博物館クラウド「I.B.MUSEUM SaaS」、 利用館(機関)が100館に到達

早稲田システム開発株式会社(東京都新宿区)は、現在提供中の博物館向けクラウド型収蔵品管理システムサービス「I.B.MUSEUM SaaS」の利用館(機関)が100館を突破しました。

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 博物館クラウド「I.B.MUSEUM SaaS」は、平成22年11月にサービスを開始いたしました。以来、博物館向けの収蔵品管理システムとしては異例のペースで成長を続けており、本日、平成26年6月1日付で利用館(機関)が100館に到達いたしました。
 博物館クラウド「I.B.MUSEUM SaaS」は、もともとは「予算の壁」に苦しみ収蔵品管理システムの導入が進まない市町村立の小規模館の現状を憂慮し、「莫大なシステム構築予算をかけずに持続可能なデータ管理環境」づくりを目指して開発されたサービスです。しかし、最近では、クラウドならではの柔軟な業務管理機能に加えて、データ公開機能、複数館利用時の連携機能といった拡張性にも評価をいただく形で、国立・県立規模の館への導入も始まっています。
 こうした実績から、今後はいっそう増加スピードが増すものと予想され、ひとまず全国の博物館総数である約5,000館の10%に当たる500館でのサービス利用開始を当面の目標に置いています。


1.博物館クラウド「I.B.MUSEUM SaaS」とは

 博物館クラウド「I.B.MUSEUM SaaS」は、インターネットを通じて収蔵品管理・公開システムの機能を利用できるクラウド(ASP・SaaS)型の博物館情報管理サービスです。インターネット接続環境とWebブラウザさえあれば居場所に関係なく、独自に構築した業務システムに限りなく近い使用感のもと、館内データの自由な登録・蓄積・管理を可能にするシステムです。
 こうしたクラウド型システムの利点に加えて、サービス開始当初より、当時は困難とされていた「管理項目の自由設定」を可能とする機能を実装。また、堅牢性において国内最高水準との評価を得る株式会社インフォコムのデータセンターを利用し、現在では関東・関西の2元バックアップを行うなど、データ保全にも万全の体制を敷いております。
 また、I.B.MUSEUM SaaSでは、博物館業務システムとしての役割を果たすことに加え、インターネットで収蔵品データベースを公開する機能も統合されています。業務用に整備したデータの中から一般に公開可能な部分だけを選べば、そのままインターネットのWEBサイト上にアップロード可能な仕組みを有しており、これを利用して自館のデータベースを公開するミュージアムも6月末日には24館(機関)に達する予定です。

 開発のベースとなった「I.B.MUSEUM」は、約350館への納入実績を誇る事実上の業界標準となった博物館専用の収蔵品管理システムです。I.B.MUSEUM SaaSは、このシステムの基礎的な機能群を網羅しつつ、予算不足にあえぐ全国の中小規模ミュージアムの実情に配慮し、月額3万円という低価格を実現したクラウドサービスとなります。



2. 主な特徴
 I.B.MUSEUM SaaSは、主として業務管理機能、インターネット公開用データベース作成&管理機能という大きな2つの機能を有しています。それぞれの特徴は、以下の通りです。

(1)博物館内の業務管理機能
 ミュージアムで日常的に発生する資料(作品)情報の管理機能です。博物館の収蔵品管理システムの構築時は、一般的に、各館個別の業務ルールに則って管理体系や項目体系に合わせたカスタマイズが必要となりますが、I.B.MUSEUM SaaSでは独自に用意した「ひな型」を活用することで、この手順をショートカットできます。
 ひな型は、各学術機関などが提唱する複数の体系基準をもとに、国内ミュージアムの実務に合わせて特別に開発したもので、これによって総合博物館から専門美術館まで、まったく分野の異なる館でも違和感なくご利用いただけます。
 また、日常的に発生する館同士での資料(作品)の貸借履歴の自動生成機能から、作家や寄贈者などの人物情報まで、資料(作品)まわりのあらゆる情報を簡単に記録できます。さらに、異動や臨時雇用の機会が少なくない博物館職員の実情に合わせ、初めてシステムに触れる場合でも迷うことなく対処できる各種サポート機能も充実。これらは、自由設計の個別開発用パッケージとして約350館への導入実績を持つ「I.B.MUSEUM」での開発経験がフルに投入されています。加えて、収蔵庫内や出張先からタブレット端末で直接アクセスやデータ編集できるなど、クラウドサービスならではの利点が多数盛り込まれています。

(2)館内データのインターネット公開機能
 I.B.MUSEUM SaaSは、業務システムとしての使用で蓄積される資料(作品)情報を、そのまま活用・流用できる公開用データベースを自動作成し、簡単な操作でインターネット上にアップロードできる公開機能を有しています。
 博物館の資料サイトは、通常、業務システムとは別にテキスト(解説)や画像データの準備が必要で、人員の足りない中小規模の館では莫大な労力負担が発生し、事実上「開設不能」となるケースが圧倒的です。そこで、I.B.MUSEUM SaaSでは、業務システム内の各データについて、公開の可否を選択するだけで一般閲覧者向けの資料(作品)データベースに仕上げることが可能な仕様を実現。資料検索サイトを開設すれば、システム内のデータと常に連携させることができます。
 また、開設するWEBサイトは、2種類の言語によるバイリンガル仕様とすることも可能です。さらに、近年対応を求める声が増えてきたソーシャルメディアとの連携機能なども実装済み。今後も、業務管理と公開情報管理をシームレスに統合する総合的な管理システムとして、今後も機能を拡大していく予定です。


3. 機能改善について

 I.B.MUSEUM SaaSは、サービス開始から現在までの間に、メジャーなものだけでも約50回もの機能改善を実施してきました。約2〜3か月に1度前後の頻度で行っており、今後も改善を重ねる予定です。
 機能改善には、大きく分けて2種類の方向性があります。ひとつは、IT社会の進展に合わせた利便性の向上で、スマートフォンやタブレットPCへの対応、SNSとの連携機能などがこれに当たります。IT技術の進歩は日進月歩で、常に新しいデジタルデバイスやソフトウェア、ネットサービスなどが登場していますが、I.B.MUSEUM SaaSは目先の真新しさに飛びつくことなく、公共施設である博物館の利用に相応しい信頼性が確認できるIT商品/サービスへの追従を基本方針として、今後も利便性改善に努めて参ります。
 もうひとつは、博物館特有の業務内容、公共施設としての職責を果たすことに直結する機能改善です。図書管理機能、作家情報の公開機能の付加などがこれに該当しますが、学芸員・職員の実務を直接的にサポートする機能群を充実させていくことで、汎用のクラウド型システムには見られない専用サービスとしてのアドバンテージを強化して参ります。

 これまでの主な機能改善点につきましては、こちらのページ(http://www.waseda.co.jp/news/detail/display/146)をご覧ください。

企業情報

企業名 早稲田システム開発株式会社
代表者名 内田剛史
業種 ネットサービス

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