LNP70年史:エネルギッシュでイノベーションにあふれる
総合化学品のグローバルリーダーであるSABICは、同社のエンジニアリング熱可塑性樹脂に関連する主要ブランドの一部を成すLNP(tm) 製品ラインが、今年で70周年を迎えたことを本日発表した。コンパウンド技術のパイオニアであるLNPの製品ブランドは数々の革新的かつ技術的な実績を背景にもつ。
日本・東京、2018年11月9日 - 総合化学品のグローバルリーダーであるSABICは、同社のエンジニアリング熱可塑性樹脂に関連する主要ブランドの一部を成すLNP(tm) 製品ラインが、今年で70周年を迎えたことを本日発表した。コンパウンド技術のパイオニアであるLNPの製品ブランドは数々の革新的かつ技術的な実績を背景にもつ。LNPビジネスマネージメントのディレクターを務めるJoshua Chiaw,(ジョシュア・チァオ)は、「LNPの製品群は、研究者や技術者らが継続して技術的性能の限界を引き上げ、新たな課題を日頃から解決し、同時にお客様に他にはない提案や付加価値を提供することに専念しています。」と言及する。
今日に至っては、LNP製品群は複数の業界にまたがって革新的な熱可塑性樹脂ソリューションを提供する世界のリーダーの一端を担う。自動車の軽量化であろうと、また医療における生体適合性や、電気・電子の難燃性に、コンシューマー製品における外観の美しさなど、LNP製品群は各産業で求められる多くの重要なニーズに対応する技術を備えている。
ジョシュアは、「LNP製品群は主要な成長市場に注力していますが、それは単純なる追従者としてではありません。我々もまた、何年もの間、一連の技術革新で新しいアプリケーションを開拓するために尽力してきました。」と付言している。
数々の実績を残してきたLNP製品ラインの歴史は、世界で最初に短繊維を拡散混合した強化コンパウンドを発表した1960年代の強化熱可塑性樹脂の時代から始まる。1980年代には特許を取得した長繊維強化技術が加わったことにより長繊維強化樹脂の時代を切り拓いた。それ以前の1970年代には、世界初の帯電性コンパウンドに加えて、世界初のカーボン繊維強化コンパウンドが開発された。その一年後にはEMI/RFI遮蔽コンパウンドが上市され、今日に至ってはそれらの製品群はEMI/RFI遮蔽に関する重要な特許、さらにはフッ素樹脂を添加することなく耐摩耗性を改善する特許を反映している。
製品群「しかしながらそれだけではありません。成功には「Technology Push」と「Market Pull」の調和が関係するものです。需要がなければイノベーションは何処へもたどり着きません。LNP製品群は、緊密に協力してお客様のニーズに合った材料を開発したこと、またさらに新しい高性能材料をご紹介することにより、時にはお客様が想像もしなかったニーズを掘り起こすといった提案をしてきた確たる歴史を反映したものです。そしてそれらは、ニーズを満たすために製品開発から商業化に至るまで顧客に寄り添い続けます。」とジョシュアは続けます。
LNPのグローバルプロダクトマネージメントのリーダーであるDarpan Parikh(ダーパン・パリク)は、「長きにわたり我々が注力してきたLNP製品群は、高性能熱可塑性樹脂コンパウンドの発達にも大きな影響を与えてきました。いずれの他のコンパウンドメーカーは我々ほどに技術革新を見せたことはないと思います。」とコメントする。
LNP製品群には、優れた特性を備えたSABICの幅広いポリカーボネート(PC)コポリマー製品が活用されている。同PCコポリマー製品は、汎用ポリカーボネートと比較して独自の価値を提供するように設計されており、高い耐熱性を持つXHTやCXT樹脂、低温靭性を誇るEXL樹脂、高い流動性と靭性を合わせ持つHFD樹脂、屋外用途向けで長期の耐UV暴露性を有するSLX樹脂、薄肉で透明難燃性を有するCFR樹脂、運輸産業用途向けの優れた難燃性、低発煙性、低毒性を持つFST樹脂などの樹脂製品群を含む。
多様なグローバルマーケットに提供
LNP製品群は、コンシューマーエレクトロニクス、コンシューマー&インダストリアル、自動車、ヘルスケア、大量輸送などの多くの業界をサポートしている。
コンシューマーエレクトロニクス分野では、革新的なLNPのコンパウンドやコポリマーによって、携帯電話、タブレット、ノートPCといった製品の開発動向への対応を支援し、OEMがこうした製品をより薄く、軽く、強く、美しくというニーズに対できるだけでなくシステムコストの削減をも支援する。
一般的なコンシューマーおよび産業用途においては、LNPの特殊コンパウンドソリューションは、機能性を高めたり、設計課題を解決する助けとなり、製品に高強度、難燃性、自己潤滑性、電気および熱伝導性、EMIシールド - これらの他にも、提供する。
自動車産業が直面している課題への取り組みとして、LNP材料は軽量化、高性能化、外観の向上、コスト効率向上を促進させるための支えとなっている。エンジン回りやインテリア、エクステリア用途において、電子ハウジング、ギアやプーリー、燃料システムやトランスミッション部品、シート機構、インストルメントパネル、ヘッドランプベゼルやグリル、ミラーブラケットなどの多様な用途にこれまでLNP製品はとりわけ開発されてきた製品がある。
