「置き配」利用率が2023年は67%、コロナ前と比べ2.5倍に増加~宅配ボックス設置率は40%、戸建住宅やアパートで設置が伸び悩む~
郵便受け・宅配ボックスシェアNo.1の株式会社ナスタが2019年から毎年この時期に実施している「置き配に関する実態調査」について、2023年12月に第6回調査を行いましたのでご報告します。
郵便受け・宅配ボックスシェアNo.1※の株式会社ナスタ(本社:東京都港区、代表取締役兼CEO:笹川順平 以下、ナスタ)が2019年から毎年この時期に実施している「置き配に関する実態調査」について、2023年12月に第6回調査を行いましたのでご報告します。
■調査結果概要
・置き配サービス開始から約5年、2023年の置き配利用率は67.3%へ到達
・2022年調査(61.3%)と比べて6.0ポイント増加、コロナ前の2019年調査(26.8%)と比べて2.5倍に増加
・宅配ボックスの設置率は40.5%、住居形態別の設置率は「戸建住宅」31.1%、「マンション」62.0%、「アパート」23.3%
置き配サービス開始から約5年、コロナ禍によって非対面受取の需要が拡大し、昨年置き配利用率は61.3%と大きく増加しました。今年新型コロナウイルス感染症は5類へ移行しましたが、物流業界ではあらたに2024年問題を控え、あらためて再配達削減のソリューションとして「置き配」が注目されています。2023年8月に発表された国土交通省の調査※2によると、2022年度の宅配便取扱個数は50億個を超え、年々増加を続けています。ともない、宅配便の再配達率は2023年4月調査時点※3で11.4%、都市部にいたっては12.6%というのが現状です。国は2024年度に再配達率6%を目指すことを発表し、多様な荷物の受け取り方を推奨、宅配ボックスの普及や消費者の行動変化を促している中で、置き配の実態がこの1年でどのように変化したのかを調査しました。
■調査結果詳細
【結果①】「置き配」利用率67.3%、コロナ5類へ移行後も4年連続増加
「置き配」サービスを利用したことがあると答えた人は67.3%、前回調査では61.3%だったのに対して、6.0ポイント増加しました。
利用率が26.8%だった2019年調査からは4年連続増加、2.5倍に拡大しました。
●置き配サービスの利用経験率
【結果②】約7割の人が再配達を日常的に経験
再配達の頻度については、「4~5回に1回程度」が27.3%と最も多く、68.1%の人が10回に1回以上は再配達になっていることが分かりました。
再配達になってしまった場面は、「いつ配達されるかわからず外出していた時」が46.8%と最も多く、次いで「指定していた時間帯に外出していた時」が19.7%と、外出の際に受け取れないことが原因のようです。
再配達削減に有効な手段は、「玄関先への置き配利用」が68.2%と最も多く、次いで「住宅への宅配ボックス設置」が34.7%と、置き配サービスの有効性が認められる結果となりました。
●荷物の受け取り(宅配便)が再配達になる頻度
●荷物の受け取り(宅配便)が再配達になってしまった時
※再配達になったことがある人を対象に聴取(グラフはTop5を表示)
●再配達削減に有効だと思う方法
(グラフはTop5を表示)
【結果③】置き配利用してよかった9割、トラブル経験減少で満足度高。一方、トラブル経験2割有
実際に、置き配サービスで荷物を受け取る際、最も多く利用している場所は「玄関先」が62.0%と前回調査の55.8%から6.2ポイント増加、次いで「宅配ボックス」が26.5%と前回調査の23.9%から2.6ポイント増加しました。
「置き配」サービスに対しては、93.7%の人が利用してよかったと思うことがあると回答(「よくある」「時々ある」「数回ある」の合計[哲吉1] [s2] )、置き配サービスへの満足度が高いことが分かりました。
また、置き配利用時のトラブル経験では「ある」が前回調査(47.9%)から26.8ポイント減少し、21.1%とトラブル経験の減少がうかがえます。一方、「荷物が濡れた」が6.7%、「荷物が届かなかった(他人の家に置き配された)」が4.4%と、未だ2割程の人が何らかのトラブルを経験していました。
●置き配サービスで荷物を受け取る際、最も多く利用している場所
●置き配サービスを利用してよかったと思うことの頻度
●置き配サービス利用時のトラブル経験の有無
●置き配サービス利用時のトラブル (グラフはTop5を表示)
【結果⑤】宅配ボックス設置率約4割と横ばい、再配達削減にむけて戸建て・アパートへの普及拡大が課題
ご自宅に宅配ボックスが設置されていると答えた方は40.5%、住居形態別にみると、「戸建て住宅」への設置率は31.1%、「マンション」への設置率は62.0%、「アパート」への設置率は23.3%という結果でした。マンションへの普及に比べ、戸建てとアパートへの普及はまだ低いのが現状です。
●宅配ボックスの設置率
2019年の調査開始から置き配利用率は4年連続で増加、コロナ禍における非対面・非接触需要に対応したサービスとして拡大し定着したサービスでしたが、2024年問題を控えた今、再配達削減の有効な手段として活用が広がっているようです。玄関先や宅配ボックスなど、ユーザーが指定した場所へ荷物を届ける置き配サービスの利用満足度は高く、トラブル経験の減少が要因の一つと推測されます。
一方、先月行った宅配ドライバーの置き配実態調査※4では、30.2%のドライバーが玄関先を指定した方に荷物を届けた際、何からのクレームを受けたことがあると回答。玄関先に荷物を置いていくことに対しては、75.3%のドライバーが不安に思っており、不安払拭のため82.1%のドライバーが宅配ボックスの設置を望んでいることが分かりました。しかし、戸建て・アパートへの宅配ボックス設置率は2~3割程度と低く、マンションに比べて普及が進んでいません。再配達削減の取り組みとして、受け取る側・届ける側の両者にとってストレスのないサービスとして置き配が定着するよう、今後も宅配ボックス・大型郵便対応ポストの普及を通じて、社会課題解決に取り組んでまいります。
■調査概要
調査対象者:置き配サービス利用者
調査時期:2023年11月27日~11月28日
調査方法:インターネットリサーチ
調査人数:1000人(男性500人、女性500人)
対象年齢:20代182人/30代201人/40代206人/50代206人/60代以上205人
■置き配調査の過去調査結果一覧
第1回調査 2019年8月(プレスリリース:https://www.nasta.co.jp/news/2019/2019082301.html)
第2回調査 2019年11月(プレスリリース:https://www.nasta.co.jp/news/2019/2019110601.html)
第3回調査 2021年2月(プレスリリース:https://www.nasta.co.jp/news/2021/2021022401.html)
第4回調査 2021年12月(プレスリリース:https://www.nasta.co.jp/news/2021/2021121501.html)
第5回調査 2022年12月(プレスリリース:https://www.nasta.co.jp/news/2022/2022121201.html)
※1 ナスタ調べ(2022年郵便受け・宅配ボックス市場シェア数及び実績販売数量より推計)
※2 出典:国土交通省プレスリリース(https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha04_hh_000281.html)
※3 出典:国土交通省プレスリリース(https://www.mlit.go.jp/report/press/tokatsu01_hh_000694.html)
※4 宅配ドライバーの置き配実態調査2023年11月(https://www.nasta.co.jp/news/2023/2023112701.html)
【お願い】本リリース内容(調査結果等)の転載にあたりましては、「ナスタ調べ」という表記をお使いいただきますようお願いします。
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企業情報
企業名 | 株式会社ナスタ |
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代表者名 | 笹川 順平 |
業種 | 建築 |
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