動物用医薬品の市場規模、2023年には546億9000万米ドル到達見込み 抗生物質耐性の脅威に取り組むための動物用抗生物質利用の禁止が抑制要因に
株式会社グローバルインフォメーションは、市場調査レポート「動物用医薬品の世界市場 - 機会と戦略:COVID-19による影響と回復」 (The Business Research Company ) の販売を12月8日より開始いたしました。
動物用医薬品市場の定義
動物用医薬品市場は、動物用医薬品を製造する事業体(団体、個人事業者、組合)の売上及び関連サービスで構成されています。動物用医薬品産業には、動物用ワクチン、動物用抗生物質などを製造する事業所、医療用飼料添加物を製造する事業所が含まれます。
動物用医薬品の市場規模
動物用医薬品の市場規模は、2015年からCAGR4.8%で成長し、2019年には424億6930万米ドルに達しました。同市場は今後、CAGR6.53%で成長を続け、2023年には546億9000万米ドルに達すると予測されています。
新興市場の力強い経済成長によるペットケア支出、動物の病気の蔓延による動物用医薬品の使用、世界的な食肉消費の増加、および安価なジェネリック医薬品の不足が記録的な市場成長を生むことになりました。成長に悪影響を与えた要因としては、獣医師の不足、先進国や発展途上国の動物医療に対する意識の低さ、医薬品の不適切な使用などが挙げられます。
今後は、生活水準の向上と中間層の強化を支える経済成長、ペット保険の普及、食肉生産量の増加が成長を牽引すると考えられます。今後、市場の成長を阻害する要因としては、動物間の抗生物質耐性の高まり、価格下落をもたらす、動物用医薬品の顧客や販売業者の統合、エンドユーザーに影響を与える自由貿易の縮小などが挙げられます。
推進要因:ペット保険の普及
ペット保険の普及が動物医療市場を牽引すると予想されています。世界的に見ても、ペット保険市場はほとんどが未開拓であり、普及率は極めて低く、大きな市場機会を提供しています。米国では、ペット保険の普及率は約1%ですが、英国などの西欧諸国での普及率は約20%です。2018年から2022年の間、米国のペット保険市場は、主に消費者の意識の高まりと飼い主の可処分所得の上昇によって、2018年の10億米ドルからCAGR14%で成長し2022年には20億米ドルに達すると予測されています。ペット保険の普及が進むことで、さまざまな病気の治療に動物用医薬品や飼料添加物の使用を提案する動物病院の受診数が増加すると予想されます。
抑制要因:抗生物質耐性の脅威の増大
動物間における抗生物質耐性の脅威の高まりは、動物用医薬品市場を抑制すると予測されています。動物間における抗生物質耐性とは、かつては同じ種類の微生物からの感染症を正常に治療することができた抗生物質の影響を受けない微生物の能力のことです。これは、抗生物質の過剰使用の結果である可能性があります。抗生物質耐性の脅威に取り組むため、2018年、欧州連合(EU)は動物用抗生物質の禁止や食品への抗菌薬の使用禁止など、様々な規制を承認しており、動物用抗生物質市場および動物用医薬品市場全体の成長を制限することが予想されています。
【 当レポートの詳細目次 】
https://www.gii.co.jp/report/tbrc969679-animal-medicine-global-market-opportunities.html
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代表者名 | 樋口 荘祐 |
業種 | その他サービス |
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