構造計画研究所、超高層ビル用火災時避難シミュレーションシステムを共同開発
〜 人の行動特性を考慮、様々な状況を想定し、より有効な避難計画を検証 〜
株式会社構造計画研究所(本社:東京都中野区、資本金10億1,020万円、代表取締役社長:服部正太、以下: 構造計画研究所)は、このたび、森ビル株式会社と共同で、超高層ビルで火災が起きた際に、避難者個々の特性を考慮した、より有効な避難計画の検討が可能なシミュレーションシステムを開発し、共同で特許出願を行いました。このシミュレーションシステムは、構造計画研究所が開発した汎用マルチエージェント・シミュレータ「artisoc(アーティソック)」(注1)上に、避難シミュレーションモデルを組み込んだものです。
● 避難者一人一人の行動特性を緻密にモデル化
従来の避難安全性の評価法は、利用者情報、建物の規模・間取り情報等を略算式に入力して避難完了時間を求めるという手法でしたが、今回開発したシステムは、避難者の一人一人の行動特性を緻密にモデル化し、避難中の各個人がその場の状況に応じて意思決定をして行動する状態を逐次再現するマルチエージェント的アプローチ(注2)により、より現実に即したシミュレーションを行うことができます。
<新システムのポイント>
・ 評価結果要因を特定し、改善施策の検討が可能
・ 避難誘導の方法や避難時ルールの周知度による影響の予測等が可能
・ 個人の特性(例:障害者、高齢者などの避難弱者)を考慮した避難計画が可能
※システム概要は下記「今回のシミュレーションによる評価法の改良点」のURL参照
● 「人」に配慮したソリューションを提供
今回の超高層ビルにおける避難シミュレーションシステム開発にあたっては、人の行動特性を考慮したより現実的なシミュレーションとともに、特に高齢者や身体障害者の方の安全な避難を想定し、例えば、現在は認められていない火災時のエレベーター避難(※防火・防煙(加圧排煙など)で安全が確保されたエレベーターを前提として)や、混雑や混乱を回避する有効な避難誘導の検証なども進め、今後のプロジェクトにおける設計段階での反映も含め、より有効な避難計画の立案に役立ててまいります。
構造計画研究所は、構造設計や地震リスク解析、防災環境分野において、より安全な社会の維持を目指して様々なソリューションを提供してきましたが、今回のシミュレーションシステムでは、そこに住み、その建物を利用するひとりひとりの「人」に配慮したソリューションを提供することで、これまで以上に安全な社会の維持に貢献していく所存です。
● 今回のシミュレーションによる評価法の改良点
http://www.kke.co.jp/news/2008/image/080728.gif
(注1)artisocについて
artisocは、2003年度より5年計画で実施した科学研究費補助金学術創成プロジェクト「マルチエージェント・シミュレータによる社会秩序変動の研究」の一環として開発されたものであり、著作権は、構造計画研究所と東京大学大学院総合文化研究科・山影進教授の双方に帰属します。
(注2)マルチエージェント・シミュレーション(MAS)について
個々の「要素」を分析し、全体の特徴を理解する要素還元的アプローチに対して、人間行動や経済現象・社会現象について、局所的な情報に基づき自立的に行動する「エージェント」を定義し、それらを相互作用させて、全体の振る舞いを包括的に理解する手法が、マルチエージェント的アプローチです。マルチエージェント・シミュ レーションは、そのようなアプローチでモデリングを行いますが、これまで解釈が困難であった複雑な社会現象を理解する上で有効であり、防災・避難、マーケティング、交通・人流、市場取引、合意形成、都市計画、建築設計などの分野で、広く活用されているシミュレーション手法です。
※構造計画研究所および、構造計画研究所のロゴは、株式会社構造計画研究所の登録商標です。その他、記載されている会社名、製品名などの固有名詞は、各社の商標又は登録商標です。
※当社では、お客様企業から発表のご承認をいただいた案件のみを公表させていただいております。ニュースリリースに記載された情報は、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。
【本件に関するお問い合わせ先】
・ニュースリリースの内容に関して
株式会社構造計画研究所 創造工学部 木村香代子、脇山宗也
TEL:03-5342-1025 FAX:03-5342-1225 E-mail: mas-support@kke.co.jp
・ニュースリリースの配信に関して
株式会社構造計画研究所 広報担当 佐藤仁宣、松本飛鳥
