「たかが入社式、されど入社式」 ユニーク入社式を広報ネタに
新年度が始まり環境が一新する人も多い中、新卒新入社員が入ってきた企業は少なくないでしょう。新入社員が入って来るにあたり入社式を行わない企業もありますが、オリジナリティあふれる入社式を行い、話題となる企業もあります。年1度しかないチャンスであり、ログに残れば毎年検索されそうな「入社式」ネタを公開したケースを見てみましょう。
鳥羽水族館「水中入社式」
三重県鳥羽市の鳥羽水族館では、魚の泳ぐ大型水槽で、ダイビング装備を使った「水中入社式」を開催しています。この「水中入社式」は既に9回目。「せっかく飼育研究部に配属されるのなら記念になる形で」と、先輩飼育係たちの提案がきっかけでスタートしたそうです。水量約800トンの水槽で行われた入社式は新入社員にとって思い出深いものとなるでしょう。この入社式は恒例となりつつあるので、メディアの記者からもしっかりと取材が入っていました。
オイシックス「畑で入社式」
野菜・果物のインターネット宅配サービスを運営しているオイシックス。オフィスで働く前に、まずは産地の苦労や工夫、農家の思いに触れ合い、食の現場をいち早く体感してもらいたいという考えのもと、千葉県富里市の畑で入社式を実施されたそうです。「入社証書授与」の代わりに、土に埋められた入社証書を掘り出す「入社証書 収穫」を実施したり、式次第をかかしにぶら下げたりと畑ならではのアイディアが盛り込まれていました。「オイシックスらしさ」も感じられるブランディングと言えそうです。
三菱鉛筆「鉛筆けずり入社式」
三菱鉛筆では新入写真が自由に「「uni鉛筆」を小刀で削る「新入社員の鉛筆けずりチャレンジ」を入社式として採用。「uni(ユニ)」発売50周年に当たる2008年に「節目の年に、三菱鉛筆だからこそできる入社式をやりたい」という思いで発足したそうです。鳥羽水族館さんと同じく、恒例となっており今年で8回目となり、やはりメディア取材がしっかりと入っています。まだ再生回数はそこまで多くないものの、朝日新聞社さんの取材はYouTubeにもアップされていました。
コロンブス「靴磨き入社式」
靴クリーム等を製造するコロンブスでは「靴みがき入社式」が実施されました。この恒例行事は他社とは桁違いで43回目。靴磨きのレクチャーを受けて、実際に新入社員が靴磨きをするそうです。実際に靴を磨く事で自社製品の理解や、社会人・社員としての自覚や先輩とのコミュニケーションを促す目的という事で、確かに靴磨きができない人には商品開発や消費者へのアドバイスもできないので理にかなっていると思います。
入社式を広報ネタとして生かす
入社式の目的はもちろん新入社員に最初に何を感じてもらうか、知ってもらうかです。そしてその内容は各企業によっても違うはず。今回ピックアップした4社の入社式にも、各社それぞれ新入社員に感じて欲しいコンセプトがしっかりとありました。無理に一般的ではない入社式の内容を作り、話題を生み出そうとするのは本末転倒ですが、自然に生まれたユニークな内容であれば、広報的にも素晴らしいネタとなります。更に、それを何年も貫けばメディアがしっかりと定着して入る事も。入社式を一つの広報ネタのチャンスとして生かしましょう。
(執筆・丸山夏名美)
「入社式」に関連するプレスリリース
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