メルク、ヴェルサムマテリアルズの買収を完了
・58億ユーロの買収により世界有数の電子材料サプライヤーが誕生 ・2020年以降、年間7,500万ユーロの統合効果を期待 ・統合計画は順調に進行 2019年10月7日、ドイツ・ダルムシュタット発-サイエンスとテクノロジーの分野における世界有数の企業であるMerck(以下メルク)は、58億ユーロにのぼる米ヴェルサムマテリアルズの買収が完了したと発表しました。これにより、メルクは半導体やディスプレイ産業にフォーカスした世界有数の電子材料サプライヤーになると期待されます。 今回の発表は、メルクによる買収完了のために必要となる最後の規制当局の認可となる中国の国家市場規制局の承認が得られたことを受けたものです。ヴェルサムマテリアルズ社の買収の結果、メルクの従業員は約2,300人増加し、世界66カ国で5万6000人となります。買収から3年後の2022年からは、年間7,500万ユーロの統合効果が見込まれます。
2019年10月15日
メルクパフォーマンスマテリアルズ株式会社
※本ニュースリリースはドイツ・ダルムシュタット10月7日発表英文ニュースリリースの抄訳です。
メルク、ヴェルサムマテリアルズの買収を完了
・58億ユーロの買収により世界有数の電子材料サプライヤーが誕生
・2020年以降、年間7,500万ユーロの統合効果を期待
・統合計画は順調に進行
2019年10月7日、ドイツ・ダルムシュタット発 - サイエンスとテクノロジーの分野における世界有数の企業であるMerck(以下メルク)は、58億ユーロにのぼる米ヴェルサムマテリアルズ(Versum Materials Inc.)の買収が完了したと発表しました。これにより、メルクは半導体やディスプレイ産業にフォーカスした世界有数の電子材料サプライヤーになると期待されます。
今回の発表は、メルクによる買収完了のために必要となる最後の規制当局の認可となる中国の国家市場規制局(SAMR)の承認が得られたことを受けたものです。ヴェルサムマテリアルズ社の買収の結果、メルクの従業員は約2,300人増加し、世界66カ国で5万6000人となります。買収完了から3年後の2022年からは、年間7,500万ユーロの統合効果が見込まれます。
「ヴェルサムマテリアルズ社の買収により、メルクは電子材料業界における長期的な成長トレンドを活用できる有利な立場に立つことができます。同時に、メルクはパフォーマンスマテリアルズ・ビジネスを拡大し、3つの強力なビジネス部門を柱にしたメルクのポートフォリオのバランスをとり、イノベーション主導のテクノロジーに対する戦略的フォーカスをより明確にすることができます」とメルクのステファン・オシュマン経営執行委員会委員長兼CEOは述べています。
2007年以来、メルクは約400億ユーロ規模の企業買収と売却を経て、サイエンスとテクノロジーの分野における世界有数の企業へ変革してきました。そのような会社の慣例として、メルクはいま、買収後の迅速な債務軽減のために、キャッシュの創出にフォーカスしています。
「ヴェルサムマテリアルズ社を当社のチームに迎えることをたいへん喜ばしく思います。直近のインターモレキュラー(Intermolecular, Inc.)に続く今回の買収完了は、メルクが電子材料市場で世界有数のプレーヤーになるための、Bright Future transformation 戦略上の重要な節目(マイルストーン)の一つとなるものです」と、メルクのカイ・ベックマン経営執行委員兼パフォーマンスマテリアルズ・ビジネスCEOは述べています。
「これらのビジネスが一体となった事業により、エレクトロニクス産業界のお客様に最先端技術のイノベーションを提供することが可能となります。メルクのより広範囲におよぶ製品とサービスのポートフォリオやグローバルな立ち位置をもって、より一層、お客様のお役に立てると考えています」
