~2012年夏・女性の「夏バテ」に関する意識・実態調査~
6割以上が「夏バテが不安」・・・しかし対策ができている人はわずか!? 専門家おすすめ 夏バテ・美肌に効果的な食材の組み合わせ 夏の定番「きのこ×豚肉」に、今年注目の「塩麹」をプラス! 「夏バテ」はもちろん「夏太り」「肌荒れ」対策で、目指せ夏美人
生活者の意識・実態に関する調査をおこなうトレンド総研(東京都渋谷区)は、これから夏本番を迎えるにあたり、20~30代の有職者女性500名を対象に、「夏バテ」に関する意識・実態調査をおこないました。
調査結果からは、多くの女性たちが「夏バテ」に対して不安を抱えている一方で、「夏バテ」対策ができている女性は4割にとどまるという実態が明らかになりました。
そこで今回、医学博士・管理栄養士の本多京子先生に、「夏バテ」対策としておすすめの食材についてインタビューを実施したところ、夏の定番になりつつあるビタミンB群[B1,B2,B6,ナイアシン(B3)]を比較的多く含む「きのこ」と、特にB1を多く含み比較的カロリーも少ない赤身の「豚肉」の組み合わせに、菌食効果が期待できる「塩麹」をプラスしたパターンについてお話しいただきました。
今回のレポートでは、女性たちの「夏バテ」に関する調査結果のほか、人気料理研究家・浜内千波先生が提案する「きのこ×豚肉×塩麹」を使った家庭料理レシピや、「きのこ×豚肉×塩麹」を取り入れたメニューを提供する店舗についてもご紹介します。
1、「夏バテ」に関する意識・実態調査:女性の6割が不安に感じている「夏バテ」
◆女性の84%が「夏バテ」経験者
はじめに、20~30代の働く女性500名を対象に、「夏バテ」に関する意識・実態調査をおこないました。
まず最初に、「これまでに夏バテをしたことがありますか?」と聞いたところ、84%の女性が「ある」と回答。さらに、「今年、夏バテが不安ですか?」という質問には、62%が「不安である」と答えました。多くの女性が「夏バテ」の経験を持ち、今年も「夏バテ」を不安に感じているようです。また、「夏バテ対策は必要なことだと思いますか?」と聞くと、87%と約9割が「必要だと思う」と回答しました。
しかし一方で、「今年の夏バテ対策の予定」を聞くと、「対策をする予定である/すでに対策をしている」と答えた女性は、41%と半数を下回りました。「夏バテ対策」は重要なことだと思いながらも、なかなか行動に移せていないというのが現状のようです。
◆「夏バテ」、「夏太り」の回避、「美肌」対策のためにも重要な、“夏の食生活”
ちなみに「夏バテ対策」にあたっては、98%とほとんどの女性が「食事に気をつけることが重要」と回答。しかし、実際の「夏の食生活」の傾向を聞くと、「冷たい食べ物を多くとりがちである」と答えた人が89%、「食生活が乱れがちになる」が71%、「食欲が低下する」が66%という結果になり、健康的な食生活がおくれていない女性たちの実態が明らかになりました。
夏の食生活の乱れは、体調不良や、胃腸の働きの低下を招くほか、肥満や肌トラブルの原因にもなり得ます。「夏バテ」だけでなく、「夏太り」や「肌荒れ」対策のためにも、夏こそ健康的な食生活を心がけたいものです。
◆調査概要 「夏バテに関する調査」
・調査機関:トレンド総研
・調査対象:21~38歳 有職者女性 500名 (全国)
・調査期間:2012年6月12日
・調査方法:インターネット調査
2、専門家インタビュー:「きのこ×豚肉×塩麹」の組み合わせで「夏バテ」「夏太り」を解消
それでは、こうした「夏バテ」をはじめとした夏の悩みを解決するためには、どのような対策をすれば良いのでしょうか。医学博士・管理栄養士である本多京子先生にお話を伺いました。
■発汗によるビタミンB群の喪失が「夏バテ」の原因に
夏になると、毎年きまって「夏バテ」を起こすという人も多いのではないかと思います。特に、今年の夏は昨年の節電に対する意識の高まりを引き継ぎ、暑さが一層体にこたえる夏になると、今から不安を抱いている人も少なくないかもしれません。
