入院患者数の将来予測値と既存病床数とのギャップに関する都道府県別試算結果を公表 ~神奈川県は2025年に3万床以上の病床不足~
ケアレビューが公表した入院患者数の将来予測値と既存病床数とのギャップに関する都道府県別試算結果によると、神奈川県では2025年に3万床以上の病床が不足する一方で、北海道や福岡県ではそれぞれ2万床近い余裕があることがわかりました。
医療専門調査会社の株式会社ケアレビューは、入院患者数の将来予測値と既存病床数とのギャップに関する都道府県別試算結果を、同社が運営する専門情報サイト『病院情報局』(http://hospia.jp/)内で公表いたしました。
【試算結果の公表ページ】 http://hospia.jp/wp/archives/244
試算結果によると、2025年の時点で病床が最も不足する神奈川県の31,400床を筆頭に、首都圏や東海地方を中心に病床が大幅に不足することがわかりました。
その一方で、北海道の19,300床や福岡県の16,300床など、九州、四国、中国地方では病床が余剰となる地域が多く、都道府県ごとの環境の違いが大きいことがわかりました。
1.都道府県別の試算結果
■病床が不足する都道府県(2025年の不足病床数および内訳)
1.神奈川県 31,400床(一般14,700床、療養16,700床)
2.東京都 23,800床(一般3,200床、療養20,600床)
3.埼玉県 22,000床(一般10,800床、療養11,200床)
4.千葉県 19,400床(一般7,800床、療養11,600床)
5.愛知県 17,000床(一般6,000床、療養11,000床)
6.静岡県 6,900床(一般3,900床、療養3,000床)
7.岐阜県 5,300床(一般1,300床、療養4,000床)
8.茨城県 4,300床(一般100床、療養4,200床)
9.新潟県 4,200床(療養4,300床、※一般は100床余剰)
10.長野県 4,100床(療養4,300床、※一般は200床余剰)
■病床が余剰となる都道府県(2025年の余剰病床数および内訳)
1.北海道 19,300床(一般17,500床、療養1,800床)
2.福岡県 16,300床(一般14,600床、療養1,700床)
3.鹿児島県 11,200床(一般7,700床、療養3,500床)
4.熊本県 10,800床(一般8,000床、療養2,800床)
5.長崎県 6,300床(一般4,900床、療養1,400床)
6.山口県 6,200床(一般2,300床、療養3,900床)
7.大分県 5,000床(一般6,500床、※療養は1,500床不足)
8.高知県 4,700床(一般3,300床、療養1,400床)
9.愛媛県 4,600床(一般4,600床)
10.岡山県 4,400床(一般6,500床、※療養は2,100床不足)
※47都道府県別の詳細資料は以下のページからダウンロードすることができます。
・病院情報局(試算結果の公表ページ) http://hospia.jp/wp/archives/244
※337二次医療圏別の試算結果も同時に公表されています。(福島県を除く)
2.試算結果のマクロ的考察
■一般病床(急性期医療)
全国には101.3万床の一般病床が既に存在しますが、1日あたり入院患者数は、2025年で92.5万人、2040年で97.6万人と予測されます。
全国の医療資源(医師や病床)を各地域の需要に合わせて再配置することができれば、マクロ的には現在の病床数でも受入可能な患者数であり、急性期医療は供給総量の増加よりも地域偏在の解消が重要なテーマだと考えられます。
■療養病床(慢性期医療)
全国の既存の療養病床は33.2万床ですが、1日あたり入院患者数は、2025年で45.8万人、2040年で55.8万人に増加します。
慢性期医療は大幅な供給不足が見込まれますが、マクロ的に見ても医療資源(医師や病床)を増やすことは困難であり(※)、介護サービスや在宅医療へのシフトによって在院日数を短縮し、供給量の不足を補うことが重要なテーマだと考えられます。
※国全体の病床整備計画は、2025年度で131万床(高度急性期18万床、一般急性期35万床、亜急性期26万床、長期療養28万床、地域密着24万床)と示されています。(平成25年9月社会保障審議会)
