新型レンジローバー・イヴォーク、SABICの軽量素材を採用し、環境性能をアピール

新型レンジローバー・イヴォークは、SABICイノベーティブプラスチックスの軽量素材を採用し、その環境性能の高さが注目を集めている。

新型レンジローバー・イヴォークは、SABICイノベーティブプラスチックス(以下SABIC)の軽量素材を採用し、その環境性能の高さが注目を集めている。環境性能と最新技術を特徴とするこの新しい高級クロスクーペについて、ランドローバー社は「CO2(二酸化炭素)排出削減に向けての新たなステップ」と位置づけている。効率的なデザインとディテールへのこだわりとともに、SABICの材料を取り入れたイヴォークは、ランドローバー社の2010年レンジローバー・スポルトと比較して35%の軽量化を達成している。SABICとランドローバー社、さらに部品メーカーの協力は、世界的な規制要件と環境にやさしい自動車を求める消費者の期待に応える上で、軽量かつ高性能の熱可塑性プラスチック材料を使用する利点を示すものである。

SABICの自動車材マーケティング担当ディレクター、V. ウママヘスワランは「Chinaplas 2011の会場において、当社の最先端軽量材料を採用した新しいレンジローバー・イヴォークを紹介できたのは非常に喜ばしいことです。イヴォークは、スタイリング、性能そして環境性能を巧みに調和させた、世界レベルの車です。SABICの担当チームは、当社の軽量で高い環境効果を持つプラスチック素材が、高級コンパクトSUVの分野で燃費とCO2排出における新たな基準の確立を目指すランドローバー社とその部品メーカーの取り組みに貢献できたことを光栄に思っています。」と語っている。

ランドローバー社の試算によると、レンジローバー・イヴォークは130g/km以下という抜群のCO2排出レベルを実現することができる。ランドローバー社がさまざまな部品に最先端の軽量化材料を採用した結果、イヴォークはレンジローバーとしては最軽量の1,600kg以下となった。ランドローバー社は燃費向上と排出削減のため、SABICの複数の樹脂を様々な用途に採用した。例えばフロントフェンダーにNoryl GTX*樹脂、歩行者保護衝撃吸収体にXenoy iQ*樹脂、さらにインパネと内部ドアモジュールにSTAMAXガラス長繊維強化ポリプロピレン(LGFPP)などである。

ランドローバー社とSABICとの協力関係は、レンジローバー・イヴォークの原点となった注目のコンセプトカーLRXの開発にさかのぼる。LRXの場合と同様、SABICはランドローバー社に高品質で革新的な材料の幅広い選択肢を提供することで、新しいレンジローバーに消費者が期待する高級感と性能を維持しつつ、このクラスで最も効率的で環境にやさしい自動車を提供するというメーカーの目標達成を支援した。

グローバル市場のための環境ソリューション

世界160以上の市場で販売されるイヴォークのような車の開発には、世界中の主要な環境基準と動向に対応するための、先端的な材料ソリューションが必要となる。SABICの素材はこの基準を満たし、環境における利点と性能向上に加えて、設計の柔軟性、部品の統合、システムコスト削減にも貢献する。以下は今回採用されたSABICの先端素材の主な用途である。

フロントフェンダー:
Plastic Omnium社は、軽量の Noryl GTX樹脂をフロントフェンダーに採用することで、金属フェンダーに比べて2.9kg軽量化し、燃費を改善するとともに、車のライフサイクルにおけるCO2排出量を推定で30kg減らした。Noryl GTX樹脂は高い耐衝撃性と200度Cまでの耐熱性を備えている。またこの樹脂は、設計の柔軟性、コスト削減、品質向上にも貢献する。Noryl GTX 樹脂で成形された部品は、金属製のホワイトボディ(BIW)とともにオンライン塗装が可能なため、二次加工が不要で完璧な色合わせが可能となる。この樹脂は導電性で、塗装前のプライマー処理も不要である。

タンクフラップ:
ITW社(Illinois Tool Works)は、タンクフラップにNoryl GTX樹脂を選んだ。フェンダー同様、この部品は他のホワイトボディとともにオンライン塗装することができる。この合理的な手法により、品質問題を回避し、美観を改善することができる。

