東京オリンピック前にマスターしたい英文プレスリリースの書き方(構成・レイアウト編)
日本以上にPRが活発な欧米では、プレスリリースは企業にとって大切な情報発信ツールとなっています。また多くの海外メディアがプレスリリースを大切な情報源(ソース)として記事の執筆や番組の制作等に活用しています。日本と海外でその点に違いはあまりありませんが、英文リリースのレイアウトや構成内容などが若干異なります。今回は英文プレスリリースの構成・レイアウトについてご紹介します(更新:2016年3月29日/公開:2015年4月8日)。
サンプルリリース
参照:Press Release Templates,PR Tool Kit
解説
Q1. 定例表現
Embargo(報道解禁時間)の無い、通常配信の際に入れる定例の表現“For Immediate Release”を冒頭に入れます。(左寄せか右寄せ、どちらでもOK)。
*発表時間を明確に打ち出したい場合には、JPT(日本時間であること)を明記して記入しましょう。For Release 9am JPT, April xx, 2015など。
Q2. ヘッドライン=タイトル
およそ100word以内で収めましょう。原則として全て大文字です。
Q3.サブヘッド=要約文
タイトルの補足説明。
Q4.リリース日とリリースの発信元である企業の所在地
Tokyo, Japan - April xx, 2015 - XXX is pleased to announce the launch of xxxx…などと文章の冒頭に入れるパターンが多いです。
Q5.ボディコピー=本文
1)リード文 リリースの結論 5W1H(誰が、何を、どこで、いつ、なぜ、どのように)で完結にまとめます
2)サービス概要、特徴、サービスの提供に至った背景など
3)ファウンダーやプロジェクトに関わる人のコメント
4)製作者やユーザー(顧客)のコメント
*第3者の言葉の引用により、製品やサービス、会社のメリット、優位性を語るほうが効果的であるため
5)今後成し遂げたいこと、目標
Q6. 会社情報
会社紹介の定型文でボイラープレートとも呼ばれています。
合併、提携、共同開発などでリリースが複数の会社に関与する場合は、すべての会社の概要を掲載しましょう。
Q7. 問い合わせ先
問合せ先(社名、部署、担当者名、電話番号、電子メール等)をリリースの冒頭、For Immediate Releaseの後か、末尾にいれましょう。
*こちらも合併、提携、共同開発などでリリースが複数の会社に関与する場合は、すべての会社の問い合わせ先を掲載しましょう。
Q8. ###
リリースの最後には#####もしくは###を入れるのが原則です。
参考1:原稿が2ページ以上にわたる場合は、1ページ目の最後(フッター部分 中央)にMOREと書き、2ページ目には(ヘッダーの部分に、左寄せで)題名(もしくはリリースのサマリー)とページ番号を記入することもあります。
参考2:上場している企業の場合、プレスリリースに記載された製品やロゴの商標登録について記述を入れましょう。(リリースの最後に注意書きとして。Xxx is a registered trademark in Japanなど。)
2020年に控えた東京オリンピック。円安効果もあり、年々増加し続ける海外からの観光客。日本企業にとっては自社の製品やサービスを世界に知ってもらい、顧客を拡大する絶好の機会です。日本語だけでなく英語でもプレスリリースを作成し、海外メディアに発信されてみてはいかがでしょうか。
東京オリンピック前にマスターしたい英文プレスリリースの書き方(意識すること編)
(執筆・保里和子)