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Serdar Canan 来日企画2024 「メソポタミアの記憶が ひとりの語り部の声に憑依する」

2023年秋、日本4都市でツアーを行った音楽家Serdar Canan氏(セルダル・ジャーナン)が来る9月、再来日いたします。今年は、アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)の助成を受け、東京でコンサート、レクチャー、ワークショップなどを行います。

「国を持たない世界最大の少数民族」と言われるクルド人。彼らは主にトルコ、イラク、イラン、シリアにまたがる地域に暮らしており、歴史は苦難に満ちたものです。「クルド人」という存在は各地で否定され、母語であるクルド語も長く使用が禁じられてきました。

 

その歴史の中で、民族の歴史や物語から暮らしの出来事まで、声によってあらゆることを吟じてきたのが「Dengbêj(デングベジ)」です。 文字や楽譜に残されなかった言葉や旋律を、文字通り歌い継いできました。国家の保護によらず、それゆえに現在を生きる伝承芸能とし発展を遂げつつ、この特異な朗唱文化が守られてきました。

 

民族や部族の記憶の総和を、たった一人の声で表現するデングベジは、コミュニティの 中で尊重された存在です。一方そこでは、地域、集落ごとに、「誰もが歌える歌」が必ずいくつも存在します。そうした素朴な民謡は、人々が生活の中で歌い継いできたものです。

 

それらを継承する歌手であり研究者である Serdar Canan(セルダル・ジャーナン)氏をトルコ から招いて行うのが、本企画です。

 

 

セルダル氏の声は、歌のような、詩のような、叫びや唸りのようなものとして響き、人々の魂を震わせます。

 

 

日本において知られざる「クルドの声の文化」を紹介することに力点を置いていたため、これまでの開催イベントは、生演奏によって紹介する音楽会形式でした。公演を数回重 ねて関係性を深める中で、この歌唱文化の背景にある人々の生活や物語なども含めて伝え る必然性を感じました。

 

主催者である上田は、毎年「クルディスタン」と呼ばれるクルド人居住地域を訪れ、人々と生活を共にしています。それは、日常の暮らしに息づく伝承歌の中から、生と死と出会い直し、問い直すような旅です。そこで感じる違和感も含めた「他者としての眼差し」が、ドキュメンタリーとしての意義を深めていきます。このような眼差しこそが、異文化の紹介や礼賛に留まらない、本企画の新たな創作の中核を成しています。現地で収めてきた映像やサウンドスケープなどによる素材を、 舞台上の声や音楽に融合させ、複合的な創作を試みます。

 

Serdar Canan 来日企画 2024

-メソポタミアの記憶が 一人の語り部の声に憑依する-

主催:上田惠利加 制作:上田惠利加、河崎純

助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京 [スタートアップ助成]

 

◉ワークショップ:「メソポタミアの地を這う声に…」

・日時:

9/20(金) 18:00-21:00 (OPEN17:00)

9/21(土) 15:00-19:00 (OPEN14:00)

・場所:

楽道庵(神田)JR 「神田」駅 北口または西口 徒歩5分

・対象:

身体表現、声の表現に関心がある方(経験不問、楽器応相談)。見学のみの方も歓迎します。

・参加費:

10,000円(2日間。1日のみ参加の場合も同額)、見学のみの方(3000円/日)

・進行:上田惠利加、講師:Serdar Canan、河崎純、協力:音楽詩劇研究所

*本WSは、9/26,27「シアターX」劇場公演への稽古も兼ねます。公演は朗読や身体表現を交えて構成されます。朗読、身体表現パートは、音楽詩劇研究所代表の作曲家、コントラバス奏者の河崎純が演出、構成を行います。公演参加ご希望の方は、2日間ご参加ください。申込時に公演参加希望を明記ください。

 

◉「Bihar û Aşûra -春と修羅-」(ブハル ウ アシュラ)

起伏ある風景と季節とともに、人の誕生を喜び、死を悼み、家族や同胞の幸福を祈る。

民族の呼吸が一人の語り部の声に憑依し深く抑揚する。

メソポタミアの旋律が、なぜか東北の風土と交響する。宮沢賢治だ。「春と修羅」の宇宙観と一体なす、古代の「まつろわぬ民」の記憶が、いまなお土と空に息づいている。

本公演は、クルドの叙事詩や民謡に、賢治の詩を織り交ぜることで、時空を超えた生の交感のありようを探る試みでもある。

 

・日時:

9/26(木) 19:00 (OPEN18:30)

9/27(金) 14:00(OPEN13:30)、19:00 (OPEN18:30)

・場所:

シアターX(両国)JR総武線 「両国」駅西口 徒歩3分

・チケット:

予約3,000円、当日3,500円

・構成・演出:上田惠利加、河崎純

・音楽監督・作曲:河崎純

・出演:Serdar Canan、上田惠利加、河崎純(コントラバス)、向島ゆり子(ヴァイオリンほか)、深川智美(パーカッション)、三浦宏予(パフォーマンス)、ほか

・提携:シアターX

 

◉東京コンサート:

・日時:

9/29(日) 

第1部 16:00- (OPEN15:30) 

Serdar Cananによるレクチャーと実演「Dengbêjとクルドの伝承歌について」

第2部 18:30- (OPEN18:00)

コンサート(Serdar Canan、上田惠利加、河崎純、立岩潤三)

・場所:

公園通りクラシックス(渋谷)「渋谷」駅 徒歩7分

・チケット:

1回券 予約4,000円、当日4,500円 / 2回通し券 予約6,000円、当日6,500円

 

・問い合わせ先:上田惠利加 japanbikurdi@gmail.com

・予約:メールもしくはこちらのフォームからお申し込みください。

https://drive.google.com/file/d/10nQ7TCwxkn0iyMqWI0XlWwDg2rxtOiLX/view?usp=share_link

 

Serdar Canan(セルダル・ジャーナン)プロフィール

トルコ・ハッカリ県ユクセコヴァの音楽家・民族音楽研究者。2019年、ミマール・スィナン芸術大学(イスタンブール)で修士号取得。演奏活動、歌唱・演奏指導の傍ら、クルド音楽の歴史と理論、奏法についての論考を発表。東京藝術大学、京都大学からの招聘を受け2022年、2023年に来日。大学や民間施設で多数のレクチャー・コンサートを実施。2023年、日本4都市でのツアーを開催し、「一度聴くと忘れられない、魂の歌声」と大好評を博した。

 



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企業情報

企業名 JBK Production
代表者名 上田惠利加
業種 エンタテインメント・音楽関連

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