ところでこの「夏バテ」にはいくつかの原因が考えられます。暑くなって水分を摂り過ぎ胃液が薄まってしまうことで、消化機能が低下して食欲が落ちるのも、「夏バテ」を招く原因のひとつと言えましょう。また、発汗も「夏バテ」に関係しています。発汗によって失われるのは水分だけではありません。汗とともに水に溶ける水溶性のビタミンが体から排出されますが、中でも流出量が多いのがビタミンB1で、不足するとカッケ状態を招き、その結果だるさや疲れなどの「夏バテ」が起こるのです。
夏は、糖分が含まれている冷たい飲みものやデザートなどをとることが多くなるので、さらにB1不足を招きがちです。
「夏バテ」を予防できないと、秋口になっても疲れが抜けきらず、体調不良を引きずることも懸念されるのでやっかいです。
■きのこと豚肉の“ビタミンBの足し算効果”に期待
「夏バテ」になると食欲が減退し、さらにビタミンB群が不足しがちになります。では、このような負のスパイラルから抜け出すには、どうすれば良いのでしょうか。まず重要なのは、体を「食事」で立て直していくということです。失われたものは食事で補うという発想がポイントとなります。
そこで「夏バテ」対策として活用したいのが、身近な食材の「きのこ」、「豚肉」と現在注目されている「塩麹」の組み合わせです。「きのこ」と「豚肉」は、ともにビタミンB群を豊富に含んでいますので、夏の発汗で失われたビタミンBを補うのに理想的な組み合わせと言えます。ビタミンB群(B1やB2、B6など)は一緒に組み合わせて摂取することで相互に働き合います。ビタミンB群を日常の食事で手軽に摂れるのが「きのこ」と「豚肉」であり、「きのこ」にはB1,B2,B6,ナイアシン(B3)が含まれ、「豚肉」にはビタミンB1が含まれています。それぞれが多く含んでいるビタミンB群の種類が違うため、かけ合わせて摂ることで、バランスよく摂取することができます。「きのこ」と「豚肉」がおすすめできるのは、この「手軽さ」という点に加え、2つを一緒に使うことで“Bの足し算効果”を期待できる点がなにより大きなメリットとなります。
ちなみにビタミンB群の中でも、皮膚の合成に関係するビタミンB2やB6、皮膚炎の予防に関係するナイアシン(B3)は“美容ビタミン”とも言われ、美肌を保つ作用も期待できそうです。このような点からも、“ビタミンBの足し算効果”が期待できる「きのこ×豚肉」の組み合わせはおすすめなのです。
■食物繊維が豊富でヘルシー。「きのこ」と「塩麹」による「菌食」効果も
「きのこ」と「塩麹」に共通する点としては、まず、ともに「菌食」(菌を食べる)であるということです。体にとって良い菌は、腸の中で善玉菌を増やして体調を整えてくれるという働きが期待できます。
「きのこ」と「塩麹」のもうひとつの共通点は、ともに「うまみ成分」が豊富なことです。料理に自然な味わいが加わり、なおかつ「豚肉」との相性も抜群です。さらに「塩麹」には「きのこ」にない塩分も含まれていますので、適量を加えることでうまみと塩気の両方を補うことができ、食欲も高めてくれます。
ちなみに、最近では、「夏痩せ」ならぬ「夏太り」が気になるという人も多いようですが、「きのこ」は低カロリーなうえ、うまみと食物繊維が豊富で、しかも料理のかさを増やしてくれるため、食べた後の満足感が得られやすい食材です。また、「豚肉の赤み」も低カロリーなため比較的安心して使えます。「夏バテ」対策としても「夏太り」対策としても有効な食材の組み合わせを賢く取り入れて、暑い夏を上手く乗り切りたいものです。
*専門家プロフィール
本多京子(ほんだ・きょうこ)先生
医学博士・管理栄養士。
実践女子大学家政学部食物学科卒業後、早稲田大学教育学部体育生理学教室研究員を経て、東京医科大学で医学博士号を取得。
2007年4月に策定された国民運動「新健康フロンティア戦略」の健康大使。
現在、NPO日本食育協会並びに日本食育学会理事。
プロ野球のほか、ラグビー、スキー、相撲などスポーツ選手に対する栄養指導の経験を有する。また、日本体育大学女子短期大学などの教壇に立つ傍ら、日本紅茶協会ティーインストラクター会長、アロマテラピープロフェッショナルその他をつとめる。
テレビや雑誌では健康と栄養に関するアドバイスやレシピを多数作成。
著書は60冊を超え、近著に「別冊NHKきょうの料理 シニアの楽々元気レシピ」(NHK出版)、「Dr.クロワッサン 血液力を鍛える食べ方」(マガジンハウス)「ウソ?ホント?栄養学がおもしろい!」(成美堂出版)その他がある。
