ボイチェンと両声類が競うメタバースの歌合戦「バ美肉紅白2024」 5回目の開催で「ボイチェン」チームが念願の初勝利!
科学の力・ボイスチェンジャーを駆使して声を変える「ボイチェン」チームと磨き抜いた発声技術のみで声を変える「両声類」チームが「kawaiiボイス技術」を競い合うメタバース内の歌合戦イベント、「バ美肉紅白2024」が12月28日に開催された。第5回となる今回は過去にも増して壮絶な技術の応酬が繰り広げられ、「ボイチェン」チームが念願の初勝利を手にした。メタバースでの音声技術はアバターと合わせて「なりたい自分になる」ための最後の鍵として注目されているが、非常に難易度が高く今後のさらなる発展が期待される分野である。その可能性を発信するため、3時間に及ぶイベントの動画アーカイブと出演メンバーの音声技術をまとめた公式開催レポートが無償公開された。
■「両声類」「ボイチェン勢」とは一体なにか?
男性と女性の声の「高さ」には一般的に約1オクターブ(12ピッチ)の違いがあり、kawaiiボイスを出すためにはいかにして声の高さを上げるかが一つの課題となる。それに加えて、男女の声には「声質」の違いも存在する。以下の図は縦軸を「声の高さ(ピッチ)」、横軸を「声質(フォルマント)」とした二次元kawaiiベクトル空間である。このように「kawaiiボイス技術」と一括りに言っても、どのように目標の地点に辿り着くか、様々なアプローチが存在するのだ。
「ボイチェン勢」とは、「ボイスチェンジャー(ボイチェン)」と呼ばれる機械で音声を変換し、現実とは違う声で喋ることを目指す者達だ。音響加工機器を利用する「HW(ハードウェア)ボイチェン」、PC上のソフトウェアで音声にエフェクトをかける「SW(ソフトウェア)ボイチェン」、機械学習を用いて別人の声に置き換える「AIボイチェン」など、様々なタイプが存在する。いずれも音質や遅延などの問題があり、自在に使いこなすには高い技術を要する。大規模公開アンケート調査「ソーシャルVRライフスタイル調査2023」では、回答者の約9%がボイチェンを利用していた。
「両声類」とは、ボイストレーニングを極めることで声帯を自在に操り、男声・女声両方を生身で出し分ける発声技術を獲得した者達だ。非常に難易度の高い技術だがメタバース住人の中では一定数が両声類として暮らしており、畏怖を持って「両生類」ならぬ「両"声"類」と呼ばれている。同調査では、回答者のうち約4%が両声類であった。
2024年に行われた定性調査「メタバースでのアイデンティティ」では「ソーシャルVRでは物理現実と行動が変わる」と答えた62%の回答者の自由回答の中には「アバターの外見に合わせて行動を変えている」「喋り方が変化する」といったコメントが見られた。
※出典:メタバースでのアイデンティティ(Nem x Mila, 2024)、ソーシャルVRライフスタイル調査2023 (Nem x Mila, 2023) https://note.com/nemchan_nel/n/n9a4ca9f667a2
■メタバース音楽ライブ「バ美肉紅白2024」
バ美肉VTuber(バーチャルYouTuber)8名が「ボイチェン(=ボイスチェンジャー)」チームと「両声類」チームに分かれて「kawaiiボイス」を競い合う、メタバース内の歌合戦イベント。単なる音楽ライブではなく、各メンバーが磨いた音声技術の実演博覧会である。メタバースで美少女になる文化「バ美肉(バ―チャル美少女受肉)」と音声技術の振興のために毎年開催されており、今回は第5回となる。両チームのメンバーが歌唱と技術紹介を披露したのち、来場者の決戦投票により勝敗を決定、勝者チームがその年の「紅組」の栄冠を手にする。これまでの第1~4回は全て両声類チームの勝利であった。
今回は「私立バ美肉学園の文化祭」をモチーフに、メタバース「cluster」内の特設ステージで開催された。来場者投票の結果、第5回にして、遂に「ボイチェン」チームが投票率75%で念願の初勝利を飾った。両声類もボイチェン勢も磨き抜いた技術を惜しみなく注ぎ込んだ高度なパフォーマンスの連続であった。
3時間以上に渡って行われたイベントのYouTubeアーカイブをチャプター付で無償公開中だ。ライブでの総視聴者数の合計は約900名であった(clusterメタバース会場来場者322名、YouTube Live視聴者約566名)
・「バ美肉紅白2024」YouTubeアーカイブ : https://www.youtube.com/watch?v=hA7GXHyrJXY&t=6904s
また、出演メンバーの音声技術の詳細とイベントの模様をまとめた公式開催レポートが公開された。
・「バ美肉紅白2024」公式開催レポート : https://note.com/nemchan_nel/n/ndcaf26b3508c
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企業情報
企業名 | 株式会社ブイノス |
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代表者名 | 安藤篤志 |
業種 | エンタテインメント・音楽関連 |
コラム
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