3.試算方法
■入院患者数予測
性・年齢階級別人口推計(2013年3月
国立社会保障・人口問題研究所、男女・年齢(5歳)階級別の推計結果)×入院患者受療率全国平均(2011年
厚生労働省患者調査、一般病床・療養病床別、病院および有床診療所の合計)
■既存病床数
地方厚生局届出情報(2014年2月現在、病院および有床診療所の合計)
※入院患者数予測は、予測値の正確さを競うものではなく、議論の前提となる理論値を客観的かつ簡潔に示すことを目的としているため、入院受療率を固定して将来の人口構成の変化のみを反映させています。
※地域別の入院受療率は供給量(病床数)の地域差に強い影響を受けているため、当社では敢えて入院受療率の全国平均値を用いて全国一律で計算し、地理的環境や疾病構造の違い等は考慮しておりません。
4.試算結果公表の目的
6月18日に成立した「地域医療・介護総合確保推進法」に基づき、病院から各都道府県への「病床機能報告」や、都道府県による「地域医療構想(ビジョン)」の策定が本格化することとなりました。
「地域医療構想」が今後の社会に与える影響は極めて大きく、関係者(行政、医療機関、保険者など)だけでなく一般市民も各地域の実情について情報を共有し、議論を進めていくことが重要だと考えられます。
当社は、これまでも日本の医療を可視化するための情報サイトを運営してきましたが、今後も有用な情報提供を継続していくことを通して、より良い「地域医療構想」の実現に向けて貢献していく所存です。
【当社運営サイト】
■病院情報局(急性期病院の診療実績比較サイト) http://hospia.jp/
■医療介護情報局(医療機関と介護施設の総合データベース) http://caremap.jp/
■日本医師会・地域医療情報システム(地域医療提供体制を比較) http://jmap.jp/
【会社概要】
会社名: 株式会社ケアレビュー
事業内容: 医療関連調査、情報処理、サイト運営
資本金: 1億円
設立: 2004年11月
代表取締役: 加藤良平
所在地: 愛知県一宮市相生1-1-24 グランドール水附2F
TEL: 0586-85-5840
FAX: 050-3737-7459
URL: http://www.carereview.co.jp
【試算結果の公表ページ】 http://hospia.jp/wp/archives/244
試算結果によると、2025年の時点で病床が最も不足する神奈川県の31,400床を筆頭に、首都圏や東海地方を中心に病床が大幅に不足することがわかりました。
その一方で、北海道の19,300床や福岡県の16,300床など、九州、四国、中国地方では病床が余剰となる地域が多く、都道府県ごとの環境の違いが大きいことがわかりました。
1.都道府県別の試算結果
■病床が不足する都道府県(2025年の不足病床数および内訳)
1.神奈川県 31,400床(一般14,700床、療養16,700床)
2.東京都 23,800床(一般3,200床、療養20,600床)
3.埼玉県 22,000床(一般10,800床、療養11,200床)
4.千葉県 19,400床(一般7,800床、療養11,600床)
5.愛知県 17,000床(一般6,000床、療養11,000床)
6.静岡県 6,900床(一般3,900床、療養3,000床)
7.岐阜県 5,300床(一般1,300床、療養4,000床)
8.茨城県 4,300床(一般100床、療養4,200床)
9.新潟県 4,200床(療養4,300床、※一般は100床余剰)
10.長野県 4,100床(療養4,300床、※一般は200床余剰)
■病床が余剰となる都道府県(2025年の余剰病床数および内訳)
1.北海道 19,300床(一般17,500床、療養1,800床)
2.福岡県 16,300床(一般14,600床、療養1,700床)
3.鹿児島県 11,200床(一般7,700床、療養3,500床)
4.熊本県 10,800床(一般8,000床、療養2,800床)
5.長崎県 6,300床(一般4,900床、療養1,400床)
6.山口県 6,200床(一般2,300床、療養3,900床)
