逆転の発想で大家と借主の関係性づくりを進める「さかさま不動産」にて神奈川湘南支局がスタート～4月1日に開局イベント開催～

　株式会社On-Co（本社:三重県桑名市、以下On-Co）が運営する、物件を借りて挑戦したいことがある人の想いを可視化して貸主を募集するサービス「さかさま不動産」にて、神奈川県湘南支局が立ち上がることとなりました。つきましては、4月1日(土)に神奈川県逗子市にて、開局イベントが行われます。地域に密着した方々と取り組むさかさま不動産支局。宮城県気仙沼、広島県東広島、長野県辰野、岐阜県多治見、愛知県西尾、栃木県鹿沼、鹿児島県沖永良部に次いで8拠点目の開設となります。

2040年には空き家率40％超

　少子高齢化や人口減少などにより増え続けている空き家。2040年には空き家率は40％を超えると予測され深刻な社会問題となっています（※1）。国土交通省によると、売却・賃貸等のために情報を広く一般に提供してもよい所有者は15.6％のみ、情報公開はしたくないものの、まちづくりのための利活用であれば検討するという所有者は70％以上というデータが出ています（※2）。　※1 総務省の住宅・土地統計調査　※2 国交省「空き地等に関する所有者アンケート」

さかさま不動産の狙い

　さかさま不動産は、空き家の情報ではなく「借りたい人」の情報を開示してマッチングをするサイトです。従来の不動産流通の仕組みを逆にすることで、「借り手を選びたい」「家情報を公開せず借り手を探したい」と考える大家や、地域との相性を踏まえた移住者誘致に繋げたい人などに有効となります。

　現在サイトには「世代を超えて集まる拠点」「気軽に演劇が出来る劇場」などの夢や想いが綴られています。

※サービス開始：2020年6月｜HP：https://sakasama-fudosan.com/

湘南支局始動へ

　神奈川県湘南支局を立ち上げるのは、湘南エリア中心に空き家再生を手掛けるコミュニティ「空き家レンジャー」。2016年発足以来、空き家改修等を通して、人と人との繋がりを創出してきました。

借り手の想いを伝える必要性

　空き家レンジャーの活動を進める中で直面していたのは、深刻化する空き家課題に対して、「空き家を借りたい人」が増える一方「借りられる空き家」は少ないという実状。やみくもに空き家を探すのではなく、そもそも借り手が「何がしたくてどんな空き家を探しているのか」を伝える必要性を感じていました。

　そこで今回、打開策としてさかさま不動産を導入。借りたい人の情報を可視化し、非流通空き家の持ち主に「この人なら貸したい」と思ってもらう流れを創ることとなりました。チャレンジ精神を持つ人の想いと、空き家所有者との関係性を丁寧にフォローすることで、新たな交流人口拡大を図ります。

湘南支局開局イベントについて

日時：2023年4月1日(土)13:15〜16:30

場所：逗子文化プラザホール2F「なぎさホール」（神奈川県逗子市逗子4-2-10）※逗子駅から徒歩4分

内容：空き家レンジャーによるトークや、さかさま不動産の想いプレゼン等

ゲスト：On-Co 水谷岳史

料金：無料　

主催：さかさま不動産湘南支局　

担当：加藤　

連絡先：akiyaranger@maiil.com

申込：http://ptix.at/MhQSft

今後の展開

　持続可能なまちづくりにおいて大切なのは、ただ空き家をうめるのではなく新たな仕事と文化を生む、より良いマッチング。地域を支える方々との連携を図り、物件を探す方法が従来の「家ベースの不動産屋」と「人ベースのさかさま不動産」が当たり前の選択肢となる社会を目指します。

【参考】さかさま不動産について

　借り手の人物像を開示にすることで、流通に乗っていない空き家の発掘や空き家を介した関係構築を狙う実証実験として2020年にスタートしました。

　空き家発生の抑制と活用促進に向け、空き家の所有者と活用希望者を仲介する新たなスキームが求められる中、国土交通省「まちづくりアワード2022」にて”潜在する空き家の流通に繋がる画期的な発想”として特別賞を獲得。自治体やまちづくり団体から相談も増えており、①移住希望者や空き家活用の需要はある　②空き家は沢山ある　③借りられる空き家がない　④地域にとって良い移住者を選ぶ必要がある　という共通課題が視えてきています。2022年からはさかさま不動産支局の展開を始め、空き家を介した関係性づくりを、風土や課題を理解した人たちが地域密着でフォローする仕組みを拡げています。