カナダ・オンタリオ州のバイオテクノロジー企業マイアミ・マイス社、 肺がんの早期診断へ向けて 遺伝子組み換えマウスを使ったバイオマーカーを開発
カナダ・オンタリオ州のバイオベンチャー企業「マイアミ・マイス・リサーチ社(Miami Mice Research Inc.、オンタリオ州トロント)」は「マウス・モデル」と呼ばれる遺伝子組み換えマウスを開発し、肺がんと白血病の早期診断を目的としたバイオマーカーの特定・開発に従事しています。
1980年代に米国で放映され、日本でも人気を博したTV番組「特捜刑事
マイマミ・バイス」になぞらえて、カナダ・オンタリオ州のバイオ
ベンチャー企業「マイアミ・マイス・リサーチ社(Miami Mice Research Inc.、
オンタリオ州トロント(※1))」は、「マイアミ・バイス」の登場人物と
同じように、「がん」という殺人犯の追跡と逮捕を目指しています。
同社は、「マウス・モデル」と呼ばれる遺伝子組み換えマウスを開発し、
肺がんと白血病の早期診断を目的としたバイオマーカーの特定・開発に
従事しているバイオテクノロジー企業です。同社は、イノベーションを
商業化に結びつけるための、トロント市内の複合施設 「MaRS(※2)」内に
事業拠点を置く従業員5名のベンチャー企業です。
がんは、疾病による死因のうち世界第2位となっており、早期診断と
より良いがん治療に対するニーズは、かつてないほど高まっています。
マウスは、通常、がん研究においてヒトの代理として、食生活、加齢、
薬の服用、環境によって誘発されるヒト細胞の突然変異の研究に使用
されています。マウスは、特定のがんに強い感受性を示すよう「設計」
されているので、研究者は、代謝の変化や腫瘍の進行状況を観察する
ことができます。マウス・モデルの研究は、ガンの早期発見や、ガンの
新薬開発、治療の新しい組み合わせ、あるいは新しい治療法の実現へ
向けて調査データを提供するものと言えます。
「肺がんは、世界中で、最も致命的ながん疾患の一つです。これは、
一部には、早期段階での肺がんの診断ができないことによります。
当社が開発している診断法は、早期段階の肺がんの高リスク層の
ためのスクリーニング・ツールを開発する方法を提供できるかも
しれません」。(ローブ博士)
■マイアミ・マイス社のマウス・モデルについて
同社の方法は、肺がんの初期段階にあるマウス・モデルに特異に存在
するタンパク質を特定し、同じタンパク質が、肺がん患者の血液サンプル
にも存在するかどうかを調査するというものです。肺がん患者の血液
サンプル内にも同じたんぱく質が発見された場合、そのたんぱく質は、
喫煙者や喫煙経験がある人など、肺がんリスクの高い患者を選別する
ためのバイオマーカーとなります。
マイアミ・マイス社は、DNAベクター(異物の遺伝子物資を細胞に導入
するために使用するDNA分子)と、肺がん診断法(正常な状態と発がん
状態の両方にある遺伝子の経過を調査するために使用される分子
遺伝学ツールを含む)の開発に重点を置いています。
「分子遺伝学ツールによって、より正確な予後システムと、特定の治療に
対する患者の反応をより良く予測するシステムの開発が可能になると
思います。潜在的に、患者の遺伝子プロフィールか患者の腫瘍の
いずれかを その患者の治療方法と適合させることにより、リスクの
高い患者をターゲットにすることができると思います」。(ローブ博士)
肺がん診断法とDNAベクターの両ツールは、米国、日本、中国の研究者の
ニーズを満たしており、これらの市場への輸出は同社の売上高で大きな
割合を占めています。DNAベクターは、京都大学など国内有数の大学医学部・
研究機関で採用されています。DNAベクターは、遺伝子機能の研究目的で、
遺伝子組み換え細胞、遺伝子組み換えマウスの作成に用いられるほか、
ヒト疾患マウス・モデルの作成にも使われています。
「これらの市場で当社が現在のポジションを獲得できたのは、当社独自の
遺伝子技術、高い評判と技術サポートにあります」(ローブ博士)。
■今後の展開について
これまでの課題として、新製品の市場導入と規制当局の認可申請のほかに、
コラボレーション・パートナーとの情報交換、および戦略的アライアンスの
構築がありましたが、これについては、オンタリオ州政府経済開発貿易省が
同社を支援しています。
「同省の支援により、当社に輸出市場の門戸が開かれました。当社は、
