鉱山機械:先進国から発展途上国への中古鉱山機械の低価格輸出が、新規機械販売の今後の課題に
株式会社グローバルインフォメーションは、市場調査レポート「鉱山機械の世界市場 - 2025年までの予測:破砕・粉砕・選別、選鉱、露天採掘、地下採掘」 (MarketsandMarkets) の販売を1月25日より開始いたしました。
鉱山機械の市場規模は、2020年の290億米ドルからCAGR4.5%で成長し、2025年には362億米ドルに達すると予測されています。地下採掘における電気機械の使用の増加と金属や商品の需要の増加は、鉱業機械市場を後押しする原動力になると予想されています。
COVID-19 市場への影響
COVID-19が急速に広がり続けているため、世界各国では、ソーシャルディスタンスの確保、接触の追跡、自己検疫、監視、通信、検査などの対策を講じることで、さらなる感染を防ごうとしています。これまでのところ、中国、日本、シンガポールはかろうじて感染曲線を平らにすることに成功していますが、米国、インド、ブラジルは感染拡大を遅らせ、死亡者数を抑制するために抜本的な対策を講じています。COVID-19危機の影響で、鉱山機械メーカーの経営は大きな影響を受けています。市場の有力企業であるコマツは、需要の変化や為替の影響を最小限に抑えるために、完成車や部品のグローバルなクロスソーシングや調達に取り組んでいます。また、一部の生産工場での生産停止も計画しています。
韓国ではすでにCOVID-19の第2波が発生しており、他の国も同じ状況になれば、ワクチンが開発されるまで鉱山機械市場の成長にさらに影響を与える可能性があります。
牽引要因:地下鉱山における電動化の進展
地下鉱山における機械化で、ディーゼルエンジンを使用すると、騒音、熱、煙が発生し、労働条件をさらに悪化させる可能性があります。また、ディーゼル式の鉱山機械を使用している間は、適切な換気を確保する必要があります。電池式や電動式の鉱山機械を使用することで、排気がゼロになり、運用コストが低くなるため、より安全な作業環境を確保することができます。また、地下鉱山の換気問題の解決にもつながります。例えば、バッテリー駆動の地下ローダを使用することで、空気がきれいになり、騒音が減り、熱が減ります。その他の電池は、高エネルギー密度の電池に交換することで、継続的な地下採掘が可能になります。厳しい地下環境では、オペレータは人間工学に基づいて設計されたキャビンで静かに作業することができ、すべてのサービスポイントに簡単かつ安全にアクセスできるため、オペレータの健康を害することはありません。ゼロエミッションは、換気コストの削減を保証することになります。
制約:発展途上国への中古鉱山機械の輸出
新しい鉱山機械の使用は鉱業への投資に基づいており、世界経済のシナリオに依存しています。南アフリカ、アルゼンチン、ペルーなどの発展途上国では、適切なメンテナンスを行えば信頼性の高いライフサイクルが得られることから、一般的に中古の鉱山機械が選ばれています。このような中古鉱山機械は、北米や欧州の先進国から南米、中東・アフリカ、東南アジア諸国に新品の鉱山機械に比べて低価格で輸出されています。この事が、新規鉱山機械の販売を抑制し、今後の課題になる事が予想されます。
【 当レポートの詳細目次 】
https://www.gii.co.jp/report/mama971215-mining-machinery-market-by-category-crushing.html
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