「2014年度 大学・大学院卒新入社員教育の実態調査」
新入社員教育に対する考え方は、「短期育成・早期に現場へ」の傾向。育成期間については、「入社後1年未満」が36.0%、「入社後1年間」が29.8%と、あわせると7割近くが1年以内に設定している。 また、新入社員指導員制度の導入企業は59.3%。標準的な指導員の年齢は「25~29歳」(62.8%)が最多。
報道関係者各位
2015年5月21日
株式会社産労総合研究所
人事労務分野の情報機関である産労総合研究所(代表・平盛之)は、このたび「2014年度 大学・大学院卒新入社員教育の実態調査」を実施しました。前回調査は2010年度で、4~5年おきに調査を実施しています。
■調査結果のポイント
(1)大学・大学院卒新入社員を採用した企業は全体の9割
◎2014年4月入社の大学・大学院卒新入社員の採用を行った企業は91.9%。
◎外国籍社員を採用した企業は全体の18.1%。
◎新入社員教育の実施状況は、「導入教育」が93.6%で最も高く、次いで「OJT」の89.3%など。
(2)新入社員教育は短期育成志向
◎新入社員教育に対する考え方としては、短期育成志向が7割、長期育成志向が2割など。
(3)新入社員の育成期間は入社後1年以内が7割
◎新入社員の育成期間は、「入社後1年未満」が36.0%で最多。2番目は「入社後1年間」の29.8%で、あわせて約7割が1年以内に設定している。
(4)教育費用平均額は入社前教育40,527円、導入教育185,772円
◎新入社員1人当たりの教育費用の平均額は、入社前教育は40,527円。導入教育は185,772円。
◎教育費用の対前年度増減状況は、入社前教育・導入教育ともに「ほぼ同額」が高い。
(5)新入社員指導員制度を導入している企業は約6割
◎新入社員指導員制度を「導入している」企業は59.3%で、標準的な指導員の年齢は「25~29歳」が62.8%で最も多い。
(6)新入社員指導員の業務は多岐にわたる
◎指導員が行う業務としては、「日常的な業務指導・相談」95.3%、「課題設定・支援とその評価・指導」61.5%、「日報・業務レポート等の作成支援と指導」60.1%など。
■調査要領
【調査名】「2014年度 大学・大学院卒新入社員教育の実態調査」
【調査対象】全国1・2部上場企業および当社会員企業から任意に抽出した3,000社
【調査時期】2015年1月末~3月上旬
【調査方法】郵送によるアンケート調査方式
【集計対象】締切日までに回答のあった248社
【留意点】調査項目ごとに無回答があるため、それを除いて集計した。そのため、各表で集計者数は異なっていることに留意されたい。
(1)大学・大学院卒新入社員を採用した企業は全体の9割
◎2014年4月入社の大学・大学院卒新入社員の採用を行った企業は91.9%。規模・産業別にみても299人以下で78.3%となった以外は、全区分で9割を超えている。外国籍社員を採用した企業は全体の18.1%だった。
◎新入社員教育の実施状況についてみると、「導入教育」が93.6%で最も高く、次いで「OJT」89.3%、「入社前教育」85.4%、「フォロー教育」83.7%、「現場実習」70.8%などとなっている。
(2)新入社員教育は短期育成志向
◎新入社員教育に対する考え方をみると、「長期育成型」は22.7%、「短期育成型」は70.2%、「中間型」は7.1%と、全体の7割が「短期間で育成し早く現場へ」としている。規模・業種別にみても、おおむね同じ傾向にある。
(3)新入社員の育成期間は入社後1年以内が7割
◎人事制度上、または教育体系上の新入社員の育成期間(導入教育から現場実習、フォロー教育)は、「入社後1年未満」が36.0%で最も多い。次いで「入社後1年間」29.8%となっており、全体の7割近くが1年以内に設定していた。規模別にみると、「入社後1年未満」は3,000人以上で18.5%、299人以下で50.8%と、規模による違いが大きい。
◎これを過去の調査結果と比較すると、「入社後1年未満」の割合は、2005年度調査(22.5%)でいったん落ち込んだあと、2010年度調査(28.3%)と今回の2014年度調査(36.0%)で再び増えてきており、全体的に育成期間は短期化の傾向にあるといえる。
(4)教育費用平均額は入社前教育40,527円、導入教育185,772円
◎新入社員1人当たりの教育費用の平均額についてみると、入社前教育は40,527円で前回調査(43,798円)より減少、導入教育は185,772円で前回調査(165,191円)より増加となっている。
◎新入社員1人当たりの教育費用を対前年度の増減状況でみると、入社前教育(87.0%)・導入教育(79.8%)ともに「ほぼ同額」とする企業が多く、「減少」は前回調査と比較して低下している。
