琉球びんがた革新へ、デジタル技術と知財戦略による地域活性を目指した「琉球びんがた普及伝承コンソーシアム」始動
琉球びんがた事業協同組合は、2018年12月に自治体、金融、交通機関、観光、製造事業者、大学研究機関などと連携し「琉球びんがた」による市場創造を促進する産官学連携コンソーシアムを設立します。また、12月20日(木)14時から那覇市内で設立記念シンポジウムを開催します。本取り組みは、観光客にも視覚的インパクトが強い「琉球びんがた」デザインを活かし、近年の写真共有などの体験消費のトレンドにも対応した新たなものづくりやサービス開発を産官学連携の中で実施するものです。工芸活用ニーズを自ら発掘し、事業継承に必要な市場を支援企業と連携しながら創造する持続可能なアプローチ(CSV*)を採用しています。*Creating Shared Value
琉球びんがた革新へ“デザイン”をIT化、沖縄の魅力を活かした新市場を創出
〜普及と伝統継承を図る産官学プロジェクト「琉球びんがた普及伝承コンソーシアム」始動
琉球びんがた事業協同組合は自治体、金融、交通機関、観光、製造事業者、大学研究機関などと連携し「琉球びんがた」による市場創造に向けたアプローチを促進するコンソーシアムを設立します。また、12月20日(木)14時から那覇市内で設立を記念したシンポジウムを開催します。
沖縄を代表する伝統産業であり、観光客にも視覚的インパクトが強い「琉球びんがた」は、近年の写真共有を通じた体験消費のトレンドに対応する将来性の高い工芸の一つです。
一方で、歴史的な価値や伝統を理解せずに単に模倣したデザインをプリントしただけの商品や海外製の品質が高くない商品が県内外で流通し、工芸を受け継ぐ人材の育成を経済面で阻害している現状があります。
そこで、伝統工芸を継承するために職人が作るデザインを理解し利用できる仕組みを、ITを活用したデザインデータベース整備によって構築すると共に、知財として管理することで活用と収益を受益者と制作者で適切に分担できる事業スキームを整備する事となりました。また、本取り組みと平行して次世代育成と琉球びんがたの価値向上に役立てるために運営コンソーシアムを設立致します。
今回の設立記念セミナーではこれらの背景や目的などを共有しつつ、今後の展開と沖縄の産業における活用について、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 岸博幸教授をゲスト講師にお招きしながら、パネリストと共にわかりやすくお伝えします。
【イベントについて】
琉球びんがた普及伝承コンソーシアム設立記念
「琉球びんがたシンポジウム」
・場所 琉球新報ホール(新報ビル3F) 〒900 -8525 沖縄県那覇市泉崎 1-10 -3
・日時 2018年12月20日(木)14時〜17時30分
【コンソーシアム・シンポジウムに関するお問い合わせ】
琉球びんがた事業協同組合 (〒900-0016 沖縄県那覇市前島1-11-12)
http://www.bingataconsortium.com TEL:098-862-5594 FAX:098-917-6066
ryubi@woody.ocn.ne.jp 担当:小渡
「琉球びんがた普及伝承コンソーシアム」について
*シンポジウム開始日まで、シンポジウム参加登録フォームにリンクされます
参考資料① 沖縄が誇る「びんがた」を伝承し発展を目指す、産管学連携コンソーシアム発足に向けて
■1.主なポイント:
■2.背景:伝統工芸の持つ歴史的価値の毀損と継承の危機
課題:利用を通じて沖縄の産業活性化に貢献しながら、琉球びんがたの歴史的価値を継承するには?
14~15世紀頃に始まったとされる琉球びんがたは、沖縄で生まれ育った唯一の染物で、京友禅、加賀友禅、江戸小紋と並ぶ日本の代表的な染物です。戦後の混乱も生き抜き、長い歴史と風土に培われた琉球王朝文化の一つであり洗練された華麗さと芸術性は今に至るまで高い評価を受けています。
しかし、琉球びんがたは、織物とは違い紋様(パターン)などのデザインに特徴のある工芸品のため模倣品も多く、琉球びんがたの歴史的価値を加味しないプリント製品や海外産の粗雑な製品等が多数見受けられます。
また、琉球びんがたの歴史を踏まえたデザインや製造技術、道具、材料などは各職人や工房で伝承されてきましたが、業界全体で一元的に管理する体制が整っていないため、後継者育成に向けて、オープンな共有手段の必要性を唱える声が以前より多くあがっていました。
経緯:琉球びんがた事業協同組合主催でセミナーを開催し、産官学で解決に向けたグランドデザイン検討を開始
こうした中、2017年12月に琉球びんがた事業協同組合が主催しNPO法人沖縄県工芸産業協働センター、株式会社琉球銀行、株式会社okicomに共催頂いた「伝統工芸の活性化プロジェクト発足に向けたセミナー&ワークショップ」を皮切りに、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科・工芸みらいプロジェクト(担当教員: 岸博幸教授)との産官学連携プロジェクトを開始。IT技術を活用したデザインのデーターベース化と新商品開発・知財活用の可能性を拡大させるスキームの検討を進めて参りました。
■3.目的:伝統工芸にITを取り入れ、知財活用による地域活性と事業継承を目指す
今回、琉球びんがた事業協同組合会員である3工房(城間びんがた工房・やふそ紅型工房・知念紅型工房)を中心に「琉球びんがた普及伝承コンソーシアム」を組織化し、産学連携プロジェクトを引き続き進めながら、取り組みに賛同頂いた各工房が保有するデザインのデジタルアーカイブと活用促進を目指します。
「琉球びんがたシンポジウム」について
琉球びんがたには、“わかりやすい沖縄のイメージ”と王朝文化としての“高級感”があります。そんな伝統工芸を活用することで、職人の抱える課題を解決しつつ、事業者の販売促進やPRに役立てる地域活性化の新しいカタチが存在します。
