核イメージング機器の市場規模、2025年に34億米ドル到達予測
株式会社グローバルインフォメーションは、市場調査レポート「核イメージング機器の世界市場 (~2025年):製品 (SPECT (ハイブリッド・スタンドアロン)・ハイブリッドPET・平面シンチグラフィー)・用途 (腫瘍・心臓病学・神経)・エンドユーザー (病院・イメージングセンター)・地域別」 (MarketsandMarkets) の販売を3月17日より開始いたしました。
核イメージング機器の市場規模は、2020年の26億米ドルからCAGR4.9%で成長し、2025年には34億米ドルに達すると予測されています。これは、スタンドアローンからハイブリッドモダリティへの移行、放射性同位元素の進歩、個別化医療への関心の高まり、官民連携による画像診断センターの近代化への投資、がんや心疾患の発生率や有病率の増加などが主な要因となっています。一方、核イメージング機器のコストの高さが、市場の成長を抑制していると考えられます。
COVID-19の核イメージング機器市場への影響
COVID-19の発生は、世界中の病院のリソース確保に大きな影響を与えました。これは主に、その他の病気での入院・外来サービスを大幅に削減し、感染予防・管理対策を実施することで対処してきました。診断用および治療用の核医学検査は急激に減少し、世界各国がパンデミックの影響を受けました。
核医学の検査や治療のほとんどは、フォローアップのために外来で行われていますが、新規の検査は通常、COVID-19のスクリーニングを経た後、入院で対処されます。核医学にはポータブルなSPECTスキャナーやPETスキャナーがなく、患者の動きが制限されないように放射性医薬品を患者に注射する必要があります。それゆえ、核医学の従事者にとって、COVID-19の感染予防の知識を持つことは非常に重要です。心臓核医学検査を受ける心臓病患者の多くは60歳以上で、糖尿病、高血圧、慢性腎疾患、肺疾患などの健康上のリスクを抱えています。これらの疾患はCOVID-19の発症に対しリスクが高いことから、核イメージング診断の件数が減少しています。しかし、多くの医療専門家は、この施術数の減少は一時的なものだと考えています。
牽引要因:スタンドアローンからハイブリッドモダリティへの移行
イメージング分野における技術の進歩に伴い、過去10年間でハイブリッドシステムが大きく進化しています。その中でも特に注目されているのが、PETとCTを組み合わせたシステムです。PET・CTモダリティの革新は高い成果を示しており、主要なイメージングシステムメーカーはもはや単独のPETシステムを提供していません。ハイブリッドPET・CTシステムの成功を受けて、ハイブリッドPET・MRIシステムやSPECT・CTシステムも注目を集めています。これらのハイブリッドシステムは、スタンドアローンシステムと比較して、より良い解像度で正確な画像を提供することができます。また、1回の検査で、形態的な情報だけでなく、生理学的な情報も得ることができます。ハイブリッドシステムの普及は、核医学イメージング機器市場の成長を促進すると考えられます。
抑制要因:イメージングシステムのコスト高
核医学イメージングシステムは高価格で、導入には高額な投資が必要なため、患者の手続きコストも高くなります。そのため、特に新興国は、ほとんどの医療施設はこのシステムを購入する余裕がありません。ブラジルなどの新興国では、PETシステムの平均価格は40万から60万ドル、SPECTシステムは25万から40万ドルにかかります。この高額なコストは、高額なメンテナンスコストと相まって、市場成長の妨げになると予想されます。
【 当レポートの詳細目次 】
https://www.gii.co.jp/report/mama991411-nuclear-imaging-equipment-market-by-product-spect.html
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