歩行者保護衝撃吸収体:
Magna International社は、この重要部品にXenoy iQ樹脂を選んだ。環境的に優れたこの材料には、ポリエチレンテレフタレート(PET)飲料ボトルなどの使用済み廃棄物に由来する原料がかなりの比率で含まれており、埋立てに使われる量を転換することができる。Xenoy iQ樹脂はその軽量化効果により燃費の改善と排出削減に貢献するとともに、優れたエネルギー吸収効率で歩行者保護および低速衝突要件を満たすことができる。

インパネと内部ドアモジュール:
International Automotive Components社の設計者は、STAMAX LGFPPの採用により他の材料に比べて高い剛性と低比重の堅牢な軽量部品を開発することができた。STAMAX LGFPPは、インパネおよび内部ドアモジュールに使用されている。軽量化の利点とともに、この材料は流動性が高く、より少ない材料で同じ剛性と強度を実現することができる。

材料着色によるサイドミラー:
Samvardhana Motherson Reflectec社は、この用途にGeloy*樹脂を採用した。それは同樹脂が高い曲げ弾性率と低い振動性により写像安定性に優れ、高い耐摩耗性、耐熱性と耐衝撃性を備えているためである。Geloy樹脂は耐候性に優れ、イヴォークに想定される過酷なアウトドア環境に対して抜群の耐久性を発揮する。また黒色の材料着色材は、二次塗装なしでドラマチックなデザインを演出できる。

リアスポイラー:
この部品は空力性能を向上し、イヴォークのシルエットに独特のスタイルを与える。Magna International社は、優れた耐衝撃性と抜群の意匠性により、軽量のXenoy樹脂とValox*樹脂をこの部品に選んだ。

SABICイノベーティブプラスチックスの自動車ソリューションの詳細は、 www.sabic-ip.com または www.sabicautomotive.com をご覧ください。製品の技術関連のお問い合わせに関しては、次のサイトからご連絡ください: www.sabic-ip.com/prtechinquiry

SABICについて
Saudi Basic Industries Corporation (SABIC)は、ポリエチレン、ポリプロピレン、および他の先進的な熱可塑性樹脂、グリコール、メタノール、ならびに肥料のメーカーとして世界市場をリードする企業です。SABICはサウジアラビア、アメリカ大陸、ヨーロッパおよびアジア太平洋地区を拠点に生産活動を行っています。当社は40か国以上で事業を展開し、世界中で33,000人の従業員を擁しています。当社の誇る充実した研究施設は、サウジアラビア、米国、オランダ、スペイン、インド、中国に18の専門の技術革新センターを配置しています。SABICは2010年にはSR 215.9億(57.3億米ドル)の純利益を計上、総売上はSR 1520億(405億米ドル)に上ります。

SABICイノベーティブプラスチックスについて
SABICイノベーティブプラスチックスは、75年の操業実績を持つエンジニアリングプラスチックの大手グローバルサプライヤーで、お客様の緊急な課題を解決する画期的なソリューションを提供しています。現在、当社の売上は、数十億ドルに上り、世界35か国で約9000人の従業員を雇用しています。SABICイノベーティブプラスチックスは、お客様とのコラボレーションや、新しいポリマー技術、グローバルアプリケーション開発、加工技術、および環境に配慮したソリューションへの継続的な投資により、自動車、エレクトロニクス、建築/建設、輸送、医療などの幅広い市場をターゲットに、今後もプラスチック業界のリーダーであり続けます。当社の幅広い製品ポートフォリオには、熱可塑性樹脂、コーティング、特殊コンパウンド、フィルム、シートなどがあります。SABICイノベーティブプラスチックス( www.sabic-ip.com )は、Saudi Basic Industries Corporation(SABIC)の完全子会社です。

【本件に関するお問い合わせ先】
代表電話:03-3593-4700
代表FAX:03-3593-4709

《関連URL》
http://www.sabic-ip.com
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企業情報

企業名 SABICジャパン合同会社
代表者名 松林卓弘
業種 エネルギー・素材・繊維

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