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子どもの成長には養育費(婚姻費用)だけでなく、面会交流も必要/ADR(裁判外紛争解決手続)事業「ADRくりあ」を8月1日より開始

~父母間の問題を解決し、子どものための最善の面会交流を実現させるため~ オンライン面会交流支援のためのクラウドファンディングが目標金額達成

東京・神奈川を中心に面会交流支援事業を行う、一般社団法人びじっと・離婚と子ども問題支援センター(所在地:神奈川県横浜市、代表理事:古市理奈/以下びじっと)は、子どもにとって最善の面会交流を実現するため、ADR(裁判外紛争解決手続)事業「ADRくりあ」を8月1日から開始いたします。

 

びじっとは面会交流に特化した第三者支援団体として活動してきましたが、これまで父母間の紛争状態に介入することはできませんでした。同居親と別居親の間には様々な視点の違いがあり、深刻な葛藤を抱えている親も珍しくありません。コロナ禍で会えない親子のため、オンライン面会交流を取り入れましたが、父母間の紛争により、最善の面会交流を実施できない子どもが複数いることが分かりました。

以前よりこの問題の解決を目指していたびじっとでは、今年4月1日に法務省から受けた紛争解決サービス(かいけつサポート)ADR事業認証に基づき、新事業「ADRくりあ」を開始し、問題解決に取り組みます。

 

「ADRくりあ」イメージ図

 

■日本における養育費と面会交流の実情

今年6月に法務・厚生労働両省は離婚後の子どもの養育費の確保策に関して、両省審議官級によるタスクフォースの初会合を開き、養育費が支払われない場合公的機関が立て替えたり、強制的に徴収したりする支援制度の導入を目指す事とし、年内に論点を整理することになりました。

厚生労働省の調査では、ひとり親家庭の半数が貧困の状態で、養育費を受け取っている家庭は約2割にとどまっており、養育費不払いが生活困窮の一因になっているとみられています。

別居親から養育費を徴収することで、ひとり親家庭の国への経済的依存(児童扶養手当や公的年金等)を減らす一方で、別居親が養育費の支払いに困難な背景(前科や低学歴、住居不定、疫病等、就労を妨げる問題)を抱えている場合、課題克服に向けた支援策の検討も必要になってきます。

一方、厚生労働省の平成28年度(2016年)全国ひとり親世帯等調査結果報告※1によると、「現在も面会交流を行っている」と回答した世帯は、母子世帯の29.8%、父子世帯の45.5%でした。面会交流が行われない背景には、離婚時に母子世帯の70.3%、父子世帯の66.9%が面会交流の取り決めをしていないという現状があります。面会交流の取り決めをしていない理由として母子世帯の25.0%、父子世帯の18.4%が「相手と関わり合いたくない」をあげており、父母の精神的な葛藤が面会交流の実現を阻んでいることがわかります。

 

■父母間の問題解決の難しさ

児童虐待防止法が改正された2007年にびじっとは代表理事古市理奈によって設立されました。

離婚・別居などの理由で離れて暮らす親子が交流を持つ「面会交流」は、子どもの自己肯定感を育むために必須であるだけでなく、ひとり親家庭の孤立を防止するという側面もありますが、上記調査からわかる通り、半数以上のひとり親家庭で面会が行われていません。

面会交流をおこなうためには理性的な話合いが必要ですが、離婚・別居に直面し心理的負荷が高まっている当事者間では理性的な話し合いの困難なケースは珍しくありません。面会交流をめぐる争いに子どもが巻き込まれ、いったん始まった面会交流を中止せざるを得ないケースもあります。

 

■びじっとのADR事業「ADRくりあ」について

紛争について裁判等を起こすのではなく、当事者以外の第三者が入ることによって、解決を図るのがADRです。裁判等に比べ手続が簡易であり、柔軟性・迅速性があることに加え、非公開性であり、面会交流支援経験者と弁護士が立ち会う専門性がメリットです。

びじっとは面会交流支援を開始して13年目となる2020年8月1日より、ADR事業「ADRくりあ」を開始します。「ADRくりあ」は子の監護(面会交流)に関する紛争に特化したADRであり、離婚や別居後、同居していない未成年の子どもに対しては父母ともに養育責任があることの自覚を促し、父母間の円滑なコミュニケーションを支援して父母間の紛争解決に取り組み、子どもにとって最善の解決策を導くことを目指します。

 

・申立事務手数料(申立人負担):10,000円(税別)

・相手方事務手数料(相手方負担):10,000円(税別)

・調停期日手数料(期日1回につき/当事者それぞれ):10,000円(税別)

・合意成立手数料(当事者それぞれ):15,000円(税別)

※郵送料/調停者交通費が、それぞれ別途2,000円かかります。

 

■代表理事:古市理奈のコメント

面会交流支援団体が母体となるだけにADRくりあでは、子どもの最善を念頭に父母が話し合える場となることを期待しています。ADRくりあの名前の由来は、英語の clear です。皆さまを苦しめている問題を解決するために段階を踏んで一つ一つ問題点を clearにしていきます。そうすることで、皆さまの視界が clear となることを目指します。

 

■オンライン面会交流支援のためのクラウドファンディングが目標金額達成

 コロナ禍により親子の交流が途切れないよう、オンライン面会交流支援を開始。より効率的で安価での提供、システム向上や通信環境整備、またスタッフ研修のため、クラウドファンディングで支援協力を募りました。その結果、目標金額100万円に対して、117万4千円(支援者:161名)の支援を頂きました。

 

■びじっとについて

離れて暮らす親子の面会交流支援・援助・仲介を行う、民間の面会交流第三者機関。

子どもの健全育成のためには、どちらの親からも愛情を感じられることが重要であるという理念のもと、「会えない親子」をなくすべく、年間600件以上の面会交流支援を行っています。

離婚や別居により心に負担を抱えた親子のケアを行うため、相談事業や交流会にも取り組んでいます。

2020年3月24日、かながわボランタリー活動推進基金21ボランタリー活動奨励賞受賞。同年4月1日、法務省による裁判外紛争解決手続(ADR)団体の認証を受けました。

びじっとの面会交流支援は、LINEを使用した連絡により、それぞれの親子のニーズに応じた支援を行っています。

 

■代表理事:古市理奈

1971年生まれ。2007年8月1日に非営利団体びじっと・離婚と子ども問題支援センターを設立。2014年10月25日に一般社団法人化。眞浄山大法寺副住職。

 

公式HP:https://www.npo-visit.net/

 

※1:平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188147.html

 

■本件に関するお問い合わせ先/取材のご依頼

一般社団法人びじっと

TEL:090-3240-1729

Mail:visit.contact.japan@gmail.com



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企業情報

企業名 一般社団法人 びじっと・離婚と子ども問題支援センター
代表者名 古市理奈
業種 その他サービス

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