7.大分県 5,000床(一般6,500床、※療養は1,500床不足)
8.高知県 4,700床(一般3,300床、療養1,400床)
9.愛媛県 4,600床(一般4,600床)
10.岡山県 4,400床(一般6,500床、※療養は2,100床不足)
※47都道府県別の詳細資料は以下のページからダウンロードすることができます。
・病院情報局(試算結果の公表ページ) http://hospia.jp/wp/archives/244
※337二次医療圏別の試算結果も同時に公表されています。(福島県を除く)
2.試算結果のマクロ的考察
■一般病床(急性期医療)
全国には101.3万床の一般病床が既に存在しますが、1日あたり入院患者数は、2025年で92.5万人、2040年で97.6万人と予測されます。
全国の医療資源(医師や病床)を各地域の需要に合わせて再配置することができれば、マクロ的には現在の病床数でも受入可能な患者数であり、急性期医療は供給総量の増加よりも地域偏在の解消が重要なテーマだと考えられます。
■療養病床(慢性期医療)
全国の既存の療養病床は33.2万床ですが、1日あたり入院患者数は、2025年で45.8万人、2040年で55.8万人に増加します。
慢性期医療は大幅な供給不足が見込まれますが、マクロ的に見ても医療資源(医師や病床)を増やすことは困難であり(※)、介護サービスや在宅医療へのシフトによって在院日数を短縮し、供給量の不足を補うことが重要なテーマだと考えられます。
※国全体の病床整備計画は、2025年度で131万床(高度急性期18万床、一般急性期35万床、亜急性期26万床、長期療養28万床、地域密着24万床)と示されています。(平成25年9月社会保障審議会)
3.試算方法
■入院患者数予測
性・年齢階級別人口推計(2013年3月
国立社会保障・人口問題研究所、男女・年齢(5歳)階級別の推計結果)×入院患者受療率全国平均(2011年
厚生労働省患者調査、一般病床・療養病床別、病院および有床診療所の合計)
■既存病床数
地方厚生局届出情報(2014年2月現在、病院および有床診療所の合計)
※入院患者数予測は、予測値の正確さを競うものではなく、議論の前提となる理論値を客観的かつ簡潔に示すことを目的としているため、入院受療率を固定して将来の人口構成の変化のみを反映させています。
※地域別の入院受療率は供給量(病床数)の地域差に強い影響を受けているため、当社では敢えて入院受療率の全国平均値を用いて全国一律で計算し、地理的環境や疾病構造の違い等は考慮しておりません。
4.試算結果公表の目的
6月18日に成立した「地域医療・介護総合確保推進法」に基づき、病院から各都道府県への「病床機能報告」や、都道府県による「地域医療構想(ビジョン)」の策定が本格化することとなりました。
「地域医療構想」が今後の社会に与える影響は極めて大きく、関係者(行政、医療機関、保険者など)だけでなく一般市民も各地域の実情について情報を共有し、議論を進めていくことが重要だと考えられます。
当社は、これまでも日本の医療を可視化するための情報サイトを運営してきましたが、今後も有用な情報提供を継続していくことを通して、より良い「地域医療構想」の実現に向けて貢献していく所存です。
【当社運営サイト】
■病院情報局(急性期病院の診療実績比較サイト) http://hospia.jp/
■医療介護情報局(医療機関と介護施設の総合データベース) http://caremap.jp/
■日本医師会・地域医療情報システム(地域医療提供体制を比較) http://jmap.jp/
【会社概要】
会社名: 株式会社ケアレビュー
事業内容: 医療関連調査、情報処理、サイト運営
資本金: 1億円
設立: 2004年11月
代表取締役: 加藤良平
所在地: 愛知県一宮市相生1-1-24 グランドール水附2F
TEL: 0586-85-5840
FAX: 050-3737-7459
URL: http://www.carereview.co.jp
企業情報
企業名 | 株式会社ケアレビュー |
---|---|
代表者名 | 加藤 良平 |
業種 | 医療・健康 |
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