調査結果からは、多くの女性たちが「夏バテ」に対して不安を抱えている一方で、「夏バテ」対策ができている女性は4割にとどまるという実態が明らかになりました。
そこで今回、医学博士・管理栄養士の本多京子先生に、「夏バテ」対策としておすすめの食材についてインタビューを実施したところ、夏の定番になりつつあるビタミンB群[B1,B2,B6,ナイアシン(B3)]を比較的多く含む「きのこ」と、特にB1を多く含み比較的カロリーも少ない赤身の「豚肉」の組み合わせに、菌食効果が期待できる「塩麹」をプラスしたパターンについてお話しいただきました。
今回のレポートでは、女性たちの「夏バテ」に関する調査結果のほか、人気料理研究家・浜内千波先生が提案する「きのこ×豚肉×塩麹」を使った家庭料理レシピや、「きのこ×豚肉×塩麹」を取り入れたメニューを提供する店舗についてもご紹介します。
1、「夏バテ」に関する意識・実態調査:女性の6割が不安に感じている「夏バテ」
◆女性の84%が「夏バテ」経験者
はじめに、20~30代の働く女性500名を対象に、「夏バテ」に関する意識・実態調査をおこないました。
まず最初に、「これまでに夏バテをしたことがありますか?」と聞いたところ、84%の女性が「ある」と回答。さらに、「今年、夏バテが不安ですか?」という質問には、62%が「不安である」と答えました。多くの女性が「夏バテ」の経験を持ち、今年も「夏バテ」を不安に感じているようです。また、「夏バテ対策は必要なことだと思いますか?」と聞くと、87%と約9割が「必要だと思う」と回答しました。
しかし一方で、「今年の夏バテ対策の予定」を聞くと、「対策をする予定である/すでに対策をしている」と答えた女性は、41%と半数を下回りました。「夏バテ対策」は重要なことだと思いながらも、なかなか行動に移せていないというのが現状のようです。
◆「夏バテ」、「夏太り」の回避、「美肌」対策のためにも重要な、“夏の食生活”
ちなみに「夏バテ対策」にあたっては、98%とほとんどの女性が「食事に気をつけることが重要」と回答。しかし、実際の「夏の食生活」の傾向を聞くと、「冷たい食べ物を多くとりがちである」と答えた人が89%、「食生活が乱れがちになる」が71%、「食欲が低下する」が66%という結果になり、健康的な食生活がおくれていない女性たちの実態が明らかになりました。
夏の食生活の乱れは、体調不良や、胃腸の働きの低下を招くほか、肥満や肌トラブルの原因にもなり得ます。「夏バテ」だけでなく、「夏太り」や「肌荒れ」対策のためにも、夏こそ健康的な食生活を心がけたいものです。
◆調査概要 「夏バテに関する調査」
・調査機関:トレンド総研
・調査対象:21~38歳 有職者女性 500名 (全国)
・調査期間:2012年6月12日
・調査方法:インターネット調査
2、専門家インタビュー:「きのこ×豚肉×塩麹」の組み合わせで「夏バテ」「夏太り」を解消
それでは、こうした「夏バテ」をはじめとした夏の悩みを解決するためには、どのような対策をすれば良いのでしょうか。医学博士・管理栄養士である本多京子先生にお話を伺いました。
■発汗によるビタミンB群の喪失が「夏バテ」の原因に
夏になると、毎年きまって「夏バテ」を起こすという人も多いのではないかと思います。特に、今年の夏は昨年の節電に対する意識の高まりを引き継ぎ、暑さが一層体にこたえる夏になると、今から不安を抱いている人も少なくないかもしれません。
ところでこの「夏バテ」にはいくつかの原因が考えられます。暑くなって水分を摂り過ぎ胃液が薄まってしまうことで、消化機能が低下して食欲が落ちるのも、「夏バテ」を招く原因のひとつと言えましょう。また、発汗も「夏バテ」に関係しています。発汗によって失われるのは水分だけではありません。汗とともに水に溶ける水溶性のビタミンが体から排出されますが、中でも流出量が多いのがビタミンB1で、不足するとカッケ状態を招き、その結果だるさや疲れなどの「夏バテ」が起こるのです。
夏は、糖分が含まれている冷たい飲みものやデザートなどをとることが多くなるので、さらにB1不足を招きがちです。
