クロム市場、COVID-19の影響でリバランスが加速される見通し
株式会社グローバルインフォメーションは、市場調査レポート「クロムの世界市場:2030年までの展望、第16版」(RoskillInformationServices)の販売を7月31日より開始いたしました。
クロムは、鉱物クロマイトを原料としています。クロマイトは、工業用鋳物や耐火物砂に直接使用されるか、他の化学物質やクロム金属にさらに精製するために重クロム酸ナトリウムに変換されます。主な用途は、鉄鋼業界で使用される合金製造のためのフェロクロム炉です。クロムの消費量の95%以上は冶金用途に起因しており、2019年にはステンレス鋼だけで消費量の78%を占めています。したがって、ステンレス鋼生産の動向がクロム需要の主な決定要因となります。
過去20年間のクロマイト供給の成長は、中国の動向に密接に追随しています。中国ではステンレス鋼産業にサービスを提供するためのフェロクロムの生産能力が上がっており、他の生産地域を上回っています。中国は2019年には世界のフェロクロム生産の45%を占めるまでに成長しました。一方で、中国以外のステンレス鋼生産は停滞しています。中国以外の既存のフェロクロム生産者は、市場の減少、電力価格の上昇、そして将来を見据えた中国の生産者との潜在的な競争という課題に直面しているため、中国の市場シェアは今後50%以上に跳ね上がると予測されます。
ニッチなクロム化学品と精錬金属市場は、2019年に市場全体の3%弱を占めました。ニッチ製品の価格は、クロム鉱石やフェロクロムとは異なる傾向を辿っており、クロム金属は2020年第1四半期に潜在的な価格水準に達しています。重クロム酸ナトリウムの価格は、2017年以来着実な上昇トレンドをたどった後、金属の低価格と余剰のクロム化学品供給により、下方修正されました。
クロムナイトとフェロクロム市場は、2019年を通して低価格が持続されたため、主要生産者の閉鎖と生産削減を受けて、2020年にリバランスすると予想されています。2020年第1四半期にわたるCOVID-19の発生は、すでにクロム業界に波紋を広げ始めています。中国の鉄鋼業界が炉の操業を再開しているため、南アフリカや他の生産者がCOVID-19の拡散を抑制するためのロックダウンに移行し、供給が制限されるとすれば、利用可能なクロマイトの在庫は3ヶ月分の需要を占めるに過ぎません。ロックダウン期間を制限することができたとしても、COVID-19の影響は、2020年にクロム産業に期待されるリバランスを加速させる可能性が高いと考えられています。
【当レポートの詳細目次】
https://www.gii.co.jp/report/ros942686-chromium-outlook-16th-edition.html
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