2023年第3四半期スマートフォングローバル市場における売上を発表〜Appleは過去最高となるiPhone売上と売上シェアを記録〜
カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、2023年第3四半期スマートフォングローバル市場における売上は、前四半期比で15%増の1,000億ドルとなったものの、前年同期比では横ばいとなったという調査結果を含むMarket Monitor Preliminary Dataによる最新調査を発表致しました。
Appleはスマートフォングローバル市場において首位で、スマートフォングローバル売上の43%を獲得しました。これは第3四半期(7月~9月)として過去最高の記録となりました。Appleの最新機種iPhone 15シリーズの発売は、昨年同時期に発売された前機種と比較して一週間遅かったにも関わらずの結果です。
スマートフォングローバル市場動向に関して、カウンターポイント社シニアアナリストHarmeet Singh Walia氏は次の通りコメントしています。
「iPhone 15シリーズの中では、Pro Maxが最も売れている派生機種であり、第3四半期にAppleが営業利益においても過去最高記録に貢献した。しかし、スマートフォングローバル市場における同社の営業利益率のシェアは特に増えたわけではなく、横ばいである。これはHuaweiとHONORが復活したことと、XiaomiやOPPOなど他の中国メーカーも利益率を重視し始めたことが理由である。結果として、スマートフォングローバル市場の営業利益率は高止まりしており、出荷台数が伸びないコロナ後の状況に市場が対応していることを如実に表している。」
SamsungのASP(平均売価)は前年同期比4%増加しました。新発売のFold 5が好調なことと、S23シリーズが勢いを維持していること、それに商品ラインナップの中でフラグシップ機種のシェアが高くなっていることが理由です。しかし、この期間の出荷は8%落ち込み、ASPの上昇を打ち消してしまい、結果としてSamsungの売上は前年同期比で4%減少しました。
図: iPhone売上と出荷シェア
※OPPOにはOnePlusを含む
出典: カウンターポイント社Market Monitor Preliminary Data , Q3 2023
OPPOは、折りたたみ型などASPが高額な商品に重点をおいており、例えばN2 Flipは中国ではベストセラー機種になり利益に貢献しています。それでも中国国外への展開、特にインドへの展開が遅く、出荷ベースでは前年同期比割れとなっています。このため、2023年に入ってからの3四半期のOPPOのスマートフォン売上は、コロナ後の最低となりました。また、vivoは、利益は計上できているものの、本国である中国での競争により大きな課題に直面しています。HONORやXiaomiと比較して、同社の販促プロモーションは積極性に欠け、結果として、vivoの第3四半期の売上は前年同期比12%の減少、2年前の2021年第3四半期と比較するとほぼ半減しました。
Xiaomiはスマートフォンのトップ5社のうち、唯一出荷が前四半期比でも前年同期比でも伸びたメーカーとなりました。同社が中国やインドでの地位を強固にしたこと、中位価格帯のコストパフォーマンス性に優れた商品をキャンペーン価格で小売店や消費者に供給したこと、それにRedmi KとNoteシリーズが好調だったことがこの結果に繋がりました。同社は、売上と営業利益においても、前四半期比・前年同期比ともに成長しています。
カウンターポイント社リサーチディレクターJeff Fieldhack氏は次の通りコメントしています。
「中国のスマートフォン市場はこの四半期に約3%減少したとカウンターポイント社では推定している。その中でAppleの中国売上は2.5%の減少だった。Huawei 5G機種との競争が激化していることを考えれば、これはAppleとiPhone 15にとってむしろ良いニュースと言える。Pro MaxとProの供給が限られていたことを考えればなおさらである。」
iPhone 15シリーズの本格的な影響は、iPhone 11や12のユーザーが買い替えを加速させる世界的な歳末シーズンを考慮する必要があります。発売当初の四半期におけるiPhoneの最新機種の売れ行きは、中国においては昨年を下回りましたが、これはホリデーシーズンまでの期間が短かったことと、Pro Maxの供給ミスマッチが影響したことに起因します。しかし、11.11(中国の独身の日)での売上が好調で、他のスマートフォンメーカーにも恩恵があるため、業績が回復する可能性があります。インドではホリデーシーズンの期間が延び、世界第2位の巨大市場である同国で出荷と売上が両方とも成長しました。インドでは積みあがった需要と、5Gへのアップグレード需要が成長を後押ししました。全体として、スマートフォングローバル市場は、例年のように最後の四半期で持ち直して、循環的な成長で年末を迎える可能性があります。
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今回の発表は、チャネル情報、POSデータ、ディストリビューターアンケート調査、公開データなどボトムアップデータソースとトップダウンリサーチの組み合わせによるカウンターポイント社独自の調査方法で実施したものです。 (調査時期:2023年7月1日~2023年9月30日)
【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。
公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/
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企業情報
企業名 | Counterpoint Research HK Limited |
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代表者名 | Tom Kang |
業種 | その他サービス |
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