして「狂言によって所を得た」と言わしめ、その後は繰り返し上演されてきた人気作品です。 狂言ならではの素朴でおおらかなウソをお楽しみください。

 

 

≪公演概要≫

 

◆「新宿狂言Vol.18 ~うそッ!~」

 

◆日時:2017年12月8日(金) 19:00開演

    2017年12月9日(土) 14:00開演

※開場は開演時間の30分前となります

 

 

◆番組

<第一部>

○解説 :野村萬斎 

○狂言「千鳥」 

太郎冠者:深田博治(8日)、高野和憲(9日)

主   :岡 聡史(8日)、飯田 豪(9日)

酒屋  :内藤 連(8日)、中村修一(9日)

後見  :中村修一(8日)、内藤 連(9日)

 

【あらすじ】

主人から付けで酒を買ってこいと命じられた太郎冠者。これまでの支払いが溜まっているため酒屋もなかなか酒を譲ってくれません。そこで太郎冠者は津島祭の話を取り上げて、子どもたちが千鳥を捕る様子や、流鏑馬で馬を操る仕草を調子よく囃しながら、その隙に酒樽を持ち去ろうとしますが…。

 

~休憩15分~

 

<第二部>

○狂言による「彦市ばなし」

原作  :木下順二

演出  :野村万作・野村萬斎

 

彦市  :野村萬斎

天狗の子:月崎晴夫

殿様  :石田幸雄

 

笛   :松田弘之(8日)、一噌幸弘(9日)

太鼓  :桜井 均

 

後見  :飯田 豪、野村太一郎

 

【あらすじ】

嘘つき名人の彦市は天狗の子から 隠れ蓑をだまし取り、殿様からは河童 を釣るためと嘘を言って鯨肉と天狗の 面をせしめる。すべてがうまく運ぶかと 思いきや、だまされたことに気づいて 隠れ蓑を取り戻そうと追いかけてきた 天狗の子に、鯨肉と天狗の面を取り返 されてしまう。さらに、隠れ蓑は何も知 らない妻に燃やされてしまってさぁ大 変! どうする彦市…。

◆会場

全労済ホール/スペース・ゼロ (新宿駅南口徒歩5分)

〒151-0053 東京都渋谷区代々木2-12-10 全労済会館1F

 

◆チケット料金

6,500円 全席指定(消費税込み)

※未就学児の入場はご遠慮くださいますようお願いいたします。

★前売り開始 2017年10月14日(土) 10:00~

 

◆チケット取扱い

○ スペース・ゼロチケットデスク http://www.spacezero.co.jp/

○ CNプレイガイド 0570-08-9999(10:00~18:00) http://www.cnplayguide.com/

○ チケットぴあ  0570-02-9999【Pコード:480-929】http://pia.jp/(PC・携帯)

チケットぴあ、セブン-イレブン、サークルK・サンクスの各店舗で直接販売

○ e+(イープラス)  http://eplus.jp(PC・携帯)

ファミリーマート各店舗(店内Famiポート)で直接販売

○ Confetti(カンフェティ)  0120-240-540 ※通話料無料 (平日10:00~18:00)

http://www.confetti-web.com/

 

◆主催

全労済ホール/スペース・ゼロ

 

◆協力

万作の会

 

◆制作

株式会社スペース・ゼロ

 

◆お問合せ

全労済ホール/スペース・ゼロ

〒151-0053 東京都渋谷区代々木2-12-10 全労済会館B1

    Tel:03-3375-8741(代) Fax:03-3370-9140 (平日10:00~17:00)
    http://www.spacezero.co.jp/
 

 

≪主な演者プロフィール≫

 

◇野村萬斎(のむらまんさい)

1966年生。野村万作の長男。祖父故6世野村万蔵及び父に師事。重要無形文化財総合指定者。

東京芸術大学音楽学部卒業。「狂言ござる乃座」主宰。国の内外での狂言公演に参加する一方、現代劇、映画、TVドラマに出演するなど幅広く活躍。1994年に文化庁芸術家在外研修制度により渡英。

芸術祭新人賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞、紀伊國屋演劇賞、朝日舞台芸術賞、2012年芸術祭優秀賞等を受賞。著書に『萬斎でござる』(朝日文庫)、『MANSAI◎解体新書』(朝日新聞出版)、『狂言サイボーグ』(日本経済新聞社)、『狂言三人三様 野村萬斎の巻』(岩波書店)がある。世田谷パブリックシアター芸術監督。

 

◇石田幸雄(いしだゆきお)

1949年生。野村万作に師事。重要無形文化財総合指定者。

「雙ノ会」主宰。「三番叟」「釣狐」「花子」も披演。すでに数多くの優れた舞台歴を持つ「万作の会」の重要な演者。また、新しい試みの舞台にも意欲的な発表が多い。「雙ノ会」で2006年度芸術祭大賞を受賞。2011年には個人で観世寿夫記念法政大学能楽賞を受賞した。日本大学芸術学部・学習院大学非常勤講師。

 

◇深田博治(ふかたひろはる)

