「コスモ女子アマチュア無線クラブ」、第68回宇宙科学技術連合講演会で講演を実施

教育

宇宙開発未経験の女性たちが主体となって人工衛星の打ち上げに成功した「コスモ女子アマチュア無線クラブ」は、2024年11月5日から11月8日に兵庫県姫路市で開催された第68回宇宙科学技術連合講演会（通称「宇科連」）にて講演を行いました。本講演では、人工衛星の打ち上げに関する活動が理系分野や宇宙への興味・関心を高め、多くの人々が新たな挑戦に踏み出す動機付けとなったことを報告しました。

コスモ女子アマチュア無線クラブは、昨年に続き2年目の参加となる宇科連での講演を通じて、この1年間での進展と社会的影響について発表しました。本年の講演では、人工衛星「Emma」の打ち上げ成功を中心に、活動がもたらした変化や今後の展望について詳しく報告しました。

講演の概要

タイトル：「女性中心コミュニティ『コスモ女子アマチュア無線クラブ』の人工衛星打ち上げが宇宙業界と社会に与える影響」

日時： 2024年11月7日（木）

セッション：アウトリーチセッション

講演内容

1. 理系分野や宇宙に関する興味・関心を高めたこと

人工衛星「Emma」の打ち上げ成功後、コスモ女子アマチュア無線クラブの活動に対して多くの反響が寄せられました。特に、公式LINEに「自分も人工衛星を打ち上げたい」という中学生からの問い合わせがあり、また入会希望者が増加するなど、宇宙や理系分野への興味・関心が高まったことを確認しました。

さらに、一般企業の方々や学生、教育関係者などを対象に実施したアンケートでは、回答者の約6割がコスモ女子アマチュア無線クラブの活動によって理系分野や宇宙への興味・関心が高まったと回答しています。この結果から、当クラブの活動が「宇宙を身近に」というテーマの実現に貢献していることが明らかになりました。

2. 宇宙分野に限らず、さまざまな分野で挑戦する動機付けに寄与したこと

アンケートの自由回答では、「新しいことに挑戦する姿勢に刺激を受けた」「自分自身のプロジェクトを頑張ろうと思えた」といった意見が寄せられました。これらの声から、コスモ女子アマチュア無線クラブの活動が宇宙分野だけでなく、多様な分野で新たな挑戦を始める人々のモチベーション向上に寄与していることが伺えます。

昨年からの変化と進展

昨年の第67回宇宙科学技術連合講演会では、「理系分野における女性進出のモデルとなる『コスモ女子アマチュア無線クラブ・人工衛星プロジェクト』」と題して講演を行い、女性主体のコミュニティ活動や多岐にわたるコンテンツ発信が理系分野での女性の参画を促進する「ロールモデルや好事例の幅広い周知」に有効であることを報告しました。

この1年間で、コスモ女子アマチュア無線クラブは実際に人工衛星の打ち上げを成功させ、その成果が具体的に現れました。本年の講演では、打ち上げ成功が社会に与えた影響や、理系分野への興味・関心のさらなる高まり、そして多様な分野での挑戦を促す動機付けにどのように貢献したかを報告しました。