創業間もない新興バイオテクノロジー企業で、開発力こそが当社に大きな収益を
もたらす主要製品といえます。同省は、当社製品を市場導入し、プレゼンスを
高めるのをサポートする企業に対し、当社を紹介してくれました。これが、
当社に対する投資の奨励につながりました」(ローブ博士)。
※1 マイアミ・マイス社について
マウス・モデルを使った独自の肺がんバイオマーカーを開発しているバイオ
テクノロジー企業。同社は、マウス・モデルにより肺がんの早期マーカーの
特定に取り組み、特定したマーカーに基づいた臨床検査キットの市場投入を
目指している。同社のCEOコリン・ローブ博士は、トロント大学の医学生物
物理学学部の教授、ビジネスおよび知的財産権の弁護士でもある。
マイアミ・マイス社サイト: www.miamimice.com/MiamiMice/Home.html
※2 MaRSについて
MaRSは、非営利の先進的な組織で、科学、技術、社会企業家と、ビジネス
スキルや資本を結びつける取り組みによって、確実な商用化を支援しています。
トロントのDiscovery Districtに拠点があり、MaRSは、主要な医療大学、
トロント大学、25以上の研究関連施設などが集まるカナダで最もサイエンス
研究が盛んな地域への玄関口となっています。MaRSサイト: www.marsdd.com
■本件に関するご取材について
マイアミ・マイス社のCEOコリン・ローブ博士へのご取材が可能です。
取材方法はメールでのご質問となりますので、その旨ご了承ください。
取材に関するお問合せは、カナダ・オンタリオ州政府 経済開発貿易省
日本広報窓口 株式会社トークス (Tel: 03-3261-7715、
E-mail: ontario@pr-tocs.co.jp) までご連絡お願いいたします。
■オンタリオ州について
オンタリオ州はグローバルビジネスにおける北米地域の拠点として発展して
きました。日本はオンタリオ州にとって重要な投資・貿易相手国となって
います。オンタリオ州への海外直接投資額(Foreign Direct Investment)の
うち、日本からの投資額が約8%を占めます。
オンタリオ州に拠点を持つ日本企業は現在100社を超え、2万人以上の現地雇用
の創出に貢献しています。自動車産業では、Toyota Motor Manufacturing,
Canada, Inc.が、ケンブリッジ地域とウッドストック地域で工場生産を行って
います。デジタルメディア産業では、KOEI CANADAやCAPCOM INTERACTIVE
CANADAが州都トロントに制作・開発拠点を置いています。
オンタリオ州政府サイト:http://www.gov.on.ca/
オンタリオ州政府経済開発貿易省(Ministry of Economic Development and Trade):
http://www.InvestinOntario.com
■オンタリオ州政府在日事務所について
オンタリオ州政府在日事務所(Ontario International Marketing Centre、
東京都港区カナダ大使館内)は、日本とオンタリオ州の貿易・投資促進を
図る目的で2006年6月、オンタリオ州政府経済開発貿易省(Ministry of Economic
Development and Trade)によって、開設されました。同在日事務所は、日本
企業の投資誘致活動、オンタリオ企業・輸出業者への支援、日本の行政・
媒体関係者の協調関係を深めるなど、様々な活動を通じてオンタリオ州の
産業、ビジネスを紹介し、日加間のビジネス交流・貿易の促進に取り組んで
います。
URL: http://www.sse.gov.on.ca/medt/investinontario/en/Pages/tokyo.aspx
###
オンタリオ州の投資情報に関するお問合せ
オンタリオ州政府在日事務所(カナダ大使館内)
ロバート・アルマー(Robert Ulmer)、澤木(さわき)
Tel: 03-5412-6450 FAX: 03-5412-6250
E-mail: robert.ulmer@international.gc.ca
プレスリリースに関するお問合せ
カナダ・オンタリオ州政府経済開発貿易省 日本広報窓口
株式会社トークス
森田、中村