1967年生。野村万作に師事。能楽協会会員。国立能楽堂・能楽三役第4期研修修了。一門の若手研鑽会「狂言ざゞん座」同人。『奈須与市語』『三番叟』『釣狐』を既に披き、「万作の会」の演者の一人として数々の公演に出演、実直な演技を見せている。2012年より出身地・大分県で「狂言やっとな会」を主宰。

 

◇高野和憲(たかのかずのり)

1972年生。野村万作に師事。能楽協会会員。国立能楽堂・能楽三役第4期研修修了。一門の若手研鑚会「狂言ざゝん座」同人。既に「奈須与市語」「三番叟け「釣狐」、「道成寺」の間狂言なども披き、「万作の会」の演者の一人として国内外の公演に出演、活躍している。

 

◇月崎晴夫(つきざきはるお)

1964年生。野村万作に師事。能楽協会会員。一門の若手研鑚会「狂言ざゝん座」同人。「奈須与市語」、「三番叟」を披くなど狂言の舞台に出演する一方、舞台「子午線の祀り」、「国盗人」などにも出演。「万作の会」の演者の一人として数々の公演で活躍している。

 

◇岡 聡史(おかさとし)

1980年生。野村万作に師事。能楽協会会員。文化学院卒業。立衆や後見を勤めながら修業を続け、2013年「面箱」を披く。

 

◇中村修一(なかむらしゅういち)

1989年生。野村万作に師事。能楽協会会員。慶應義塾大学法学部率業。9歳で人門後、幼少より舞台に立ち、2012年「面箱」を披く。

 

◇内藤 連(ないとうれん)

1986年生。野村万作に師事。成城大学経済学部卒業。国立能楽堂・能楽三役第8期研修修了。能楽協会会員。2013年「面箱」を披く。

 

 

≪公演履歴≫

 

 ・1994 新宿狂言Vol.1「千切木」「彦市ばなし」

  狂言初の前後二段舞台を生かした 空間演出

 

・ 1995 新宿狂言Vol.2「六地蔵」「武悪」

  舞台美術を生かした現代演劇的な 演出効果

 

 ・1996 新宿狂言Vol.3「附子」「博奕十王」

 狂言初の映像を取り入れた演出効果

 

 ・1997 新宿狂言Vol.4「萩大名」「弓矢太郎」

  本火蝋燭を使った暗闇の演出効果

 

・ 1998 新宿狂言Vol.5「佐渡狐」「彦市ばなし」

  二段舞台での「彦市ばなし」をさらにキャノン砲やドライアイスなどの特殊効果を使った演出効果で再演。

 

・ 1999 新宿狂言Vol.6「茶壺」「法螺侍」

  シェイクスピア「ウィンザーの陽気な女房たち」を狂言化した名作、待望の再演

 

・ 2000 新宿狂言Vol.7「水掛聟」「川上」

  テーマ「水」と「夫婦」

  本水・本火蝋燭による演出効果

 

 ・2001 新宿狂言Vol.8「狐塚」「月見座頭」

  テーマ「光と闇」

  人間の二面性、光と闇の対比の演出効果

 

 ・2002 新宿狂言スペシャル「痩松」「墨塗」「鏡冠者」

  テーマ「虚虚実実」~機転・逆転・反転~

  いとうせいこう作の新作狂言待望の再演

 

 ・2003 新宿狂言 Vol.10「磁石」「彦市ばなし」

 テーマ「バイタリティー」

 彦市ばなしの全編舞台背景にCG映像を取り入れた演出効果

 

 ・2004 新宿狂言Vol.11『お花見気分風流狂言会』「八句連歌」「花折」

  テーマ「花のもとにつどう」

 小空間でより深い芸と趣を楽しむ

 

・2005 新宿狂言Vol.12『客席貫通橋掛り狂言会』「鬼の継子」「清水座頭」「鈍太郎」

  テーマ「男と女~道行」

 客席を貫通する橋掛かりを使った三様の愛情の形

 

・2006 新宿狂言Vol.13『落語もとねた狂言会』「独・素狂言」「鏡男」「骨皮」

 テーマ「Nonsence⇔Inocence」

 寄席

 

・2007 新宿狂言Vol.14『阿呆狂言会』「蝸牛」「小傘」

 テーマ「踊るアホウに♪見るアホウ♪同じアホなら…」

 舞台を囲むアリーナ客席による観客参加型狂言会。

 

・2009 新宿狂言Vol.15「呂蓮」「木六駄」

 テーマ「災難・苦難もナンノソノ…」

 雪山・雪渓を模した舞台美術のなかで演じられる名曲・名演。

 

・2011 新宿狂言Vol.16「川上」「茸」

 テーマ「森羅万象 ~ぼくらはみんな生きている~」

 

・2016 新宿狂言2016(Vol.17)「附子」「猿聟」

 Starting Over in 申~スターティング・オーヴァー・イン・さる

 「再生」をテーマにCG映像バージョン「猿聟」が登場。

 



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企業名 株式会社スペース・ゼロ
代表者名 東原 光晴
業種 その他サービス

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