(5)新入社員指導員制度を導入している企業は約6割
◎「新入社員指導員制度」とは、職場に配属された新入社員を、会社が任命した先輩社員がマンツーマンで指導する制度をいう。これを「導入している」企業は59.3%、「導入していない」企業は35.8%となっている。規模別でみると、3,000人以上で78.6%、1,000~2,999人および300~999人でも67%台と比較的高い導入率だが、299人以下になると導入率は32.3%と半減している。
◎新入社員指導員制度を導入している、または導入予定の企業に、標準的な指導員の年齢について聞いたところ、最も多かったのは「25~29歳」(62.8%)で、2番目の「30~34歳」(20.9%)を大きく引き離している。この年齢層は22歳で入社したとして3~7年目に当たり、単独で業務をこなせる一方、新入社員からすれば、まだ話しかけやすい年齢差でもあるのだろう。
(6)新入社員指導員の業務は多岐にわたる
◎指導員が行う業務について聞いたところ、「日常的な業務指導・相談」(95.3%)が最も多いのは当然として、続いて「課題設定・支援とその評価・指導」(61.5%)、「日報・業務レポート等の作成支援と指導」(60.1%)、「上司や人材開発部門への育成状況の報告」(57.4%)などとなっており、かなり負荷が高そうな印象を受ける。3,000人以上規模では、「定期的な個別ミーティング」も72.7%と高い割合になっている。
▼図やグラフが入ったホームページは以下のURLから
http://www.e-sanro.net/jinji/j_research/j_research05/pr1504/
※本調査結果は、「企業と人材」2015年5月号(No.1027)に掲載しています。
■会社概要
社 名:株式会社産労総合研究所
URL:http://www.e-sanro.net/
プレスリリースの詳細のURL:http://www.e-sanro.net/jinji/j_research/j_research05/pr1504/
所在地:〒112-0011 東京都文京区千石4-17-10 産労文京ビル
創業:1938年
代表取締役:平 盛之
事業内容:人事、賃金、労務、医療などを中心とした出版、コンサルティング、セミナーなど
2015年5月21日
株式会社産労総合研究所
人事労務分野の情報機関である産労総合研究所(代表・平盛之)は、このたび「2014年度 大学・大学院卒新入社員教育の実態調査」を実施しました。前回調査は2010年度で、4~5年おきに調査を実施しています。
■調査結果のポイント
(1)大学・大学院卒新入社員を採用した企業は全体の9割
◎2014年4月入社の大学・大学院卒新入社員の採用を行った企業は91.9%。
◎外国籍社員を採用した企業は全体の18.1%。
◎新入社員教育の実施状況は、「導入教育」が93.6%で最も高く、次いで「OJT」の89.3%など。
(2)新入社員教育は短期育成志向
◎新入社員教育に対する考え方としては、短期育成志向が7割、長期育成志向が2割など。
(3)新入社員の育成期間は入社後1年以内が7割
◎新入社員の育成期間は、「入社後1年未満」が36.0%で最多。2番目は「入社後1年間」の29.8%で、あわせて約7割が1年以内に設定している。
(4)教育費用平均額は入社前教育40,527円、導入教育185,772円
◎新入社員1人当たりの教育費用の平均額は、入社前教育は40,527円。導入教育は185,772円。
◎教育費用の対前年度増減状況は、入社前教育・導入教育ともに「ほぼ同額」が高い。
(5)新入社員指導員制度を導入している企業は約6割
◎新入社員指導員制度を「導入している」企業は59.3%で、標準的な指導員の年齢は「25~29歳」が62.8%で最も多い。
(6)新入社員指導員の業務は多岐にわたる
◎指導員が行う業務としては、「日常的な業務指導・相談」95.3%、「課題設定・支援とその評価・指導」61.5%、「日報・業務レポート等の作成支援と指導」60.1%など。
■調査要領
【調査名】「2014年度 大学・大学院卒新入社員教育の実態調査」
【調査対象】全国1・2部上場企業および当社会員企業から任意に抽出した3,000社
【調査時期】2015年1月末~3月上旬
【調査方法】郵送によるアンケート調査方式
【集計対象】締切日までに回答のあった248社
【留意点】調査項目ごとに無回答があるため、それを除いて集計した。そのため、各表で集計者数は異なっていることに留意されたい。
(1)大学・大学院卒新入社員を採用した企業は全体の9割
