【鈴鹿高専】専攻科卒業生のバイオフィルム抑制に関する論文が掲載、現在は企業の技術者として活躍
鈴鹿工業高等専門学校(三重県鈴鹿市 校長:竹茂 求 以下「鈴鹿高専」)の専攻科を卒業された青山なつさんが、在学中の卒業研究及び特別研究の成果をもとに論文を執筆・投稿し、今年11月はじめに学術誌materials(MDPI出版)に掲載されました。本論文は抗バイオフィルム材料開発を進めるための重要な情報となり、抗バイオフィルム加工品の普及に貢献されることが期待されます。
◆研究概要と背景
細菌の作用によって様々な製品上に形成されるバイオフィルム、いわゆる“ぬめり”は、これまでは薬剤によって処理されていました。しかしながら、この方法ではどうしても製品自体への影響をある程度避けることができないことと、環境や人体に必ずしもいいとはいえません。本研究では直接製品とその構成材料に影響を与えず、環境や人体にも害のない交流電磁波を与えることで、ぬめりを低減することを提案したものです。
実験の対象とした菌は大腸菌と表皮ブドウ球菌で、菌種によりバイオフィルムの抑制効果は異なりますが20kHz程度の交流電磁場により二種の菌ともバイオフィルムの形成が抑制されました。
◆概要図
◆掲載論文
題名:AC Electromagnetic Field Controls the Biofilms on the Glass Surface by Escherichia coli & Staphylococcus epidermidis Inhibition Effect
(邦題:交流電磁場による大腸菌・表皮ブドウ球菌のガラス表面バイオフィルム抑制効果)
発表論文URL:https://www.mdpi.com/1996-1944/16/21/7051
著者名:Natsu Aoyama , Hideyuki Kanematsu , Dana M. Barry , Hidekazu Miura , Akiko Ogawa , Takeshi Kogo , Risa Kawai , Takeshi Hagio , Nobumitsu Hirai , Takehito Kato , Michiko Yoshitake and Ryoichi Ichino
◆卒業生の青山さんについて
青山さんは鈴鹿高専に在学中、熱心に交流電磁場によるバイオフィルムの抑制の研究に打ち込みました。2年前の本科在学中には表面技術協会中部支部の若手研究者・技術者研究交流会において講演をし、受賞を果たしています。現在は旭化成に就職し、同社の若手技術者としての仕事を始めていますが、鈴鹿高専で学んだ基礎的な材料科学・工学部の様々な知識と研究で培った実践的な問題解決能力を生かして、同社で品質評価の仕事に取り組んでいます。
◆鈴鹿工業高等専門学校について
鈴鹿工業高等専門学校は、全国12の国立高専一期校のひとつとして1962年に設立され約10,000人の卒業生は技術者や研究者あるいは企業家として社会で活躍し、産業界から高い評価を受けています。1993年には、さらに2年間の高度な専門教育を実施する専攻科を設置して国際社会で活躍できる創造性豊かなエンジニアの育成に努めています。また、鈴鹿高専テクノプラザをはじめとして地域社会と密接に連携した教育研究により産業振興に努めています。
【学校概要】
学校名:独立行政法人国立高等専門学校機構 鈴鹿工業高等専門学校
所在地:三重県鈴鹿市白子町
校長:竹茂 求
設立:1962年
URL:https://www.suzuka-ct.ac.jp/
事業内容:高等専門学校・高等教育機関
【本リリースに関するお問い合わせ先】
独立行政法人高等専門学校機構
鈴鹿工業高等専門学校
総務課総務企画係
TEL:059-368-1717(平日8:30-17:00)
e-mail:somu@jim.suzuka-ct.ac.jp
ログインするとメディアの方限定で公開されている
お問い合わせ先や情報がご覧いただけます
添付画像・資料
添付画像をまとめてダウンロード
企業情報
企業名 | 独立行政法人国立高等専門学校機構 |
---|---|
代表者名 | 谷口 功 |
業種 | 教育 |
コラム
独立行政法人国立高等専門学校機構の
関連プレスリリース
-
高専トップレベルのサイバーセキュリティ講習会「2023堅牢化スキルチャレンジ」を開催しました
2024年3月27日 17時
-
鹿児島高専と鹿児島県姶良・伊佐地域振興局が協力し地域振興のためのロゴマークを作成
2024年3月27日 14時
-
鹿児島高専の科学コミュニケーション活動を鹿児島高専テクノクラブ技術研修会にて報告~学生主体の出前授業、科学工作教室~
2024年3月27日 13時
-
GEAR5.0『分析キャンプ』 開催!
2024年3月27日 11時
独立行政法人国立高等専門学校機構の
関連プレスリリースをもっと見る