ソルベイの金属代替ソリューションTechnylが、自動車メーカーによる軽量化と環境効率の両立を実現

2014年12月3日、中国・成都 - 先進的ポリアミドソリューションの世界的リーダー、ソルベイ・エンジニアリング・プラスチックスは、これまで金属が使用されていた自動車部品用途に対して、同社Technylなど高性能エンジニアリング・プラスチックを適用することで、軽量化やコスト低減といった設計・製造面でのメリットに加え、環境面においても大きなメリットを得られるとする評価データを発表しました。

ソルベイは第12回ミシュラン・チャレンジ・ビバンダム（2014年11月11日～14日、中国・成都）において、PSA・プジョーシトロエンの車両に向けたトレルボルグ社製の革新的エンジンマウント成形品を展示すると共に、高性能エンジニアリング・プラスチックを使用することで得られる大きなメリットについての発表を行いました。このトレルボルグ社のエンジンマウントは、ソルベイの先進的MMI Technyl Designサービスを駆使して部品の最適化が行われ、2012年から数十万個が製造されている重要なコンポーネントで、耐衝撃性および耐疲労性の要件を満たすと同時に40%の軽量化と15%の生産コストダウンを達成しています。また同様のアプリケーションがルノーとダチアの様々なモデルにも採用されています。

ソルベイ・エンジニアリング・プラスチックスのグローバル自動車市場マネージャーであるAlbert Huangは、「熱可塑性樹脂部品の製造時や実車での使用中におけるメリットは重量やコストの低減だけでなく、高い設計自由度、金型寿命の延長、断熱性の向上、騒音・振動・ハーシュネスの低減など多岐にわたります。当社の金属代替戦略は、自動車産業の持続可能性に対して総合的に貢献する包括的なアプローチです。このたびソルベイでは、ライフサイクル評価の専門家によって構成された社内チームが、Technyl製とアルミニウム製（一部リサイクル材含有）のエンジンマウントについて、全ライフサイクルに渡る環境効率を評価しました。その結果、高性能エンジニアリング・プラスチックによる金属代替材料には、自動車の環境負荷を低減できる非常に大きな可能性があることがわかりました。」と話しています。この研究では原材料の抽出、原料の生産、部品製造、耐用年数を考慮の上で、資源の枯渇や一次エネルギー使用量から、温室効果ガス排出量や水の消費量に至るまで全ての指標を評価した結果、各分析基準に対して25%～70%の環境的メリットが示されました。

こうしたエンジンマウント用途における数々の環境的メリットには、材料使用量の最小化を支援するソルベイのMMI Technyl Designサービスが貢献しています。この先進的な設計・開発サービスは、広範な材料データベースに基づいて、予測成形シミュレーションやマルチスケールモデリングおよび多くの基本機械分析を提供します。そしてこれら全てを通じてTechnylの性能を最適化し、構成部品の軽量化を実現します。また同社ではSinterline Technylパウダーも提供しています。Sinterlineパウダー製品のなかでも、チャイナプラス2014展で発表された新しい40%ガラス充填グレードは、選択的レーザー焼結（SLS）加工に対応しており、他のポリアミド材では不可能だった機械的および熱的挙動を持つ機能的試作モデルの迅速な製作が可能なため、商品化までの時間を大幅に短縮することができます。これを用いた試作成形、加工専門技術、特定部品試験は、環境に配慮した金属代替材料の適用を成功させるためのサポートサービスを補完します。


Technyl（テクニール）ソリューションの詳細は、弊社のウェブサイト http://www.technyl.com をご覧ください。


ソルベイジャパン株式会社について
ソルベイジャパンは、12のGBU（グローバルビジネスユニット）を有し、全世界に及ぶソルベイ事業所の殆どから製品を輸入、販売しており、またソルベイ以外の他社製品も取り扱っています。
ソルベイジャパンの取扱製品は、エンジニアリングプラスチックスのTechnylポリアミドをはじめ、ポリアミド中間体、シリカ、アロマパーフォーマンス、ソーダアッシュ＆デリバティブス、エマージングバイオケミカル、エネルギーサービスやその他化学品などです。
http://www.solvay.jp/ja/solvay-in/Solvay-japan.html