2022年度版米国市場におけるスマートウォッチ利用者アンケート調査結果を発表
カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、iPhoneを所持しているスマートウォッチユーザーの80%がApple Watchを所持していると回答したというアンケート調査結果を含む、2022年度版米国市場におけるスマートウォッチ利用者アンケート調査結果を2023年4月24日に初公開致しました。
iPhoneを所持しているスマートウォッチユーザーの80%がApple Watchを所持している比率は他のどのブランドよりも高く、これに次ぐのがGoogle Pixelであり、Pixelのスマートフォンを所持しているスマートウォッチユーザーの71%がGoogle Pixel Watchを所持していることが分かりました。
カウンターポイント社のUS Smartwatch Trackerによる調査結果で、Appleが北米スマートウォッチ市場で56%ものシェアを2022年に獲得できた理由が、このアンケート結果からもわかります。一方で、Samsungのスマートフォンを所持するユーザーでスマートウォッチも所持している人のうち、40%がSamsung Galaxy Watchを選んでいます。SamsungがGalaxyスマートフォンユーザーに自社のスマートウォッチを選ばれる上で苦戦していることはカウンターポイント社の出荷数量データからも明らかです。カウンターポイント社のSmartwatch TrackerとUS Sell-Through by Channel Trackerによると、Appleは2022年第4四半期にiPhone3台につきApple Watch 1台を販売したことに対し、SamsungはGalaxyスマートフォン10台につき1台のGalaxy Watchの販売となっています。
Appleの米国スマートウォッチ市場での成功に関して、カウンターポイント社リサーチアナリストのMatthew Orf氏は次の通り述べています。
「我々の消費者アンケートは、従来の我々の理論を裏付けるものであった。つまり、消費者はあるデバイスを購入するとき、色々なデバイスが構成するエコシステムの一部として、あるいは同じOSを使えるデバイス群の一部として購入する、という考え方である。AppleとiOSは米国スマートフォン市場において支配的であり、iPhoneユーザーはデバイス間の相互運用性が優れているため、他のデバイスもApple製を買うことが多い。Appleのスマートフォンインストールベースのシェアは50%を超えており、それ自体がApple Watchにとって巨大な潜在市場になっている。他のスマートウォッチメーカーはパイの残りを奪い合うしかない。Apple Watchのユーザーは、そのスマートウォッチを選んだ最大の理由は自分がこのブランドが好きだからと回答している。」
図1: 米国市場におけるスマートウォッチアンケート調査結果
(上: ブランド別スマートフォン所持率とスマートウォッチ所持率の比較・左下: スマートウォッチで最も使用している機能・右下: 現在所持しているスマートウォッチにおける満足度)
出典: カウンターポイント社US Smartwatch Consumer Study, 2023
米国市場におけるスマートウォッチアンケート調査結果によると、スマートウォッチで最も使用されている3大機能は、ヘルスケアやスポーツの活動記録、各種通知へのアクセス、メッセージと通話という結果となっています。ヘルスケアやスポーツの活動記録は年配のユーザーに人気があり、一方、通知の確認は若いユーザーに人気がありました。ヘルスケアやスポーツの活動記録の中では、歩数計測、睡眠状態測定、心拍数モニター、血中酸素飽和度がよく利用されていました。また、ユーザーはスマートウォッチを人と繋がるためにも使っており、SNSやメッセージアプリからの通知を受けたり、友人・家族・同僚と通話したりする形で使われています。現在所持しているスマートウォッチに対する満足度に関しては、Apple、Samsung、Google、Garminのスマートウォッチユーザーの70%を超える回答者が「とても満足」と回答しており、82%が毎日スマートウォッチを身に着けると回答していました。
スマートウォッチユーザーの高い満足度に関して、カウンターポイント社シニアアナリストArushi Chawla氏は次の通りコメントしています。
「スマートウォッチのユーザーが自身のデバイスに極めて満足しているのは興味深い。Appleがブランドへのスティッキネス(あるブランドを選ぶ度合いの強さ。「ロイヤルティ」が顧客の考えに基づく主体的な忠誠を意味するのに対し、企業側の販促などの仕掛けの結果そのブランドを選ぶような受動的な選択も含めた、より一般的な選択の強さ)や、ブランドの人気において圧倒的であるのは当然として、他のスマートウォッチメーカーのユーザーも所有するデバイスについても、さほど低い満足度が回答として出されているわけではない。時折、スマートウォッチを持たない消費者から、明確なユースケースがないという批判が聞こえてくるが、これが普及を妨げる大きな要因である。ところが、実際に調査してみると、スマートウォッチのユーザーは極めて満足しており、ヘルスケアやフィットネスの管理と通知の管理とが主要な使い道だと答える。この差は、消費者にスマートウォッチが日々の暮らしにいかに役立つかを啓蒙する余地があり、それによってさらに普及を促進できることを意味している。ウォッチメーカーや部品メーカーにとっては、消費者に日常生活におけるスマートウォッチの価値を啓蒙できれば、それが追い風になるだろう。」
スマートウォッチに対するユーザーの満足度や用途の分析に加えて、カウンターポイント社の消費者アンケートでは、所持しているデバイスをどのくらい長く使い続けるか、いつ買い替えるかといった点に関しても調査を行いました。全体で見ると、59%の回答者がスマートウォッチを昨年購入しており、2年以上前に購入した回答者は14%に過ぎませんでした。ほぼ50%の回答者が来年中に新しいスマートウォッチを買うつもりだと回答し、2年以上経ってから買い替えると答えたのは16%に留まりました。つまり、ほとんどのユーザーは2年強の所持期間で買い替えるということが、これらの回答から分かります。加えて、77%の回答者は、次に最も買いたいブランドはAppleだと回答しています。次のスマートウォッチに500米ドル以上かけてもよいと回答した人の割合は、今所持しているスマートフォンに500米ドル以上かけた人の割合に対して、倍になっており、このセグメントで今後ASPが上昇することを示唆しています。
本プレスリリースに関する詳細並びに情報は、こちらからご覧いただけます。
https://report.counterpointresearch.com/posts/report_view/ConsumerLens/3826
本アンケート調査の方法に関して
カウンターポイント社Market Lensサービスにおいて、スマートウォッチユーザーのデバイス所有状況、購入までの過程、使用状況、使用体験、スマートウォッチに対する将来の好みなどを把握することを目的として、米国スマートウォッチユーザーを対象にオンラインでの定量調査を実施したものです。また、回答者は、年齢、月収、性別、職業によって分類されたグループ、約1,000人の回答者を、ブランドレベルでのクォータサンプリングにて実施して調査結果にまとめています。
今回の発表に使用したアンケート以外のデータに関しては、チャネル情報、POSデータ、ディストリビューターアンケート調査、公開データなどボトムアップデータソースとトップダウンリサーチの組み合わせによるカウンターポイント社独自の調査方法で実施したものです。 (調査時期:2022年1月1日~2022年12月31日)
【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。
公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/
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企業情報
企業名 | Counterpoint Research HK Limited |
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代表者名 | Tom Kang |
業種 | その他サービス |
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