今年のイースターはチェコ共和国で－春の訪れを告げるイースター・マーケット－

チェコではイースターの時期に各地でマーケットやコンサート、フォークダンスショーなどが開催されます。この時期にだけ体験できるイベントが満載です。

街の広場でイースター・マーケットが開かれ、春の花々が辺り一面を色鮮やかに飾るとき、チェコ人は春の訪れを感じます。イースターとは、イエス・キリストの復活を記念するキリスト教の祝日ですが、国民の大半が無宗教であるチェコでは宗教的な意味合いは薄れています。古来より続く伝統を尊重しつつも、陽気にカラフルに春の訪れを祝うのがチェコ式のイースターなのです。

イースター・マーケット

プラハの旧市街広場、共和国広場、ヴァーツラフ広場（2018年3月17日～4月8日）

チェコの首都・プラハでは毎年バラエティ豊かなイースター・プログラムやイベントが用意されています。その中でも最も注目すべきはプラハ市内の３つの広場で行われるイースター・マーケットです。

http://www.trhypraha.cz/en/uvod/velikonocni-trhy-staromestske-namesti/

プラハ・旧市街広場には９０もの店が軒を連ね、クラスリツェと呼ばれる彩色された卵（イースター・エッグ）、木のおもちゃ、手作りのオーナメントなど、メイド・イン・チェコの工芸品の数々を並べます。観光客が実際にクラスリツェの彩色やキャンドル作りを体験することも可能です。ほかにも、コンサートやフォーク・ダンスのパフォーマンスが予定されています。

http://www.czechtourism.com/e/easter-prague/

宗教的な伝統を反映する音楽

チェコのクラシカル音楽はイエス・キリストの受難と復活を祝います。

世界に名を誇るバロック・オーケストラ「コレギウム１７０４」が３月２７日にルドルフィヌムにて、ヘンデルのメシヤを演奏します。聖なる調べに心を癒されてみてはいかがでしょうか。

http://www.collegium1704.com/en/

信仰音楽のイースターの祭典2018

（ブルノ、2018年3月25日～4月8日）

チェコで2番目に大きな都市・ブルノにおいても、ユニークなイースター・プログラムが用意されています。枝の主日（カトリックの聖週間が始まる日曜日）と聖なる日曜日にかけて行われる「信仰音楽のイースターの祭典」は特に見逃せません。毎年開催される国際音楽祭・ブルノの一環として行われるこのイベントでは、聖歌隊・交響楽団・ソリストなどが聖ヤンのバロック教会や聖母マリアの昇天のバジリカ教会をはじめとする宗教的建造物にて公演を行います。

第２７回目を迎える本年のテーマは、草木や花々や庭園。最大の注目コンサートは、デニス・ラッセル・デイヴィス指揮下のブルノ国立フィルハーモニー管弦楽団によるものです。

http://www.czechtourism.com/jp/e/brno-easter-festival-of-sacred-music/

イースターの伝統行事

鞭（むち）打ちのお礼にイースター・エッグをプレゼント？！

チェコのイースターのシンボルは、イースター・マーケットでは必ず見つけることのできる2つのもの。柳の若枝で編み、リボンで飾られたポムラースカと呼ばれる鞭と、クラスリツェと呼ばれる彩色された卵（イースター・エッグ）です。

復活祭翌日のイースター・マンデーになると、少年たちは近所の家々を回って少女たちのおしりをポムラースカを使ってぺんぺんと「鞭打ち」します。チェコの伝統によると鞭で打たれた女性は来る一年に美しく子供もできやすくなるそう。

少女たちはそのお礼として、週末に用意しておいたイースター・エッグを少年らにプレゼントします。また、イースター・マンデーには卵料理ももちろん欠かせません。

http://www.czechtourism.com/jp/n/czech-easter/

古くから新たな命と復活のシンボルとされてきた卵。チェコではイースターの時期になると、非常に凝った手法で卵を装飾します。絵具で色を塗ったり、玉ねぎの皮を使って柄を染めたり、エッチングを施したり、細い針金で卵の周囲を編んだり、殻にたくさんの小さな穴をあけて飾り付けしたり。実にさまざまなイースター・エッグがあり、それらはイースター・マーケットをはじめとし、チェコの一般家庭から宮廷まで、至るところで見ることができます。