ビーツのビートで地方創生?北海道愛別町がオリジナルラップ&PR動画「Sweet Beets Box」を公開
2019年9月、北海道愛別町は特産品であるビーツブランド『Sweet Beets Box』を普及させるため、公式PR動画を公開した。動画と愛別町公式ラップソング『Sweet Beets Box』の総合プロデュースをemotional tribe(東京都)が担当。ラップの中では、ビーツの魅力や効能、愛別町について熱く語っており、耳に残りやすい作品に仕上げた。
■町の少子化対策とビーツブランド
北海道・愛別町は人口が3,000人未満の小さな町。「きのこの里」として有名であり、北海道で販売されているキノコの80%は愛別町で栽培している。しかし、近年の働き方の多様化で、農業で盛んな愛別町からは若者が離れ、人口が激減。また特産品のキノコは、生で食べられる賞味期間が短く、新しい加工品開発が課題であった。そこで愛別町が注目したのが、「ビーツ」だった。
■「ビーツは泥臭い」というイメージ転換が課題
ビーツは、ホウレンソウ科の野菜。美容・健康面で様々な効能が期待できるため、女性からの注目度が高い。見た目も色鮮やかで、スーパーフードとして女優、モデルさんの間でも人気がある。そこで、愛別町は2018年から「Sweet Beets Box」というビーツのブランドを生産者×行政×専門家で立ち上げて6次産業化に挑戦した。
愛別町では、苦みの少ないビーツの品種に絞って栽培。“泥臭くないビーツ”をコピーに、全国の飲食店と直接取引を開始した。しかし、ビーツ自体の認知度が足りず、販路開拓に苦労をしていた。また、これまで他のビーツを食べてきた消費者に「ビーツ=苦い野菜」という認識が根深く残っており、ビーツのイメージを変換させたいと考えた。
■地方創生の課題に向き合うクリエーターDJ Dates氏とコラボレーション
そこで、愛別町産業振興プランナーであり、emotional tribe代表の井上氏は、ビーツ(BEETS)×ビート(BEAT)でビーツを盛り上げるコンテンツ制作を着想。
ラップは、emotional tribeに所属するアーティスト、DJ Dates氏に依頼。ビーツの栄養素、食べ方、そして愛別町の観光情報や想いを込めた歌詞に仕上げた。動画では、愛別町の隠れた魅力や「人」に焦点をあてるため、愛別町で働く人たちをキャストとして採用。愛別町でダンスを習う現役のキッズダンサーたちも起用し、「町民参加型」のPR動画を制作した。そのため、この動画のキャストでは役者は1人も出演していない。
井上:「町民に参加してもらうことで、ビーツプロジェクト全体の主体性が向上すると考えた。小さな町では行政と町民が協力をしないと物事がスムーズに進まない。たとえ小さな予算でも、人を巻き込むことに対して消極的な町でも、力を合わせればコンテンツを創ることができることを証明したかった。」
「愛が格別」な、愛別町。インスタグラムでは動画の撮影シーンなども掲載しており、少しでもビーツや愛別町に興味をもっていただけたら幸いである。
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企業情報
企業名 | emotional tribe |
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代表者名 | 井上 嘉文 |
業種 | ビジネス・人事サービス |
コラム
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