Tel: 03-3261-7715 FAX: 03-3261-7174
E-mail: ontario@pr-tocs.co.jp
マイマミ・バイス」になぞらえて、カナダ・オンタリオ州のバイオ
ベンチャー企業「マイアミ・マイス・リサーチ社(Miami Mice Research Inc.、
オンタリオ州トロント(※1))」は、「マイアミ・バイス」の登場人物と
同じように、「がん」という殺人犯の追跡と逮捕を目指しています。
同社は、「マウス・モデル」と呼ばれる遺伝子組み換えマウスを開発し、
肺がんと白血病の早期診断を目的としたバイオマーカーの特定・開発に
従事しているバイオテクノロジー企業です。同社は、イノベーションを
商業化に結びつけるための、トロント市内の複合施設 「MaRS(※2)」内に
事業拠点を置く従業員5名のベンチャー企業です。
がんは、疾病による死因のうち世界第2位となっており、早期診断と
より良いがん治療に対するニーズは、かつてないほど高まっています。
マウスは、通常、がん研究においてヒトの代理として、食生活、加齢、
薬の服用、環境によって誘発されるヒト細胞の突然変異の研究に使用
されています。マウスは、特定のがんに強い感受性を示すよう「設計」
されているので、研究者は、代謝の変化や腫瘍の進行状況を観察する
ことができます。マウス・モデルの研究は、ガンの早期発見や、ガンの
新薬開発、治療の新しい組み合わせ、あるいは新しい治療法の実現へ
向けて調査データを提供するものと言えます。
「肺がんは、世界中で、最も致命的ながん疾患の一つです。これは、
一部には、早期段階での肺がんの診断ができないことによります。
当社が開発している診断法は、早期段階の肺がんの高リスク層の
ためのスクリーニング・ツールを開発する方法を提供できるかも
しれません」。(ローブ博士)
■マイアミ・マイス社のマウス・モデルについて
同社の方法は、肺がんの初期段階にあるマウス・モデルに特異に存在
するタンパク質を特定し、同じタンパク質が、肺がん患者の血液サンプル
にも存在するかどうかを調査するというものです。肺がん患者の血液
サンプル内にも同じたんぱく質が発見された場合、そのたんぱく質は、
喫煙者や喫煙経験がある人など、肺がんリスクの高い患者を選別する
ためのバイオマーカーとなります。
マイアミ・マイス社は、DNAベクター(異物の遺伝子物資を細胞に導入
するために使用するDNA分子)と、肺がん診断法(正常な状態と発がん
状態の両方にある遺伝子の経過を調査するために使用される分子
遺伝学ツールを含む)の開発に重点を置いています。
「分子遺伝学ツールによって、より正確な予後システムと、特定の治療に
対する患者の反応をより良く予測するシステムの開発が可能になると
思います。潜在的に、患者の遺伝子プロフィールか患者の腫瘍の
いずれかを その患者の治療方法と適合させることにより、リスクの
高い患者をターゲットにすることができると思います」。(ローブ博士)
肺がん診断法とDNAベクターの両ツールは、米国、日本、中国の研究者の
ニーズを満たしており、これらの市場への輸出は同社の売上高で大きな
割合を占めています。DNAベクターは、京都大学など国内有数の大学医学部・
研究機関で採用されています。DNAベクターは、遺伝子機能の研究目的で、
遺伝子組み換え細胞、遺伝子組み換えマウスの作成に用いられるほか、
ヒト疾患マウス・モデルの作成にも使われています。
「これらの市場で当社が現在のポジションを獲得できたのは、当社独自の
遺伝子技術、高い評判と技術サポートにあります」(ローブ博士)。
■今後の展開について
これまでの課題として、新製品の市場導入と規制当局の認可申請のほかに、
コラボレーション・パートナーとの情報交換、および戦略的アライアンスの
構築がありましたが、これについては、オンタリオ州政府経済開発貿易省が
同社を支援しています。
「同省の支援により、当社に輸出市場の門戸が開かれました。当社は、
創業間もない新興バイオテクノロジー企業で、開発力こそが当社に大きな収益を
もたらす主要製品といえます。同省は、当社製品を市場導入し、プレゼンスを
高めるのをサポートする企業に対し、当社を紹介してくれました。これが、
当社に対する投資の奨励につながりました」(ローブ博士)。
※1 マイアミ・マイス社について
マウス・モデルを使った独自の肺がんバイオマーカーを開発しているバイオ