本シンポジウムでは、慶應義塾大学より岸博幸教授をお招きし、大きく変わりゆく現代における伝統工芸に関し講演頂きます。また、パネルディスカッションでは、沖縄における工芸の地域課題を明らかにした上で、琉球びんがたにおける課題解決の方向性に関し、各界の有識者をお招きし議論を深めます。最後に、この度設立された琉球びんがた普及伝承コンソーシアムを紹介します。
■シンポジウムテーマ 参考資料
シンポジウムでは、岸博幸教授による基調講演「今、大きく変わる伝統工芸-先人の知恵と産官学連携が生み出すイノベーション」にて本取組みの背景をご説明頂くとともに、実証実験で制作しデジタルアーカイブ化した琉球びんがたデザインの活用事例等についても発表する予定です。
観光・産業:2016年は876万人超が来県、好調な沖縄観光産業を「琉球びんがた」で更に活性化
本コンソーシアムの活動を通じて、琉球びんがたデザインという知的財産権を活用した新規収益獲得および活用ノウハウを蓄積し、産官学スキームの中で広く社会に共有していきます。
たとえば、沖縄県の観光市場は2016年度の入域観光客数は876万9,200人(前年度比で83万2,900人、増加率にして10.5%増加)と4年連続で過去最高を更新しています。そこで、お土産品の販売および関連観光産業を軸とした琉球びんがたデザイン新規市場をいち早く確立し、県内関係産業の利益率向上と顧客ニーズへの対応を支援する予定です。
知財・管理活用:個人・法人がデザインを安心して活用できるデジタルアーカイブの構築
「高品質な素材」「編集時間の短縮」「商用可能な権利処理」
高品質なデザインデータを検索しやすい分類で整理し、利用許諾関係をクリアにする事で琉球びんがたの職人だけで無く様々なクリエーターが伝統的なデザインをものづくりやサービス開発に活用できる環境を整備します。
また広告代理店や出版社、WEB製作者やデザイナーなどの商用利用において、デジタルデータ作成や探索にかかる時間を短縮できるだけでなく、著作者が希望する活用用途に応じて適切な権利処理が行えることで、琉球びんがたデザインの利用促進につながります。
マーケティング:買って貢献、文化承継・支援の新たなカタチ
企業や消費者に地域文化の承継を目的とした新たな社会貢献スタイルを提供。
認証型の「支援商品」開発や「デザイン」活用を通じて消費者の認知・購入をサポート。近年、消費者が商品を
選ぶ判断基準に「社会性」を入れている割合が7割近くになる中、消費者と企業をつなぐ、新たな地域貢献のあ
り方を提供します。
※社会貢献に関連する商品・サービスに関する意識調査
(2009.野村総研)
お問い合わせ先一覧:
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琉球びんがた普及伝承コンソーシアム設立記念
「琉球びんがたシンポジウム」開催概要
日時:2018年12月20日(木)
場所:琉球新報ホール(新報ビル3F)
〒900-8525 沖縄県那覇市泉崎1-10-3 琉球新報本社3階 シンポウホール
時間:14:00~17:30
入場料:無料
定員:先着300名
お問い合わせ先:琉球びんがた事業協同組合
TEL:098-862-5594 FAX:098-917-6066
mail:ryubi@woody.ocn.ne.jp (担当:小渡)
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【琉球びんがた事業協同組合について】
所在地:〒900-0016 沖縄県那覇市前島1-11-12
代表者:理事長 安里 和雄
設立:1976年11月 電話番号:098-862-5594
URL:http://www.ryukyu-bingata.com
事業内容:
・後継者育成事業
・協同購買事業
・協同販売事業
・表示事業
・需要の開拓に関する事業
・福利厚生事業
・その他琉球びんがたの振興に関する事業
( 年1回の組合展、県内外の展示会、児童生徒に対する伝統的工芸品教育事業等 )
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【慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD)について】
所在地:〒223-0061 神奈川県横浜市港北区日吉4-1-1
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科
委員長:稲蔭 正彦
電話番号: 045-564-2517 Email: kmd@info.keio.ac.jp
工芸みらいプロジェクト
地域の産業や伝統工芸を支援しながら、地域社会の活性化を目指すプロジェクト。2016年から福井県鯖江市に古民家を改装して常設拠点を置き、メンバーが移住。デザインシンキングを用いた顧客視点の商品開発、マーケティング、販売戦略を職人や地域の住民と共に実施しながら支援。
担当教員:岸 博幸 教授 研究員:大江 貴志、岸浪 聖 リサーチャー:岡本 幸樹
URL:https://www.facebook.com/kogei.mirai/
Email: k.okamoto@kmd.keio.ac.jp(担当:岡本)
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企業情報
企業名 | 琉球びんがた普及伝承コンソーシアム |
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代表者名 | 屋冨祖 幸子 |
業種 | その他製造業 |
コラム
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