「夏バテ」を予防できないと、秋口になっても疲れが抜けきらず、体調不良を引きずることも懸念されるのでやっかいです。
■きのこと豚肉の“ビタミンBの足し算効果”に期待
「夏バテ」になると食欲が減退し、さらにビタミンB群が不足しがちになります。では、このような負のスパイラルから抜け出すには、どうすれば良いのでしょうか。まず重要なのは、体を「食事」で立て直していくということです。失われたものは食事で補うという発想がポイントとなります。
そこで「夏バテ」対策として活用したいのが、身近な食材の「きのこ」、「豚肉」と現在注目されている「塩麹」の組み合わせです。「きのこ」と「豚肉」は、ともにビタミンB群を豊富に含んでいますので、夏の発汗で失われたビタミンBを補うのに理想的な組み合わせと言えます。ビタミンB群(B1やB2、B6など)は一緒に組み合わせて摂取することで相互に働き合います。ビタミンB群を日常の食事で手軽に摂れるのが「きのこ」と「豚肉」であり、「きのこ」にはB1,B2,B6,ナイアシン(B3)が含まれ、「豚肉」にはビタミンB1が含まれています。それぞれが多く含んでいるビタミンB群の種類が違うため、かけ合わせて摂ることで、バランスよく摂取することができます。「きのこ」と「豚肉」がおすすめできるのは、この「手軽さ」という点に加え、2つを一緒に使うことで“Bの足し算効果”を期待できる点がなにより大きなメリットとなります。
ちなみにビタミンB群の中でも、皮膚の合成に関係するビタミンB2やB6、皮膚炎の予防に関係するナイアシン(B3)は“美容ビタミン”とも言われ、美肌を保つ作用も期待できそうです。このような点からも、“ビタミンBの足し算効果”が期待できる「きのこ×豚肉」の組み合わせはおすすめなのです。
■食物繊維が豊富でヘルシー。「きのこ」と「塩麹」による「菌食」効果も
「きのこ」と「塩麹」に共通する点としては、まず、ともに「菌食」(菌を食べる)であるということです。体にとって良い菌は、腸の中で善玉菌を増やして体調を整えてくれるという働きが期待できます。
「きのこ」と「塩麹」のもうひとつの共通点は、ともに「うまみ成分」が豊富なことです。料理に自然な味わいが加わり、なおかつ「豚肉」との相性も抜群です。さらに「塩麹」には「きのこ」にない塩分も含まれていますので、適量を加えることでうまみと塩気の両方を補うことができ、食欲も高めてくれます。
ちなみに、最近では、「夏痩せ」ならぬ「夏太り」が気になるという人も多いようですが、「きのこ」は低カロリーなうえ、うまみと食物繊維が豊富で、しかも料理のかさを増やしてくれるため、食べた後の満足感が得られやすい食材です。また、「豚肉の赤み」も低カロリーなため比較的安心して使えます。「夏バテ」対策としても「夏太り」対策としても有効な食材の組み合わせを賢く取り入れて、暑い夏を上手く乗り切りたいものです。
*専門家プロフィール
本多京子(ほんだ・きょうこ)先生
医学博士・管理栄養士。
実践女子大学家政学部食物学科卒業後、早稲田大学教育学部体育生理学教室研究員を経て、東京医科大学で医学博士号を取得。
2007年4月に策定された国民運動「新健康フロンティア戦略」の健康大使。
現在、NPO日本食育協会並びに日本食育学会理事。
プロ野球のほか、ラグビー、スキー、相撲などスポーツ選手に対する栄養指導の経験を有する。また、日本体育大学女子短期大学などの教壇に立つ傍ら、日本紅茶協会ティーインストラクター会長、アロマテラピープロフェッショナルその他をつとめる。
テレビや雑誌では健康と栄養に関するアドバイスやレシピを多数作成。
著書は60冊を超え、近著に「別冊NHKきょうの料理 シニアの楽々元気レシピ」(NHK出版)、「Dr.クロワッサン 血液力を鍛える食べ方」(マガジンハウス)「ウソ?ホント?栄養学がおもしろい!」(成美堂出版)その他がある。
企業情報
企業名 | トレンド総研 |
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業種 | その他サービス |
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