mRNA治療薬およびワクチン市場、今後10年間で成長の可能性
株式会社グローバルインフォメーションは、市場調査レポート「mRNA治療薬およびワクチン市場:2020~2030年」 (Roots Analysis) の販売を5月11日より開始いたしました。
医学研究者がmRNAを治療法として評価し始めたのは1990年代のことです。現在、mRNAの臨床利用は、治療(タンパク質代替療法、従来の遺伝子治療の代替)と予防(mRNAワクチン)の両面から評価されています。現在、65種類以上のmRNA治療薬と85種類以上のワクチンが開発パイプラインに含まれています。生体分子としてのmRNAは、生体内での許容度が高く、コード化されたタンパク質に応じて、体液性および細胞媒介性の免疫反応を誘導することができます。さらに、この手法を用いて、十分な量の腫瘍抗原(患者固有の分子シグネチャーを持つ)を投与し、効果的な抗がん免疫反応を起こすために必要なコスティミュレーショナルシグナルを提供することが可能であることが実証されています。先に述べたように、mRNAを用いた治療法は、タンパク質を代替する治療法として、また従来の遺伝子治療に代わる治療法として評価されていますが、前述の治療法に関する研究はまだ初期段階にあり、いくつかの候補が前臨床段階にあります。このような治療法は、主に希少疾患の治療のために開発されています。一方、mRNAを用いれば、個別化されたワクチン(各種がん用)と一般的なワクチン(感染症用)の両方を開発することができます。興味深いことに、mRNAを用いたワクチンは、従来のワクチンに比べて開発・製造期間が短くて済みます。実際、ファイザー社とバイオンテック社が最近承認したワクチン(BNT-162)や、新型コロナウイルス株に対するモデナ社の後期候補薬(mRNA-1273)は、いずれもmRNAを用いた予防ソリューションです。
しかし、潜在的なメリットがあるにもかかわらず、治療法としてのmRNAの使用を制限するいくつかの課題があります。その1つが、mRNAの細胞質内半減期の短さであり、治療薬やワクチンとしての有効性が損なわれてしまうことです。また、mRNAを治療に用いる場合、サイズが大きいことや抗原性があることが知られており、それぞれ治療の実施や免疫寛容を難しくしています。長年にわたり、mRNAの化学構造を操作することで、医学研究者や治療法開発者は前述の課題のいくつかを解決することができました。同様に、治療法のデリバリーに関しては、リポプレックスや脂質ベースのナノ粒子が、治療用mRNAの標的となる細胞内デリバリーのための好ましい手段となっています(他の現代的な核酸デリバリー方法の中でも)。しかし、この分野に携わる企業(主に新興企業や小規模企業)は、より優れたドラッグデリバリー戦略を追求していると主張しています。過去5年間だけでも、mRNAベースの治療薬やワクチンの開発に携わる企業に80億米ドル近くが投資されていますが、そのうちのかなりの割合が公的機関の投資家や国の支援を受けた機関によるものです。さらに、ここ数年、継続的な研究開発を支援するために戦略的パートナーシップを結んだ企業の統合が目立ってきました。今後、より多くのmRNAベースの治療薬やワクチンが概念実証され、臨床試験が開始され、最終的に販売されるようになると、このニッチな産業セグメントに従事するステークホルダーの機会は大幅に増加することが予想されます。
【 当レポートの詳細目次 】
https://www.gii.co.jp/report/root996035-mrna-therapeutics-vaccines-market.html
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