内閣府「メタバース官民連携会議」にバーチャル美少女ねむゲスト登壇。5/7までパブリックコメント募集中
VTuber(バーチャルYouTuber)/ 作家「バーチャル美少女ねむ」は仮想空間上の法的課題を議論する内閣府「メタバース官民連携会議」において、昨年2022年11月21日にゲストスピーカーとして登壇していた事を明かした。ねむは自身のメタバース生活をデモンストレーションした上で、ユーザーの生活実態について様々な観点から解説。政策検討にあたっては住人の声をしっかり聞いて進めてほしいと伝えた。これらの議論を受け、内閣府は論点整理のために2023年5月7日までパブリックコメントを募集しており、ねむも住人に対して広く投稿を呼びかけている。
■内閣府「メタバース官民連携会議」発足
「メタバース上のコンテンツ等をめぐる新たな法的課題への対応に関する
官民連携会議(以下「メタバース官民連携会議」)」とは、メタバースの発展に伴う仮想空間上のコンテンツ制作・利用等の法的課題に対応するために内閣府知的財産戦略推進事務局により2022年11月21日に設置された、民間関係者・有識者・政府関係者による連携会議である。
* * *
1.趣 旨
メタバースの発展に伴う仮想空間上のコンテンツ創作・利用等をめぐる新たな動向にかんがみ、それらがもたらす新たな法的課題に対応するため、民間関係者、有識者、政府関係者等による連携会議(以下「官民連携会議」という。)を設置し、課題把握及び論点整理を行うとともに、必要に応じて官民一体となったルール整備等を推進する。
2.名 称
官民連携会議の名称は、「メタバース上のコンテンツ等をめぐる新たな法的課題への対応に関する官民連携会議」とする。
3.活動内容
官民連携会議においては、メタバース上のコンテンツ等をめぐる新たな法的課題への対応を推進するよう、以下の活動を行う。
① 新たな法的課題の把握及び論点の整理
② 官民一体となったルール整備(ソフトローによる対応を含む)の必要性等に関する検討
③ 国際的なルール形成の動きへの対応
④ その他
* * *
※出典:メタバース上のコンテンツ等をめぐる新たな法的課題への対応に関する官民連携会議 https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/kanmin_renkei/index.html
■バーチャル美少女ねむ「住人の声を聞いて進めてほしい」
VTuber(バーチャルYouTuber)/ 作家「バーチャル美少女ねむ」は2022年11月21日に行われた第1回「メタバースのエコシステムと法的課題(ルール形成)等について」のゲストスピーカーとしてオンラインで登壇発表と質疑応答を行った。実際にライブで仮想空間の映像を見せながら自身のメタバース生活のデモンストレーションを行い、VR機材・ワールド・アバターのしくみなどを解説した。また、メタバース住人としての自身の体験や住人へのインタビュー、そして大規模調査「ソーシャルVR国勢調査2021」の内容を元に、メタバースにおけるユーザーの生活実態を様々な観点から解説した。
そして、黎明期のメタバースで既に数百万人の住人が人生を送っていること。メタバース内での自由を妨げるような規制には否定的な住人が非常に多いことを挙げ、政策検討にあたっては民間企業だけでなく実際にそこで暮らしている住人の声を聞いて慎重に進めてほしいと伝えた。
※ねむのブログ記事:ねむ、内閣府「メタバース官民連携会議」ゲスト登壇【5/7までパブリックコメント募集中】 https://note.com/nemchan_nel/n/nc785c27499cf
首相官邸サイトに掲載された事務局による議事次第にも「バーチャル美少女ねむ氏」として名前が掲載されている。
※出典:事務局による議事次第(首相官邸サイト):メタバース上のコンテンツ等をめぐる新たな法的課題への対応に関する官民連携会議(第1回)議事次第 https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/kanmin_renkei/kaisai/dai1/gijisidai.html
■産学官+バーチャルでオープンに議論を
会議の結果として、産学官に更に「バーチャル」を加えて、オープンに議論を進めていく方向性が確認された。以下、会議の座長を務める中村伊知哉氏のブログ記事より抜粋する。
* * *
第一回は、下記が論点でした。
1.メタバース空間をどう発展させていくことが目指されるか。
2.求められるルール形成の在り方は。
3.国境のない空間におけるルール形成等の在り方は。
4.官と民の役割や両者の連携の在り方は。
(中略)
バーチャル美少女ねむさんとKDDI中馬和彦さんの話を聞いて各委員が意見を表明しました。
・いろいろな相互乗り入れによるバウンダリーレスな議論
・未来展望型でオンゴーイングな議論
・産学官+バーチャルのオープンプラットフォームでの議論で進めようというコンセンサスがひとまず得られたと思います。
* * *
※出典(座長・中村伊知哉氏のブログ記事):政府メタバース会議、発足。 ~ Ichiya Nakamura / 中村伊知哉 http://ichiyanakamura.blogspot.com/2023/01/blog-post_24.html
