伊藤忠ケーブルシステムと仏・Streamroot、日本国内における映像配信ネットワーク分野で協業

拡大を続ける映像コンテンツ配信において、コンテンツ配信ネットワーク(CDN)利用の品質安定化およびコストは事業収益化の大きな障壁のひとつとして課題視されています。 Streamroot社が特許を取得しているWebRTC技術を用いた配信ネットワークを採用することにより、従来のCDNによる配信品質を補完する上にコストのドラスティックな低減が実現できます。

VODサービスやライブ配信の著しい拡大にともなう、映像配信サービス事業者様の配信品質向上・CDNコスト増への課題に対するソリューションを提供するため、伊藤忠ケーブルシステム株式会社(東京都品川区、代表取締役社長:土屋健二、以下「伊藤忠ケーブルシステム」)は、Streamroot, Inc.(フランス、CEO: Pierre-Louis Theron、以下「Streamroot」)と戦略提携し、StreamrootがWebRTC技術をSaaSで提供する、「Streamroot DNA™」の日本国内での取り扱いを開始いたします。

 

今回の戦略提携により、伊藤忠ケーブルシステムがシステム構築を行うビデオ配信ソリューションでは、コンシューマへ提供されるライブ・VODコンテンツ配信の映像品質の耐障害性の向上と配信コストの低減が可能になります。

このWebRTC技術は、Streamroot DNA™のセンターサーバ側と数行程度のスクリプトを追加したプレイヤ側との疎通により、他の視聴者がダウンロードして視聴したファイルをパケットレベルで取得し、自分のコンテンツ再生の際にコンテンツファイルの一部として構成することができるコンテンツ配信ネットワークの一種です。CDNから取得したファイルとStreamroot DNA™から取得したファイルはシームレスに構成され、当然、視聴者がその違いを意識することはいっさいありません。従来のCDN利用ではほぼすべてのファイルを契約したCDN事業者のエッジノードより取得しているという点で、大きな相違点があります。

 

従来のCDN利用に加えてStreamroot DNA™を併用することにより、配信事業者様は契約しているCDN事業者のサービス提供の安定性の良し悪しに、サービス品質の大部分を依存している現状から脱却することが可能です。

さらにStreamroot DNA™の利用が契約配信帯域毎の定額料金であることから、視聴者数が増えれば増えるほど負担が大きくなることもなく、事業計画を容易にします。さらにDRM・サーバーサイド広告挿入にも対応済です。

 

先のサッカーワールドカップ ロシア大会においてはオンラインでの観戦が過去最高に達し、利用された映像データ量はグループリーグ開始からわずか10日間で、2014年リオ五輪の総データ量を超えたと言われています。

Streamrootはこのロシア大会の欧米における配信ですでに商用利用されており、それらの利用のケースでは配信ネットワーク利用の総データ量のうち、Streamroot DNA™によって配信されたトラフィックの割合は実に72%を占めるまでに至りました。厳格な要件を伴うサッカーワールドカップ配信において、1,970万ユーザがこの技術を享受したという事実が、配信ネットワークがグローバルで次のステージに上りつつあることを明確に裏付けています。

 

エンコーダやトランスコーダをはじめとしたビデオ配信システムで、国内ライブ配信200チャンネル以上の構築実績を持つ伊藤忠ケーブルシステムは、このStreamrootが提供するサービスの強力な商用実績を背景に、放送局、コンテンツサービス提供者および多チャンネル配信事業者様へ、次世代配信ネットワーク技術を提供する準備が整いました。

 

 

伊藤忠ケーブルシステム 代表取締役社長 土屋健二

「Streamrootとの連携により、当社の熟達した高い技術力をご評価いただいている顧客の皆様へStreamrootの画期的なストリーミング・アズ・スケール・ソリューションを提供できることを非常に喜んでいます。」

 

Streamroot 共同出資者兼CEO Pierre-Louis Theron

「Streamrootは伊藤忠ケーブルシステムと提携して誇りを持っています。伊藤忠ケーブルシステムとの提携はStreamrootにとって自然な動きです。日本の放送事業者様や配信事業者様の、ゼタバイト時代のOTT配信への課題克服を支援できるよう、伊藤忠ケーブルシステムの専門チームと協力してお役に立てることを非常に楽しみにしています。」

 

 

■伊藤忠ケーブルシステムについて

1986 年に伊藤忠商事のケーブルテレビ関連の子会社として設立され、本年で創立32 周年を迎えます。2016 年10月に子会社であった旧報映産業と経営統合したことにより、放送・通信に音響分野も加えた高度なノウハウと豊富な実績を持つマルチベンダーSIer として、ケーブルテレビ業界に止まらず、CS/BS放送、地上波局、映画業界、ポストプロダクション、通信会社、IP放送、企業内映像配信などにビジネスを拡大しています。

URL: https://www.itochu-cable.co.jp/

 

 

■Streamrootについて

Streamrootは、メディアグループ、コンテンツパブリッシャー、およびエンタープライズ顧客向けに、革新的なOTT配信技術を提供するリーディングカンパニーです。同社は2013年にフランスで設立され、トップクラスのベンチャーキャピタルからの恩恵を受けており、パリ、ニューヨーク、デンバーの各オフィスで最高のメディアグループを務めています。

StreamrootのDistributed Network Architecture(Streamroot DNA™)は、毎日2000万以上の映像セッションを稼働させており、サービス品質の向上、視聴者へのリーチ拡大、インフラ投資不要の無制限配信容量の提供を通じて、配信事業者様の競争優位性向上に寄与しています。Streamroot配信ソリューションは、クライアントプレイヤへ提供される無料のプラグインにより、放送事業者の既存のビデオワークフローにシームレスに統合されます。 Streamrootは、主要なWebおよびモバイルプラットフォーム、ならびにセットトップボックスおよびスマートTVでサポートされ、市場で最も包括的なユーザーカバレッジを提供しています。

URL: https://streamroot.io/

 



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企業情報

企業名 伊藤忠ケーブルシステム株式会社
代表者名 土屋 健二
業種 コンピュータ・通信機器

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