パレットークのイラストで見る!Netflixドラマ原作『アンオーソドックス』(&books)好評発売中。閉鎖的宗教コミュニティから抜け出した女性の勇気ある回想録
辰巳出版の翻訳書籍レーベル“&books”より、閉鎖的なユダヤ教超正統派コミュニティ〈ウルトラ・オーソドックス〉から自由と自立を求め脱出した女性の勇気ある回想録『アンオーソドックス』が好評発売中。服装、言語、本や音楽、言葉を交わす相手、男女の役割、結婚相手……すべてが“しきたり”で決められる暮らしのなかで閉塞感を覚えるデボラは、自身の好奇心や隠れて読んだ英文文学に触発され、自分らしい生き方を求め自らの道を開いていく。実話に基づくストーリーでLGBTQやフェミニズムについて漫画で紹介するメディア、パレットークによるイラストで本書の内容を紹介する。
辰巳出版の翻訳書籍レーベル“&books”より、閉鎖的なユダヤ教超正統派コミュニティから自由と自立を求め脱出した女性の勇気ある回想録『アンオーソドックス』が好評発売中。
英語は禁止、服装、言葉を交わす相手、読んでいい本まですべてが“しきたり”で決められる。男女は厳しく区別され、女性は何よりも“慎み”が求められ、ひとりでも多くの子どもを産み育てることが幸福とされる――。そんな宗教コミュニティが、現代のニューヨークに存在する。
本書は、そんな閉鎖的コミュニティ ユダヤ教超正統派〈ウルトラ・オーソドックス〉に生まれ育った女性、デボラ・フェルドマンが、外の世界への抑えられない好奇心や憧れ、コミュニティが求める良い子でいられない罪悪感や周囲の監視の目に苦悩しながらも、自分らしく生きるために自らの力で道を切り開いていく半生が綴られている。
今回は、実話に基づくストーリーでLGBTQやフェミニズムについて漫画で分かりやすく紹介するメディア、パレットークのイラストで、本書の内容を紹介したい。
聖書であるトーラーに従った“しきたり”
ユダヤ教超正統派〈ウルトラ・オーソドックス〉では、聖書である「トーラー」に従った“しきたり”ですべてが決められている。
使用できる言語はイディッシュ語のみ。英語は魂を毒する不浄な言語だとされ使用を禁じられている。その他テレビなどのメディアは排除され、外の文化との関わりは極めて薄い。男女は親族以外での会話や接触の禁止、教育なども厳しく区別される。
生理は“穢れ”、肌を見せてはならない……女性への厳しい制約
女性は慎み深くあることが何よりも求められる。本を読んだり人前で歌うことは禁じられ、ストッキングの色やスカートの丈も“しきたり”によって決められている。
より多くの子宝に恵まれることが一番の幸福とされるため、18歳ごろには親同士により決められた相手と結婚し多産を期待される。
生理は“穢れ”とされ、夫は妻に触れることも見ることも禁じられる。デボラは結婚直前の花嫁教室で初めてこれを知り、衝撃を受ける。
親族からの監視のような厳しい“しつけ”……敬虔なユダヤ教徒に育てることが親の責任とされる
戒律を重んじる敬虔なユダヤ教徒に育てるのは親の責任で、そのためならどれだけ厳しくしつけてもかまわないとされている。ハグやキス、お互いを褒めることはなく、互いの欠点を指摘できるよう、常に監視しあっている。それが相手への「思いやり」になるのだそうだ。
閉塞的な暮らしのなか、好奇心に導かれ デボラは自分の世界を変える本に出会っていく
知識欲が旺盛だったデボラは、さまざまな英文文学を隠れて読むようになる。秘密を持つことに罪悪感を覚えながらも、時間を見つけてはこっそりと『若草物語』『赤毛のアン』『自負と偏見』『マチルダはちいさな天才』などを楽しみ本の中の人物に心を寄せ、自由で自分らしい生き方を思い描くようになる。
周囲から“異質”とされながらも反骨心や好奇心を失わず、自ら道を切り開いていくデボラ
厳しいしきたりや、女性への制約に疑問を持ちながら生きるデボラ。不自由と監視の目に苦悩しながらも、自分の意志を強く持ちつづけ、子どもを出産したことをきっかけに自ら道を切り開いていく。
多くの共感を得てNY Timesベストセラー入り、Netflixドラマ化も
デボラの半生は、女性を中心に多くの注目と支持を得てニューヨークタイムズベストセラー入りをはたし、Netflixオリジナルシリーズ「アンオーソドックス」が配信された。ユダヤ人をキャスティングしイディッシュ語を用いるなど、強い情熱によって制作されている。「ドラマの内容は、わたしの実体験をもとにしつつ、ずっと大きなテーマを持つものとなった。多くの人の人生が盛り込まれたこのドラマは、わたしの物語であり、誰かの物語であり、あなたの物語でもある。」とデボラは本書で語っている。
デボラの生まれ育った環境は日本とはまるで違うかもしれない。しかし、“生きづらさ”はどんな場所にいても生まれるもの。本書は生きづらさから脱出し自分らしく生きられる場所を求めた女性の物語でもある。抑圧された環境に生まれながらも力強く生き運命を変えたデボラの行動や言葉は、“生きづらさ”を抱くすべての人に響くものがあるのではないだろうか。
『アンオーソドックス』(&books)は辰巳出版より単行本・電子版ともに
3月5日(金)より好評発売中。
Amazon https://www.amazon.co.jp/dp/4777827461/
楽天ブックス https://books.rakuten.co.jp/rb/16595795/
※本記事のイラスト:パレットーク
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【書籍紹介】
『アンオーソドックス』
著者:デボラ・フェルドマン
訳者:中谷友紀子
定価:本体1,800円+税
判型:四六簡易フランス装/344頁
発売日:2021年3月5日
【著者略歴】
デボラ・フェルドマン Deborah Feldman
ニューヨークにあるユダヤ教の「超正統」、ハシド派のコミュニティに生まれ育つ。故郷を去るまでの半生を綴った本書『アンオーソドックス』は、NY Times ベストセラーリストに入り、センセーションを巻き起こした。自伝をもとにしたミニシリーズは Netflix 配信中。現在はベルリン在住。
【訳者略歴】
中谷友紀子 Yukiko Nakatani
英米文学翻訳家。神奈川県生まれ。京都大学法学部卒業。訳書にフリン『ゴーン・ガール』、ホルスト『警部ヴィスティング カタリーナ・コード』(以上、小学館文庫)、イーガン『マンハッタン・ビーチ』(早川書房)、チューダー『アニーはどこにいった』(文藝春秋)などがある。
【会社概要】
(1)名称:辰巳出版株式会社
Facebookページ:https://www.facebook.com/tgnet.co.jp/
Twitter:https://twitter.com/tatsumi_group
(2)代表者: 代表取締役社長 廣瀬和二
(3)所在地:東京都新宿区新宿2丁目15番14号 辰巳ビル
(4)設立:昭和42年11月1日
(5)事業内容:雑誌・書籍・ムック・コミックス・デジタルコンテンツ・等のメディア事業
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企業情報
企業名 | 辰巳出版株式会社 |
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代表者名 | 廣瀬 和二 |
業種 | 新聞・出版・放送 |
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