トレンド予測レポート「バブル期トレンドリバイバル」 4割が「景気の好転を実感」、変わりだす消費トレンド これからの注目は… ジェラート、ホームベーカリー、カメラ

トレンド総研では、最近徐々に注目を集めている“バブル期トレンドのリバイバル”に注目しました。景気回復の兆しが語られる昨今は、バブル期との相性が良いと言えるかもしれません。このバブル期トレンドのリバイバルについて、その実態や、今後予想される動向について、調べました。

今回、トレンド総研(東京都渋谷区)では、最近徐々に注目を集めている“バブル期トレンドのリバイバル”に注目しました。
今年、バブル期に流行った「プロデューサー巻き」が注目されたり、当時の「セカンドバッグ」を彷彿とさせる「クラッチバッグ」も流行となっていたりします。また、流行の「ペンシルスカート」などのタイトスカートも、「ボディコンスカート」を連想させます。このように、バブル期のファッションが、バブル期当時のそのままの形とは言わないまでも、現代風にアレンジされつつ、注目を集めています。また、ファッション以外のものについても、有名なところでは、大人気となった「あまちゃん」、「半沢直樹」という2大ドラマも、その舞台はバブル期でした。
このように、注目を集めているバブル期トレンドのリバイバル。景気回復の兆しが語られる昨今は、バブル期との相性が良いと言えるかもしれません。このバブル期トレンドのリバイバルについて、その実態や、今後予想される動向について、調べました。


■1.“若者世代 VS バブル世代”、バブル期トレンドリバイバルの実態を探る

最初に、“バブル期トレンドのリバイバル”の実態を探るために、「トレンド情報に詳しい」という500名の方を対象にアンケート調査を実施しました。なお、その調査対象は、若者世代(18歳~25歳)と、バブル期に同じ年代を迎えていたバブル期世代(45歳~52歳)で半数ずつ。それぞれの世代の人に、現在の流行やバブル期トレンドのリバイバルについて聞きました。さらに、このバブル期トレンドのリバイバルの要因を探るために、バブル期に流行ったものについて、世代別の認知度を調べました。

◆最新トレンドワードを徹底分析! 42%が「バブル期トレンドのリバイバル」を実感

はじめに、「現在、注目が高まっていると思うもの」を自由回答で聞きました。その結果、多くあげられたのは、人気ドラマやオリンピックに関するワード。また、バブル期トレンドのリバイバルを象徴するワードも複数あげられました。「バブル期ファッション」、「80年代リバイバル」といった、バブル期トレンドの再来そのものを指すワードの他、「プロデューサー巻き」、「ペンシルスカート」といったように、バブル期を彷彿とさせるファッションが、若者世代を中心にあげられたのが特徴的でした。

【「現在、注目が高まっていると思うもの」として、多くあげられたもの】
<ドラマ関連>「あまちゃん」、「じぇじぇじぇ」、「半沢直樹」、「倍返し」
<オリンピック関連>「オリンピック」、「おもてなし」
<その他のもの>「iPhone 5c・iPhone 5s」、「アベノミクス」、「今でしょ」、「SNS」、「進撃の巨人」、「スマートフォン」、「千鳥格子柄」、「NISA」、「パンケーキ」、「フレンチトースト」、「ふなっしー」、「LINE」
<バブル期関連>「バブル期ファッション」、「80年代リバイバル」、「プロデューサー巻き」、「クラッチバック」、「タイトスカート」、「ペンシルスカート」

そこで、「バブル期トレンドのリバイバルを感じますか?」と聞くと、42%の人が「感じる」と回答。トレンド情報に詳しい方であれば、既に2人に1人弱が、バブル期トレンドのリバイバルが到来していると感じていることが分かります。さらに、性別、世代別に見ると、このトレンドの到来に最も敏感だったのは、若者世代の女性。「バブル期トレンドのリバイバルを感じる」という人は61%にのぼり、全体の1.5倍。この世代は、トレンド情報に触れる機会がより多い層とも言えるでしょう。情報感度がより高い人にとっては、「バブル期トレンドのリバイバル」は当然のこととなりつつあるのかもしれません。

◆リバイバルの要因は圧倒的な存在感、今後注目のバブル期トレンドとは!?

そこで、バブル期トレンドのリバイバルにフォーカス。このトレンドが、今後どのように変わっていくと思うかについて自由回答で聞きました。この質問には、「ファッションは繰り返すものなので、今後より注目を集めると思う。現に、太眉ブームがきているし、ボディコンまではいかなくても、似たようなピチピチの洋服は流行ると思う。(東京都・女性25歳)」、「景気が上向いてきているので、バブル期の派手なファッションは、今後より好まれる傾向にあると思う。(長崎県・男性20歳)」といった意見があげられました。前述の通り、一部形を変えながらも、注目を集めているバブル期ファッションですが、その周期性や景気回復を理由に、今後、さらに注目度を高めていくと予想する人が多いようです。
実際に、景気回復については、73%の人が「景気回復に関する話題をよく耳にする」と答えているだけではなく、「実際に景気が回復してきたと、自身で感じている」という人も38%。およそ4割の人は、景気回復を実感しているようです。長い間続いた不景気の波も、ようやく一段落と言えるところまで来ているのかもしれません。

