夜回りで出会った若者、リスタートのためにTOB塾に入塾

「夜回りで出会った若者、リスタートのためにTOB塾に入塾」

2013年6月に西宮市でオープンした高校中退者などの再スタートを支える個別学習塾、TOB(とぶ)塾に夜間街頭で出会った若者が入塾した。高卒認定試験の合格に向け、全8科目の勉強をイチから始めた。

今回、TOB塾に入塾を決めたのは、高校中退後、アルバイトで生活をしている男の子だ。出会いは、アルバイトが終わりにバイト仲間と商業施設前でたむろしていたところをTOB塾代表である山口が声をかけたことによる。そこからバイトの状態や自学での勉強方法などの相談に乗りながら3か月の時間を経て、今回、入塾に至った。

TOB塾を運営する一般社団法人new-lookでは、夜の街の若者の声を聴く「ナイトクルージング」という活動をしている。「進みたい道があっても、日常に流れていくとその道は閉ざされてしまう。ほんの少しの考えるきっかけになってくれれば」と活動を続ける。
夜の街にはいろいろな若者がいる。そして、そういう子たちと少しでも話してみると、彼らも自分の人生に向き合っていることが分かる。その様子は、一般的に持たれている“怖い”や“ただ遊んでいるだけ”といったイメージとは全く違う存在だ。彼ら・彼女らが向き合っている現実は、同じ年代の子たちと何も変わらない。むしろ少し難しい状況の場合も多い。

今回、入塾を決めた生徒も、アルバイト代の一部を授業料に充てるという。それだけではなく、次の道に進むためのお金も自分で溜めていく覚悟を持っている。そこには、何とか現状を飛び出して、新たな道に進んでいく意志がよく見える。だから、苦手な勉強もひとつひとつ取り組んでいく姿勢がある。

TOB塾では、「学校に行かなくても生きていける」ことを目指して、個人の成長に寄り添い「学習」「メンタル」「社会体験」のサポートしている。高校中退者をメインに25歳程度までを塾生として受け入れる。教育相談は中学生でも受け付け可能。問い合わせはTOB塾（0798・56・7139）、Ｅメールは（info@new-look.jp）。