◎2014年4月入社の大学・大学院卒新入社員の採用を行った企業は91.9%。規模・産業別にみても299人以下で78.3%となった以外は、全区分で9割を超えている。外国籍社員を採用した企業は全体の18.1%だった。
◎新入社員教育の実施状況についてみると、「導入教育」が93.6%で最も高く、次いで「OJT」89.3%、「入社前教育」85.4%、「フォロー教育」83.7%、「現場実習」70.8%などとなっている。
(2)新入社員教育は短期育成志向
◎新入社員教育に対する考え方をみると、「長期育成型」は22.7%、「短期育成型」は70.2%、「中間型」は7.1%と、全体の7割が「短期間で育成し早く現場へ」としている。規模・業種別にみても、おおむね同じ傾向にある。
(3)新入社員の育成期間は入社後1年以内が7割
◎人事制度上、または教育体系上の新入社員の育成期間(導入教育から現場実習、フォロー教育)は、「入社後1年未満」が36.0%で最も多い。次いで「入社後1年間」29.8%となっており、全体の7割近くが1年以内に設定していた。規模別にみると、「入社後1年未満」は3,000人以上で18.5%、299人以下で50.8%と、規模による違いが大きい。
◎これを過去の調査結果と比較すると、「入社後1年未満」の割合は、2005年度調査(22.5%)でいったん落ち込んだあと、2010年度調査(28.3%)と今回の2014年度調査(36.0%)で再び増えてきており、全体的に育成期間は短期化の傾向にあるといえる。
(4)教育費用平均額は入社前教育40,527円、導入教育185,772円
◎新入社員1人当たりの教育費用の平均額についてみると、入社前教育は40,527円で前回調査(43,798円)より減少、導入教育は185,772円で前回調査(165,191円)より増加となっている。
◎新入社員1人当たりの教育費用を対前年度の増減状況でみると、入社前教育(87.0%)・導入教育(79.8%)ともに「ほぼ同額」とする企業が多く、「減少」は前回調査と比較して低下している。
(5)新入社員指導員制度を導入している企業は約6割
◎「新入社員指導員制度」とは、職場に配属された新入社員を、会社が任命した先輩社員がマンツーマンで指導する制度をいう。これを「導入している」企業は59.3%、「導入していない」企業は35.8%となっている。規模別でみると、3,000人以上で78.6%、1,000~2,999人および300~999人でも67%台と比較的高い導入率だが、299人以下になると導入率は32.3%と半減している。
◎新入社員指導員制度を導入している、または導入予定の企業に、標準的な指導員の年齢について聞いたところ、最も多かったのは「25~29歳」(62.8%)で、2番目の「30~34歳」(20.9%)を大きく引き離している。この年齢層は22歳で入社したとして3~7年目に当たり、単独で業務をこなせる一方、新入社員からすれば、まだ話しかけやすい年齢差でもあるのだろう。
(6)新入社員指導員の業務は多岐にわたる
◎指導員が行う業務について聞いたところ、「日常的な業務指導・相談」(95.3%)が最も多いのは当然として、続いて「課題設定・支援とその評価・指導」(61.5%)、「日報・業務レポート等の作成支援と指導」(60.1%)、「上司や人材開発部門への育成状況の報告」(57.4%)などとなっており、かなり負荷が高そうな印象を受ける。3,000人以上規模では、「定期的な個別ミーティング」も72.7%と高い割合になっている。
▼図やグラフが入ったホームページは以下のURLから
http://www.e-sanro.net/jinji/j_research/j_research05/pr1504/
※本調査結果は、「企業と人材」2015年5月号(No.1027)に掲載しています。
■会社概要
社 名:株式会社産労総合研究所
URL:http://www.e-sanro.net/
プレスリリースの詳細のURL:http://www.e-sanro.net/jinji/j_research/j_research05/pr1504/
所在地:〒112-0011 東京都文京区千石4-17-10 産労文京ビル
創業:1938年
代表取締役:平 盛之
事業内容:人事、賃金、労務、医療などを中心とした出版、コンサルティング、セミナーなど
企業情報
企業名 | 株式会社産労総合研究所 |
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代表者名 | 平 盛之 |
業種 | 新聞・出版・放送 |
コラム
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