また、バブル期トレンドのリバイバルについては、ファッション以外のジャンルにも言及されました。特徴的だったのは、「まずは、手軽に買いやすい衣類からだと思うが、今後は食や音楽などにも広がっていくと思う。(北海道・女性46歳)」、「トレンドはファッションやメイクから入るが、今後は、ティラミスなど、食文化にも広がるのではないか。(東京都・男性47歳)」、「景気回復にともない、今後は、イタめしなど、外食産業での盛り上がりに注目している。(埼玉県・男性19歳)」といったように、バブル期トレンドのリバイバルが、ファッション分野から、さらにその他のジャンルにまで、広がると予測する人が多いと言えるでしょう。

そこで、ファッション分野外も含め、バブル期に注目を集めた20個のワードを選出。バブル世代の人には、当時トレンドになっていたことを知っているかを、若者世代の人には、そのワードを知っているかをたずねました。そして、それぞれの認知率を調べることにより、今後のリバイバルに対する可能性について探ります。

【今回選出した、バブル期トレンドの20個のワード】
朝シャン、アッシーくん、イタめし、おたく族、オバタリアン、オヤジギャル、肩パッド、財テク、しょうゆ顔、セカンドバッグ、ソバージュ、ドライ戦争、ディスコ、ティラミス、花きん、プロデューサー巻き、ボディコン、マルサ、ランバダ、ワンレン

バブル世代の人たちにおける、当時トレンドになっていたことを知っている人の割合については、今回対象とした20個のワードの内17個までが、9割を超えました。上位のワードは非常に僅差となり、9割超と、いずれもほぼ全員の人が当時トレンドとなっていたことを知っていることが分かりました。
一方で、そのバブル世代と30歳ほどの隔たりを持つ若者世代における、これら20のワードの認知率については、「ディスコ」(82%)、「ティラミス」(81%)、「朝シャン」(79%)が上位3ワード。また、認知率が50%を超えるのは20個のワード中13個、40%を超えるのは18個と、世代差が30歳ほどもあることを考えると、若者世代における認知率は、非常に高い結果であったと言えそうです。こうした世代を超えた存在感が、バブル期トレンドのリバイバルの一要因なのだと言えるかもしれません。
また、リバイバルを迎えるためには、若い世代にも受け入れられる必要があります。そう考えると、若者世代における認知率の差は重要なポイントになりそうです。今後のリバイバルの可能性を考える際には、無視できないものとなるのではないでしょうか。ここでの上位項目、「ディスコ」、「ティラミス」、「朝シャン」などは、次のリバイバルを生む有力候補だと言えるかもしれません。


■2.商品ジャーナリスト・北村氏に聞く、バブル期トレンドのリバイバルの実態

今回の調査では、ファッション分野を中心に、バブル期トレンドのリバイバルの様子をうかがい知ることができました。また、今後の展望として、このバブル期トレンドのリバイバルが、より様々な分野へ広がっていくことも予想されました。そこで、元「日経トレンディ」編集長で、商品ジャーナリストの北村 森氏に取材を依頼。消費トレンドに精通する北村氏に、現在のバブル期トレンドのリバイバルの現状やその背景について、お話をうかがいました。

◆バブル期トレンドのリバイバルが続々! ジェラート、ウェアラブルカメラ、ホームベーカリー …
◆バブル期トレンドのリバイバルの3つの理由、北村氏の徹底解説!

北村 森
「日経トレンディ」編集長時代から、テレビ・ラジオ番組のコメンテーターとしても活動。退職後、商品ジャーナリストとして活動。原稿執筆、テレビ、ラジオ番組への出演、講演活動などとともに地方自治体と連携する形で地域おこしのアドバイザー業務にも携わる。著書に『途中下車』(河出書房新社)、『ヒット商品航海記』(日本経済新聞出版社 共著)。


■3.ジェラート、ホームベーカリー、カメラ、トレンド総研・注目の3アイテムを紹介!

アンケート調査や、商品ジャーナリスト・北村氏への取材から、バブル期トレンドのリバイバルという流れが、今後ますます加熱していきそうであることが明らかになりました。そこで、トレンド総研では、今後のブームが予想される3つの注目アイテムを選出。北村氏がバブル期トレンドを彷彿させるとした、「イタめし」、「ホームベーカリー」、「ビデオカメラ」の中でも、ちょっとした贅沢感が楽しめたり、手軽に本格的な体験ができたりするこちらの3アイテムを紹介します。

◆ロッテアイス「ジェラートマイスター」
◆タイガー魔法瓶「ホームベーカリー KBH-V」
◆SONY「HDR-AS30V」


企業情報

企業名 トレンド総研
代表者名 ----
業種 その他サービス

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