円滑な統合を確実にするために、メルクはすでに統合計画の過程でしっかりとした進展を遂げています。ヴェルサムマテリアルズ社の事業は、メルクのパフォーマンスマテリアルズ・ビジネスの3つのビジネスユニットの一つである、セミコンダクターソリューションズ・ビジネスユニットに統合されます。セミコンダクターソリューションズは2つの特化型ユニットであるセミコンダクターマテリアルズとデリバリーシステムズ&サービスから成っています。
セミコンダクターマテリアルズは、現在メルクのセミコンダクターソリューションズ・ビジネスユニットの責任者であるアナンド・ナンビア(Anand Nambiar)がリーダーとして、半導体メーカー向けの材料ベースのソリューションの開発と商品化に引き続き取り組んでいきます。
デリバリーシステムズ&サービスは、ヴェルサムマテリアルズ社のジェフ・ホワイト(Jeff White)がリーダーとして、半導体メーカーのための機器の開発と展開に取り組みます。さらに、このユニットは、機器および特殊材料の安全な取り扱いをサポートするためのサービスを提供します。
さらに、前ヴェルサムマテリアルズのジョン・ランガン(John Langan)がパフォーマンスマテリアルズ・ビジネスの最高技術責任者(CTO)に就任します。その他のパフォーマンスマテリアルズ・ビジネスの経営陣は現職を引き続き務めます。メルクは、米国アリゾナ州テンピのヴェルサムマテリアルズ社施設を、統合後の電子材料事業の米国における中核施設として維持していく計画です。
今年末までの残り86日間に、メルクは、ヴェルサムマテリアルズ社から受け継ぐ事業により売上に2億7000万ユーロの貢献があると予測しています。グループの特別項目計上前EBITDAへの寄与は、8000万ユーロから9000万ユーロの間と予測されます。また、グループ特別項目計上前EPS(1株当たり利益)は0.11ユーロから0.14ユーロ増加すると見込まれています。
メルクがヴェルサムマテリアルズ社の100%株主となったことにより、ヴェルサムマテリアルズ社の株式のニューヨーク証券取引所での取引は停止されます。ヴェルサムマテリアルズの株主には、1株当たり53米ドルが現金で支払われます。
メルクについて
Merck(メルク)はヘルスケア、ライフサイエンス、パフォーマンスマテリアルズの分野における世界有数のサイエンスとテクノロジーの企業です。人々の暮らしをよりよくすることを目標に、約56,000人の従業員がより楽しく持続可能な生活の方法を生み出すことに力を注いでいます。ゲノム編集技術を進展させることから治療が困難を極める疾患に独自の治療法を発見すること、また各種デバイスのスマート化まで、メルクはあらゆる分野に取り組んでいます。2018年には66カ国で148億ユーロの売上高を計上しました。
メルクのテクノロジーと科学の進歩において鍵となるのは、サイエンスへのあくなき探求心と企業家精神です。それはメルクが1668年の創業以来、成長を続けてきた理由でもあります。創業家が今でも、上場企業であるメルクの株式の過半数を所有しています。メルクの名称およびブランドのグローバルな権利は、メルクが保有しています。唯一の例外は米国とカナダで、両国では、ヘルスケア事業ではEMDセローノ、ライフサイエンス事業ではミリポアシグマ、パフォーマンスマテリアルズ事業ではEMDパフォーマンスマテリアルズとして事業を行っています。
メルクパフォーマンスマテリアルズ株式会社はパフォーマンスマテリアルズ事業部門の日本法人です。2017年1月に設立され、液晶材料などのディスプレイ向け材料や半導体製造用材料、顔料、特殊化学品・機能性材料などの研究開発、製造・輸出入・販売などを行っています。詳細はwww.merckgroup.com/jp-jaをご覧ください。
ログインするとメディアの方限定で公開されている
お問い合わせ先や情報がご覧いただけます
企業情報
企業名 | メルクパフォーマンスマテリアルズ |
---|---|
代表者名 | ローマン・マイシュ |
業種 | 医療・健康 |