【女性の働き方に関するアンケート】20代の働く女性の三人に一人は専業主婦願望を持っている!
アイブリッジ株式会社が展開するセルフ型アンケートツール“フリージー”では、約450万人のモニター会員を活用し、20~50代の働く女性を対象に、女性の働き方に関する調査を実施いたしました。
調査名:女性の働き方に関するアンケート
調査対象:20~50代女性、会社員 合計1,000名
調査期間:2020年10月22日 ~ 2020年10月26日
はじめに
日本において、女性活躍を実現することは、長い目で見れば、労働力不足の解消などの問題だけでなく、超少子高齢化社会そのものを解消する方法の一つとなりえる、現代社会における必須の課題であり、国際的にも、男女平等や女性の社会進出はますます重要視されています。
2019年発表の「ジェンダー・ギャップ指数」(各国の男女格差を示している指標)では、日本の順位は153か国中121位で、過去最低かつ、G7の中でも最下位でした。
しかし、世界から遅れつつありながらも、男女平等は徐々に進んでおり、2019年に内閣府が行った調査によると、「子どもができても女性は仕事を続けるべき」と考える人が60%を超える一方、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」と考える人は過去最低の35%まで減少しています。
そこで今回は「働く女性」の意識に焦点を当て、現在の働き方や、性別役割分業観、就業意識などについて調査いたしました。
性別役割分業に賛成の人は、20~30代の働く女性に多い
まず、働く女性の性別役割分業観について、「男性は仕事、女性は家庭」(夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである)という考え方についてどのように感じるかを聞いたところ、『どちらかといえば反対(30.6%)』と答えた人が最も多く、『反対(22.2%)』と合わせると52.8%と半数以上を占め、『どちらかといえば賛成(18.6%)』、『賛成(4.7%)』と答えた人を合わせて23.3%、『分からない』と回答した人は23.9%となりました。
また、年代別にみると、「賛成」「どちらかといえば賛成」と答えた割合が最も多かったのが20代で30.0%、最も低かった50代では17.6%との結果となりました。
次に、理由について聞いてみると、「賛成」「どちらかといえば賛成」と回答した理由で最も多かったのが『性別で役割分担をした方が効率がいいと思うから(33.1%)』であり、「反対」「どちらかといえば反対」と回答した理由で最も多かったのが『男女ともに仕事と家庭にかかわる方が、その人や家庭にとって良いと思うから(40.2%)』との結果となりました。
このことから、性別役割分業に対して賛成の人は、男女で役割分担をした方が良いと考える人が多く、反対の人は、男女ともに家庭・仕事をした方が良いと考える人が多いことが分かり、賛成・反対の理由が正反対の結果となりました。
若年層は、昇進意欲が高く、男性の育児・介護休暇取得にも理解がある一方、専業主婦への憧れも強い
理想の働き方について聞いたところ、『結婚や出産の有無にかかわらず、仕事を続けている(続けたい)(44.7%)』が最も多く、次いで『子どもができるまでは仕事を持ち、子どもができたら仕事をやめ、家事や子育てなどに専念している(専念したい)(16.5%)』『子育ての時期だけ一時やめ、その後再就職し、フルタイムで仕事を続けている(続けたい)(16.4%)』と続く結果となりました。中でも年代が下がるにつれて、結婚・出産を機に仕事をやめ、家庭に専念したいと回答する人が多くなり、一番多かった20代では、三人に一人は専業主婦願望を持つことが分かりました。
次に、男性が育児休業・介護休業を取得することについてどう感じるかを聞いたところ、育児休業・介護休業ともに『積極的に取得した方が良い』『どちらかといえば取得した方が良い』と答えた人が約8割を占める結果となり、中でも20代が最も多く、育児休業では85.6%、介護休業では83.6%が取得した方が良いと回答しました。
また、今後、昇進・昇格したいと思うかどうかについて聞いたところ、『どちらかといえばしたくない(34.7%)』が最も多く、次いで『どちらかといえばしたい(29.3%)』『したくない(19.3%)』と続く結果となり、昇進・昇格したくない人の方がわずかに多い結果となりました。年代別に見てみると、昇進・昇格したい人が最も多かったのが20代であり、全年代の『したい』『どちらかといえばしたい』と回答した人が46.0%であるのに対し、20代は62.4%との高い結果となりました。
このことから、20~30代は、昇進意欲が高く、男性の育児・介護休暇取得にも理解がある一方、理想の働き方として、結婚・出産を機に仕事をやめ、家庭に専念したいと回答する割合が多く、隠れ専業主婦願望を持つ人が一定数いることが明らかとなりました。
今回の調査結果のまとめ
今回の調査結果からは、昇進・昇格をしたいと思っている人は20代が最も多く、年齢が上がるにつれて消極的であるという結果になりました。そこで、現在の役職を聞いた設問を見てみると、年代が上がるにつれて、役職を持っている人が若干ではあるが多くなっていることから、現在のキャリアに満足しており、これ以上の昇進・昇格を望まない人がいることも理由の一つとして考えられます。
また、今回の調査結果からは、若年層には、隠れ専業主婦願望を持っている人が多くいることが分かりました。反対に年齢が上がるにつれて、理想の働き方として結婚や出産の有無にかかわらず、仕事を続けたいと答える人が多く、性別役割分業についても、賛成と答えた人が多かったのは20代であり、年代が上がるにつれて、少なくなる結果となりました。
男女が共に仕事と家庭の両立をしていくために、重要だと思うことについては『男性が家事や育児を行うことに対する職場や周囲の理解や協力があること』、男女ともに社会のあらゆる分野にバランスよく積極的に参加するために必要なものについては、『男女ともにお互いをパートナーとして理解し、協力すること』が最も多い結果となりました。このことから、女性だけではなく、男性に焦点を当てた、男女ともに働きやすい社会を目指していくことが必要と考える人が多いことが明らかとなりました。
今後も定点調査として、定期的に調査をしていきたいと思います。
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代表者名 | 荒川 和也 |
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