テクノロジー企業。同社は、マウス・モデルにより肺がんの早期マーカーの
特定に取り組み、特定したマーカーに基づいた臨床検査キットの市場投入を
目指している。同社のCEOコリン・ローブ博士は、トロント大学の医学生物
物理学学部の教授、ビジネスおよび知的財産権の弁護士でもある。
マイアミ・マイス社サイト: www.miamimice.com/MiamiMice/Home.html
※2 MaRSについて
MaRSは、非営利の先進的な組織で、科学、技術、社会企業家と、ビジネス
スキルや資本を結びつける取り組みによって、確実な商用化を支援しています。
トロントのDiscovery Districtに拠点があり、MaRSは、主要な医療大学、
トロント大学、25以上の研究関連施設などが集まるカナダで最もサイエンス
研究が盛んな地域への玄関口となっています。MaRSサイト: www.marsdd.com
■本件に関するご取材について
マイアミ・マイス社のCEOコリン・ローブ博士へのご取材が可能です。
取材方法はメールでのご質問となりますので、その旨ご了承ください。
取材に関するお問合せは、カナダ・オンタリオ州政府 経済開発貿易省
日本広報窓口 株式会社トークス (Tel: 03-3261-7715、
E-mail: ontario@pr-tocs.co.jp) までご連絡お願いいたします。
■オンタリオ州について
オンタリオ州はグローバルビジネスにおける北米地域の拠点として発展して
きました。日本はオンタリオ州にとって重要な投資・貿易相手国となって
います。オンタリオ州への海外直接投資額(Foreign Direct Investment)の
うち、日本からの投資額が約8%を占めます。
オンタリオ州に拠点を持つ日本企業は現在100社を超え、2万人以上の現地雇用
の創出に貢献しています。自動車産業では、Toyota Motor Manufacturing,
Canada, Inc.が、ケンブリッジ地域とウッドストック地域で工場生産を行って
います。デジタルメディア産業では、KOEI CANADAやCAPCOM INTERACTIVE
CANADAが州都トロントに制作・開発拠点を置いています。
オンタリオ州政府サイト:http://www.gov.on.ca/
オンタリオ州政府経済開発貿易省(Ministry of Economic Development and Trade):
http://www.InvestinOntario.com
■オンタリオ州政府在日事務所について
オンタリオ州政府在日事務所(Ontario International Marketing Centre、
東京都港区カナダ大使館内)は、日本とオンタリオ州の貿易・投資促進を
図る目的で2006年6月、オンタリオ州政府経済開発貿易省(Ministry of Economic
Development and Trade)によって、開設されました。同在日事務所は、日本
企業の投資誘致活動、オンタリオ企業・輸出業者への支援、日本の行政・
媒体関係者の協調関係を深めるなど、様々な活動を通じてオンタリオ州の
産業、ビジネスを紹介し、日加間のビジネス交流・貿易の促進に取り組んで
います。
URL: http://www.sse.gov.on.ca/medt/investinontario/en/Pages/tokyo.aspx
###
オンタリオ州の投資情報に関するお問合せ
オンタリオ州政府在日事務所(カナダ大使館内)
ロバート・アルマー(Robert Ulmer)、澤木(さわき)
Tel: 03-5412-6450 FAX: 03-5412-6250
E-mail: robert.ulmer@international.gc.ca
プレスリリースに関するお問合せ
カナダ・オンタリオ州政府経済開発貿易省 日本広報窓口
株式会社トークス
森田、中村
Tel: 03-3261-7715 FAX: 03-3261-7174
E-mail: ontario@pr-tocs.co.jp
企業情報
企業名 | 株式会社トークス |
---|---|
代表者名 | 平田 宏 |
業種 | その他サービス |
コラム
株式会社トークスの
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