TEL:03-5342-1032 FAX:03-5342-1222 e-mail:kkeinfo@kke.co.jp
《関連URL》
● 避難者一人一人の行動特性を緻密にモデル化
従来の避難安全性の評価法は、利用者情報、建物の規模・間取り情報等を略算式に入力して避難完了時間を求めるという手法でしたが、今回開発したシステムは、避難者の一人一人の行動特性を緻密にモデル化し、避難中の各個人がその場の状況に応じて意思決定をして行動する状態を逐次再現するマルチエージェント的アプローチ(注2)により、より現実に即したシミュレーションを行うことができます。
<新システムのポイント>
・ 評価結果要因を特定し、改善施策の検討が可能
・ 避難誘導の方法や避難時ルールの周知度による影響の予測等が可能
・ 個人の特性(例:障害者、高齢者などの避難弱者)を考慮した避難計画が可能
※システム概要は下記「今回のシミュレーションによる評価法の改良点」のURL参照
● 「人」に配慮したソリューションを提供
今回の超高層ビルにおける避難シミュレーションシステム開発にあたっては、人の行動特性を考慮したより現実的なシミュレーションとともに、特に高齢者や身体障害者の方の安全な避難を想定し、例えば、現在は認められていない火災時のエレベーター避難(※防火・防煙(加圧排煙など)で安全が確保されたエレベーターを前提として)や、混雑や混乱を回避する有効な避難誘導の検証なども進め、今後のプロジェクトにおける設計段階での反映も含め、より有効な避難計画の立案に役立ててまいります。
構造計画研究所は、構造設計や地震リスク解析、防災環境分野において、より安全な社会の維持を目指して様々なソリューションを提供してきましたが、今回のシミュレーションシステムでは、そこに住み、その建物を利用するひとりひとりの「人」に配慮したソリューションを提供することで、これまで以上に安全な社会の維持に貢献していく所存です。
● 今回のシミュレーションによる評価法の改良点
http://www.kke.co.jp/news/2008/image/080728.gif
(注1)artisocについて
artisocは、2003年度より5年計画で実施した科学研究費補助金学術創成プロジェクト「マルチエージェント・シミュレータによる社会秩序変動の研究」の一環として開発されたものであり、著作権は、構造計画研究所と東京大学大学院総合文化研究科・山影進教授の双方に帰属します。
(注2)マルチエージェント・シミュレーション(MAS)について
個々の「要素」を分析し、全体の特徴を理解する要素還元的アプローチに対して、人間行動や経済現象・社会現象について、局所的な情報に基づき自立的に行動する「エージェント」を定義し、それらを相互作用させて、全体の振る舞いを包括的に理解する手法が、マルチエージェント的アプローチです。マルチエージェント・シミュ レーションは、そのようなアプローチでモデリングを行いますが、これまで解釈が困難であった複雑な社会現象を理解する上で有効であり、防災・避難、マーケティング、交通・人流、市場取引、合意形成、都市計画、建築設計などの分野で、広く活用されているシミュレーション手法です。
※構造計画研究所および、構造計画研究所のロゴは、株式会社構造計画研究所の登録商標です。その他、記載されている会社名、製品名などの固有名詞は、各社の商標又は登録商標です。
※当社では、お客様企業から発表のご承認をいただいた案件のみを公表させていただいております。ニュースリリースに記載された情報は、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。
【本件に関するお問い合わせ先】
・ニュースリリースの内容に関して
株式会社構造計画研究所 創造工学部 木村香代子、脇山宗也
TEL:03-5342-1025 FAX:03-5342-1225 E-mail: mas-support@kke.co.jp
・ニュースリリースの配信に関して
株式会社構造計画研究所 広報担当 佐藤仁宣、松本飛鳥
TEL:03-5342-1032 FAX:03-5342-1222 e-mail:kkeinfo@kke.co.jp
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企業情報
企業名 | 株式会社構造計画研究所 |
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代表者名 | 服部 正太 |
業種 | コンピュータ・通信機器 |
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