ヘルスケア業界では、医療機器とそれらに使用される材料は、デザインがより複雑になり、性能要件や規制が進化するにつれて、ますます高まる使用状況における要望に応えなければならない。LNPは、ISO 10993に準拠し生体適合性が確認された材料を含めて、医療業界向けに幅広い材料を提供している。
答えを「コンパウンド」する
1948年に初めて発表してから、LNP製品群は現在では各種製品ラインナップから成り立ち、潤滑性を高めたLUBRICOMP(tm)、アロイ技術で潤滑性を高めたLUBRILOY(tm)、強化コンパウンドTHERMOCOMP(tm)、衝撃性を高めたTHERMOTUF(tm)、導電性コンパウンドのSTAT-KON(tm)、帯電防止コンパウンドのSTAT-LOY(tm)、長繊維強化コンパウンドのVERTON(tm)、EMI/RFIシールドコンパウンドのFARADEX(tm)、熱伝導性コンパウンドのKONDUIT(tm)、カスタムカラーコンパウンドのCOLORCOMP(tm)などがある。LNPコンパウンドは、広範な性能発現を得るために30以上のベース樹脂に200種類以上の異なるフィラーを利用している。
LNP製品群は北米(生誕の地であるペンシルベニア州マルヴァーン)、南米、ヨーロッパ、アジアにある世界各地の拠点で生産されている。我々の製品のエキスパート達が同様に世界中で顧客へ材料或いは技術的なサービスを提供している。これらすべては、LNP製品が世界市場に効果的に届けられるよう統合されたグローバル供給システムの一部である。
製品のみならず、様々な製品に関するサービスが顧客の運営を加速させ、またより機敏にしている。例として、「Fast Formulation Service」や、小規模サンプルは、最小25キロからのバッチである。
Darpan は、「LNP製品は、完全なパッケージとして提供されます。70年間トップとしての地位を維持するには多大な努力を要します。LNP製品群は1948年以来、進化を続けてきました、しかしながら革新を続けることと、お客様のニーズに応える高品質でカスタマイズされたソリューションを提供するその主眼点はそのまま変わることはありませんでした。それ故に我々のモットーは「答えをコンパウンドすること」なのです。」と結んだ。
SABICについて
SABIC(サウジ基礎産業公社)はサウジアラビアのリヤドに本社を置く化学製品のグローバルリーダーです。SABICはアメリカ大陸、ヨーロッパ、中東およびアジア太平洋地区を拠点として、化学品、汎用製品、高機能性プラスチックス、肥料、金属といった製品の世界規模での生産活動を行っています。
SABICでは解決すべき課題の特定やソリューションの開発を通して、建設、医療機器、包装、肥料、電気電子、輸送機器、クリーンエネルギーといった主要マーケットの顧客をサポートしています。
2017年にSABICは、184億サウジ・リヤル(49億米ドル)の純利益を計上しています。2017年の総売上高は計1,498億サウジ・リヤル(399億米ドル)、2017年末の総資産は3,225億サウジ・リヤル(86億米ドル)です。2017年の生産量は7120万トンです。
SABICは世界50か国以上で事業を展開し、3万4,000人を上回る従業員を全世界で雇用しています。SABICでは、イノベーションと独創性の育成を促進するため、グローバルで11,534件の特許出願を行っているほか、5つの主要地域(アメリカ、ヨーロッパ、中東、東南アジア、北東アジア)においてイノベーションのハブとなる研究開発のリソースを有しています。
SABIC株の70%はサウジアラビア政府が所有し、残りの30%はサウジアラビア証券取引所に上場されています。
ログインするとメディアの方限定で公開されている
お問い合わせ先や情報がご覧いただけます
添付画像・資料
添付画像をまとめてダウンロード
企業情報
企業名 | SABICジャパン合同会社 |
---|---|
代表者名 | 松林卓弘 |
業種 | エネルギー・素材・繊維 |
コラム
SABICジャパン合同会社の
関連プレスリリース
-
トヨタがプラズマコートを適用したポリカーボネートのリアクォーターウィンドウを業界で初めて導入
2016年7月7日 12時
-
SABIC社、クライスラー社ダッジ・ダート2013年モデルの独創的なフローティングアイランドベゼルにSABICの材料が採用
2013年1月8日 12時
-
SABIC、初のサステイナビリティー・レポートを発行
2012年11月24日 18時
-
SABIC、三菱自動車「アウトランダースポーツ2013年モデル」のフェンダーにNORYL GTX樹脂が採用、業界初の2個取り射出成形による樹脂フェンダーを実現
2012年11月19日 12時
SABICジャパン合同会社の
関連プレスリリースをもっと見る