■5/7まで内閣府がパブリックコメントを募集中
その後も複数回にわたって活発な議論が行われ、論点整理にあたり内閣府知的財産戦略推進事務局が2023年5月7日まで広くパブリックコメントを募集することが決定された。今後のメタバースでの生活に関わってくる可能性のあることなので、メタバース住人の方など提案・懸念がある人はぜひ投稿を検討してみてはいかがだろうか。
<投稿方法>
「メタバース官民連携会議」のアウトプットである「論点整理案」(①)の資料を参考にした上で、それぞれ自由に意見や要望をフォーム(②)から投稿(意見登録)することができる。フォーム以外にも郵送でも投稿することが可能だ。
※期限:2023年5月7日23時59分
①論点整理案:メタバース上のコンテンツ等をめぐる新たな法的課題等に関する論点の整理(案) https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000252893
②意見募集フォーム:内閣府共通意見等登録システム - 内閣府 https://form.cao.go.jp/chitekizaisan/opinion-0011.html
※募集要項:「メタバース上のコンテンツ等をめぐる新たな法的課題等に関する論点の整理(案)」に係る意見募集|e-Govパブリック・コメント https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=095230460&Mode=0
■参考:ねむ✕総務省
バーチャル美少女ねむは、今回の内閣府だけでなく、これまで総務省・文化庁ともコラボレーションを行っている。
総務省学術雑誌『情報通信政策研究』では著書『メタバース進化論(技術評論社)』より複数にわたって引用が行われ、「仮想空間」の定義やメタバースにおける「本当の自分(分人主義)」について議論が展開されている。また、同じく総務省のメタバース研究会に対してもメタバースの住民生活に関する情報提供を行っている。
※総務省学術雑誌『情報通信政策研究』論文で『メタバース進化論』多数引用【仮想空間の定義/メタバースにおける本当の自分】 https://note.com/nemchan_nel/n/ne01164946300
■参考:ねむ✕文化庁
文化庁に対しては「メタバース及びNFT」について助言やデータ提供を行っている。「メタバース」と「NFT」は共に有望な技術である一方で、技術としては全くの別物であることと、活用には技術とユースケースの正しい理解が重要である旨アドバイスを行った。
※文化庁の文化経済政策の報告書で「メタバース及びNFT」について助言&データ提供【地に足の付いた活用へ】 https://note.com/nemchan_nel/n/n546be19a74a5
■メタバース文化エバンジェリスト「バーチャル美少女ねむ」
自身も黎明期のメタバースで暮らす住人であり、メタバース文化を伝えるエバンジェリストとして活躍している。「バーチャルでなりたい自分になる」をテーマに2017年から美少女アイドルとして活動している自称・世界最古の個人系VTuber(バーチャルYouTuber)。作家としても活動し、著書に小説『仮想美少女シンギュラリティ』、メタバース解説本『メタバース進化論(技術評論社)』がある。
2022年は東京大学で講義するなど、各種学術イベントでも講演活動を行った。テレビ番組や雑誌、国際ドキュメンタリーにもゲスト出演多数。 アバター文化への貢献が認められ、キズナアイ以来史上二人めとなる一般社団法人VRMコンソーシアム「アバターアワード2022 特別功労賞」受賞。「MoguLive VTuberアワード2022」では「今年最も輝いたVTuber "7位"」に選出された。2023年には『メタバース進化論』で「ITエンジニア本大賞2023」ビジネス書部門"大賞"を受賞し、VTuber初の大賞作家となった。
・公式Twitter : https://twitter.com/nemchan_nel/
・公式note : https://note.com/nemchan_nel/
・公式YouTube : https://www.youtube.com/nemchan_nel/
■告知協力 : 株式会社ブイノス
VNOSは「Vの者がVのまま社会参画できる未来」を目指す実践検証組織。所属する個人系バーチャルアーティストたちや、企業である株式会社ブイノスと連携しながら、個人と法人の枠を超えた様々なプロジェクトを行っている。今回の「バーチャル美少女ねむ」ように、個人で活動する所属アーティストが企業としてプレスリリースを行うのも、その実験のひとつである。
※公式サイト:https://vnos.dev/
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企業情報
企業名 | 株式会社ブイノス |
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代表者名 | 安藤篤志 |
業種 | エンタテインメント・音楽関連 |
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